あの人、非常識だな。で終わらせたくない
今日は、私が市の多文化共生センターで見つけた漫画を取り上げます。
私の住む浜松市には、80以上の国と地域から来た28,000人以上の外国人が暮らしています。アジアで初めてインターカルチュラル・シティ・プログラムっていうのに加盟できたのが浜松市で、世界的基準でダイバーシティが進む町だと、自負しています。
で、浜松市の多文化共生センターにボランティア登録しに行った時に見つけた漫画に、私はちょっと衝撃を受けたんです。
まずはこちらをご覧ください。
https://www.hi-hice.jp/uploads/imag_month2022_ch-1.pdf
〇〇人って〇〇だよね、で終わらせてた
そこに描かれていたのは、中国人の方が大きな声で話していたり、列に並ばずに割り込んでいたりするエピソード。
私も、中国から来た方の声って大きいなあとは思っていましたが、その理由については「中国人ってそういうお国柄らしいし、仕方ないんじゃ?」くらいにしか考えていませんでした。恥ずかしながら、そこで思考停止してました。
漫画を読んで、中国語の発音やイントネーションの特徴から、はっきりと話さないと意味が伝わりにくいのだと知りました。ってことは、中国語同士で会話している人たちの声が大きいのは、相手のことを思って分かりやすく話そうとする思いやりの表れなのかもしれない
だとしたら、私は、誰かの優しさや思いやりのことを自分の常識に勝手に押し込んで、一方的にうるさいとか迷惑だとか捉えていたかもしれませんよね。それこそ、失礼だったなと。めちゃくちゃ反省しました。
また、もともと列があっても並ばない理由については、中国では人口が多いから、並んでも自分の番が来ない可能性があるからだと説明がありました。日本では列に並べば、待ってるだけで必ず自分の順番が来るという前提がありますよね。全員サービスを受けられないなら、店員さんが整理券を配布してくれるか、「ここまでです」と教えてくれるはずって思ってるし。それが当たり前だと思っているけど、世界的に当たり前とは限らない。
そのとき気づいたんです。自分の常識や価値観が、普遍的なものだと思い込んでいたことに。でも、それは違うんですよね。自分の世界の当たり前を相手に押し付けて、勝手に非常識だとか失礼だとかレッテルを貼っていたのかもしれない。
他にも、無意識なだけで、いろんな国に対して偏見を抱いているかもしれません。正直なところ、そんな最低な自分を認めるのは怖いのですが、このままでい続ける方が怖いので、向き合ってみます。
文化の違いを知ることで、相手の行動の理由が見えてくる。たとえ心の中だけだとしても、相手の背景を知りもせずに非難しないように気をつけてみます。
人同士、違うところより、同じところを探したい
違いを認め合い、理解しようとする姿勢を持つこと。相手の文化的背景を知ることで、相手を安易に批判するのではなく、寛容な心を持てるようになるかも、と自分に期待しています。
人間同士、違うところがあるより、同じところがある方が奇跡に近いのかもしれません。違いの背景を知り、共通点を見つけていく方が私の理想の私に近いのです。
完璧な答えは見つからないかもしれません。でも、一緒に考え、悩み、探求していく過程そのものが、とても大切だと思うんです。
でも正直、私にはまだ足りないところがたくさんあります。相手の文化を理解しようと歩み寄ることの大切さは分かっていても、無意識のうちに相手を決めつけてしまうときがある。まだまだ学んでいきたいです。
私の書いたことで、違和感を抱いたり、新しい視点を見つけたり、ご自身の経験とリンクすることがあったりしたら、ぜひ教えて欲しいです。匿名メッセージを送れるシステム「マシュマロ」を今回から設置します。
合わせて、モヤモヤしてはいるけど答えが出せないことがあれば、そちらも送ってください。
参考ページ
インターカルチュラル・シティ(ICC)について
はままつ多文化共生・国際交流ポータルサイト
漫画
https://www.hi-hice.jp/uploads/imag_month2022_ch-1.pdf
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