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アメリカ大陸を電車でほぼ横断したときの思い出を写真とともに振り返る

こんにちは。この記事は前回のニューヨーク旅行の記録の続きです。

ニューヨーク・シティに5日間滞在した後、せっかくアメリカにいるので大陸の西寄りに存在するグランドキャニオンを一目見たく、移動手段として興味本位で寝台列車で移動してみた。という話。

アメリカ大陸を走る長距離列車ことアムトラック

前回は写真とコメントだけの記事だったが、今回はそもそも電車で移動するということを説明しないといけないので本題に入るまでに少し時間がかかってしまう。興味がない人は下までスクロールしても構わない。ブラウザバックは悲しい。

今回利用したのはアムトラック(Amtrak)というアメリカの州間を走る列車で以下のような路線図で一応ほとんどの州に移動することができる。

https://www.amtrak.com/plan-your-trip.html より

今回私が目指した駅はアリゾナ州の真ん中らへんにあるFlagstaffという駅で西海岸まではいかずとも限りなく近いところまで行くことになるので、アメリカ大陸"ほぼ"横断したというタイトルにした。

なぜFlagstaff駅を目的地としたかというと、

  • グランドキャニオンに片道2時間弱で行ける

  • ニューヨークの大都市を満喫した後は小規模な街に滞在してみたかった

  • たまたまAmtrakの駅があった

からである。

ちなみにグランドキャニオンに行く人のほとんどはラスベガスに滞在して、そこからツアーに申し込んだり、レンタカーを使うのが一般的のようだったが、ラスベガス発だと片道5時間以上かかるとのことで、5時間バスに乗って日帰りは現地の滞在時間や体力面で不安があったので辞めた。(5時間のバスは東京名古屋間を日帰りと考えるとわかりやすく、東京から名古屋に行って味噌カツ食べて帰るみたいなものだ。)

というわけで今回の路線図は以下のようになり、青ルートでシカゴ駅まで行き、乗り換えをして緑ルートでFlagstaffを目指すというもので、前半約19時間、後半約30時間、乗り換え時間を含めるとほとんど丸2日電車に乗り続けるという武者修行のような旅程である。

ちなみに西海岸ロサンゼルスまで行くには更に12時間くらいかかる。主にAmtrakが新幹線より遅いのに対してアメリカ大陸が広すぎるせいである。

写真とともに振り返る約2日間の列車旅

こちらはニューヨークシティにある今回の出発駅ことペンシルバニア駅通称"Penn Station"。確か16時前くらいに出発してほとんど日没だったのであまり写真はない。

ニューヨーク州オールバニー

ニューヨーク州のオールバニーという駅で停車中に外の空気を吸おうとホームに出たときの写真。停車駅で5分くらい止まることがあり定期的にリフレッシュタイムがある。

ニューヨーク州レンセリア

Amtrakは座席にグレードがあり、飛行機で言うところのファーストクラスビジネスクラスあたりの席は食事付きで、食事専用の列車があるようだ。それを外から撮った写真。自分はもちろんエコノミー相当なのでそういったものはない。

ニューヨーク州ドピュー

ふと外をみると雪が積もっている地域を走っていた

ちなみに座席はこんな感じで空いていたからか隣はいなかった。席は革っぽくて思いの他高級感があった。

インディアナ州ウォータールー

たしか朝、車両と車両の間が雪に覆われていたときの写真。

Amtrakのエコノミー相当には食事はないが社内にカフェ車両があり、簡単な食事であればここで購入することができる。おじさんの右側に写っているベーグルとコーヒーを頂いた。

インディアナ州エルクハート

外が明るいと窓からアメリカのなんてことのない街並みが連続していて見ていて飽きない。カフェで買ったパンとコーヒーと景色こそがこの限界列車唯一の楽しみと言っていいのではないだろうか。

インディアナ州ハモンド

シカゴにだんだんと近づいてきた。NYC-Chicago間のAmtrakにはLake Shore Limitedという路線名がつけられており、おそらく五大湖の近くに沿って走るのでそういった名前なのだろう。

そんなこんなでシカゴについた。さらっと流しているが19時間くらいかかっていてそこそこ疲れている。

記憶だと9時頃着いて、ここからまた14時頃の電車に乗り換え、一気に西海岸を目指すという旅程になっていた。そのはずが列車の機材トラブルで遅れが生じ、謎の待機エリアに誘導された。この写真はフリーのお菓子とジュースが配られたときの写真。

遅延は当初1時間と出ていたのが遅れに遅れ、6時間を経過した頃駅のお店で使えるクーポン券が配られた。正直列車にのって19時間よりもいつ発車するかわからない6時間のほうが疲弊した。

21時過ぎ、ようやく出発した。こちらはAmtrakのシカゴとロサンゼルスを結ぶSouthwest Chief号、同じエコノミークラスの電車なのに路線によって席のクオリティが違う。(昨日のほうがよかった)
しかも今回は途中から横に人が乗ってきた。

ミズーリ州カンザスシティ

遅延の詫び菓子として配られた口の中の水分奪われる系のお菓子を食べながら就寝した。

カンザス州エンポーリア近郊

朝。この路線は座席がイマイチな代わりにobservation carというフリー座席の休憩スペース車があり、窓が大きく開放感が良くとても過ごしやすかった。乗車中、ここと自席を3時間おきに行き来するなどしていた。

カフェ車も併設されており、これはそこで買った朝食。遅延のお詫びということでコーヒーが無料だった。しかしなんとなくタダで貰うのもなと$1のチップを入れたので結局セブンイレブンの100円コーヒー買ってるのと変わらないなと思った。

カンザス州エンポーリア

謎の工場みたいな建物

カンザス州ニュートン

カンザス州ハッチンソン

駅前ブティック

カンザス州マックスビル近郊

家畜がたくさん

カンザス州ダッチ・シティ手前

電車と並走して走る車が好き

カンザス州ダッチ・シティ

駅前にマックがある街は勝ち組

カンザス州ガーデン・シティ近郊

荒れた地にある工場。こういった風景は各所に見られた。

コロラド州ラマー近郊

昼間の社内

コロラド州ジョン・マーティン貯水池

漫画ナルトの君麻呂を何故か思い出した土地

コロラド州ラ・フランタ

途中下車。

コロラド州ラ・フランタ近郊
コロラド州トリニダード近郊

コロラド州に差し掛かると岩っぽい風景も増えたような印象

ニューメキシコ州ラトゥーン

夕暮れ時。淡々と風景の写真を貼っているが夜明けから夕暮れまで基本的には窓を眺めながら過ごしているだけである。耐えられない人にはかなりの苦痛だろう。

ニューメキシコ州アルバカーキ

日が落ちるとあまり写真を撮らなくなり、22時頃アルバカーキという駅についた。隣のアメリカ人のおじさんはここで降りるとのことで、息子が住んでいてクリスマスはアルバカーキでAirbnbして家族で過ごすみたいなことを言っていた。去り際に妹が作ったというお菓子の残りを手渡されたが、砂糖の塊にチョコレートも混ぜたみたいな激甘な仕上がりで申し訳ないが廃棄させていただいた。というか外国で人からもらったもの安易に口に入れないほうがいいような、、
アルバカーキについて調べていたところ、アルバカーキは治安の悪い街らしく、このブログが結構面白かった。2022にこんな場所に引っ越して子育てする日本人もいるのだなぁ。強い。

夜になるとobservation carも周りが暗く、オブザベーションするものが何もなからか、かなり空いていた。

アリゾナ州フラグスタッフ

多分この後非常に疲れていたのか写真あまりなく、無事に目的地であるフラグスタッフ駅にたどり着いた。本来22時頃到着するはずがにシカゴで大遅延があったので午前4時手前である。

アリゾナ州フラグスタッフ

午前4時手前にアメリカの知らない街にキャリーケースと共に放り出される不安がやばかったが、ホリデーシーズンのためか街は明るかった。街中に宿を取っていてよかった。

寒空の下、Airbnbのメッセージで入手したパスワードを入力し、真っ暗な階段と廊下を抜けバイオハザードみたいだなと思いつつ、無事に部屋に入れたのであった。

Amtrakでの移動は2日連続はやり過ぎかと思うが、1日だけかつ昼間の乗車時間が長い路線であれば人におすすめできると感じた。日本で青春18きっぷで旅行することを楽しいと思う人であれば間違いなく楽しいのでぜひ検討してみてほしい。機会があれば違う路線にまた乗りたいと思った。

次回!フラグスタッフの街に滞在した4日間編へ


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