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植物はみな利口だよ

取材地は、森町大久保。地元の長老、小田さんのお話。

俺、感心するのはね、植物が絶えない様にすることはね、人間じゃちょっと出来んに。
桐の木。
成長が早いでってみんな台湾桐をたくさん仕入れただよ。みんな植えただよ。台湾桐はね、どんどん大きんなる。ほいで桐の木の質はそれほどじゃないけどね、成長が早いもんで。それがね、花が咲いて実がなるだよ。そいで実がたくさん落ちるら?で、こりゃ邪魔んなってしょうがないなぁと思って、これっくらいのを切っちゃっただよ。で、桐の木の種もパンって落ちた。
で、その種を桐の木はね、いっぺんに子孫を、そこにボッと芽を出させないだよ。10年間、その種が生えて来るに。その時の時代に出たの、こんだ虫に食われるか何かで絶えても、その来年また生えて、それがまたダメになっても10年目、今、全くそれと同じ桐の木生えて、まだ俺とこにその苗があるもん。これぐらいなってまた切っちゃっただもんで。
そうゆうにね、子孫を残さんが為にね、種がいっぺんに生えないようになってる。すごいら?!考えられんら?俺それ、現実に体験してるだもん。他の外来が舞ってきて生えたじゃなくて、その親のね、台湾桐が落とした種がね、来る年も、来る年も、その茶畑の真ん中で芽を出す。そんだけすごいだに。かしこいに。人間がね、ちっとばか計算機を叩いたってなんだって、そこまでできんもん。見ることはできてもやることは出来んと思う。


2019年2月15日 小田さん談

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