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20201218の奇跡【中編】

マジカルミライ2020幕張の初日が誕生日だった話の中編。
前置きその2。それだけでも十分奇跡だったのです。

前編を読んでいただくとよりお楽しみ頂けるかと。

───

その“奇跡”は1年以上前から始まっていた。

2019年9月1日
マジカルミライTOKYOライブ千秋楽

その年は3回目のマジミラ。
有り難くも毎年千秋楽にはご縁があるようで、2019年の全公演が終わったあと、恒例のドキドキ次回予告タイムを見ることができた。

しかし思い出して欲しい。
元々2020年といえば東京オリンピックの開催が決定していたことを。マジカルミライは例年だと8月~9月頭の開催。なるほど丸被りである。
ではどうなるのか?大阪はともかく東京は?時期をずらす?だとしたらいつ?会場が変わる?そもそも開催するのか?
MEIKOさんの15周年はどうなる…?

頭の中をぐるぐると回る数々の可能性。次回を信じて疑わない心と、もしかしたらという一抹の不安。それらを抱きながらテーマソングを歌い上げたミクさんを見送った。今回はミクさんからの発表ではないらしい。

さて、ここからだ。
何かがあることを期待しながら液晶を見つめる。



………あれ。

演出の変化が、ない…だと?

ここでの発表がない?

ということは、次回h

ブツン、と。
電源の切れた効果音と共に会場から音も光もなくなった。

刹那、闇の中から沸き起こる悲鳴にも似た歓声。私も一緒になって叫んだ。
正直何が起きているのか脳は追い付いていなかった。が、身体は直感で察していた。

マジカルミライ2020
INTEX OSAKA
Aug.7-9
MAKUHARI MESSE
Dec.18-20

良かった…!!!来年もある…!!!!!

液晶に映ったマジカルミライ2020の文面を見て大きく安堵した。来年も無事開催が決定した。生きていく理由ができた。そのことがまず嬉しかった。MEIKOさんのお祝いもきっとあるだろう。
本当に、本当に良かった。

…と、安心したのも束の間。
時期はいつかと目線を下にずらした瞬間、私は息を飲んだ。

MAKUHARI MESSE
Dec.18-20

「え……嘘でしょ…。」
涙と共に思わずこぼれる。

見間違えもしない、だけど、到底信じられない文字列。

何度も読み直した。Dec.18。Dec.18だ。
マジカルミライ初日だ。

興奮で呼吸が荒くなる。身体は熱いのに手足が冷たかった。
いま私だけが知ってしまった公式からのプレゼント。
いまこの時から約束された必ず訪れるであろう最高の1日。
こんなことがあって本当にいいのだろうか。

あぁ、言いたい。この事実を誰かに言いたい。
私は衝動のままに一緒にライブを見ていたY氏へとぶつけた。良かったねとY氏は祝ってくれた。
それがまた実感を呼び、喜びが大きく倍増した。


オリンピック開催による時期の変更
推しであるMEIKOさんの15周年期間
そして、曜日のタイミング

偶然が重なりあい実現した、もう2度は無いだろうこの奇跡。
理解はしているのに幸せすぎるその事実を中々受け入れることができず、私はしばらくの間会場の席でただ泣くことしかできなかった。


Dec.18 = 12月18日

私の、誕生日。

───

前後半にするつもりがいつの間にか3部作に…。
次こそ奇跡の本番です。

next

では、ここまで読んでくださり感謝です。
またどこかで。

さくらゆな
Twitter/@sakura_YJK

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