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『お前の未来はきっと青空〜けんりきが選んだ青空を唄う名曲10選』

2023年11月26日、THEE MICHELLE GUN ELEPHANT、The Birthday等のフロントマン、チバユウスケさんが天国に旅立ったというニュースが日本中を駆け巡った。

ミッシェルというバンドの存在は勿論知っていたのだが、個人的に初めて彼等の音楽を意識したのは”伝説″と言われているMステの”t.A.T.u.ボイコット事件″だったのだと思う。

めちゃめちゃ有名なエピソードなので改めて説明は不要かもですが、、
当時世界中で人気を博していたロシアの女性デュオt.A.T.u.が日本の音楽番組に初出演という事で注目を集めていたにも関わらず、出番になっても楽屋から出て来ないという緊急事態を救ったのがTHEE MICHELLE GUN ELEPHANTだったのだ。

急遽予定になかった楽曲『ミッドナイト・クラクション・ベイビー』を生演奏でブチかましたミッシェルの4人は、チバさんは、鳥肌が立つくらいにカッコ良かった。痺れた。
t.A.T.u.目的で観ていた視聴者、観覧の観客、更には出演者やスタッフまで、あの場を目撃した全ての人の心を鷲掴みにしたと言っても過言じゃないだろう。

まさに”ロックンロールが勝利した日”だったと、今思い返してみて、本当にそう思う。

あくまで個人的な意見だが、ミッシェルやROSSO 時代を経て、The Birthdayになってからチバさんの書かれる歌詞は凄く優しくなったと思っていて、特に『青空』という楽曲の歌詞は本当に優しく、心に響く。

俺はこの曲があまりにも好きすぎて、毎年1月に発表している″年間ベスト15曲”の2019年版に入れる予定だったのだが、実はこの曲は2018年発売だったのを知って、泣く泣く外してしまったのだ。(曲を知ったのが、2019年に入ってからだった💦)

チバさんの訃報を聞いて以来、何度も何度も『青空』を聴いて「やっぱり名曲だよなぁ。。」とチバユウスケの音に浸っていたのだが、、そう言えば『青空』をテーマにした曲にも好きな曲がいっぱい有るよなぁと、思いついたままピックアップしていったら、まぁこれが名曲揃いで。

この機会に、The Birthdayの『青空』の他にも、俺の好きな”青空を唄う名曲”たちを10曲紹介させていただこうと思います。

それでは行きます。

『けんりきが選んだ青空を唄う名曲10選』

1曲目:青空(aiko)

許されない恋に落ちてしまった時の、自分ではどうしようもない感情を、
その恋が終わってしまった時の空っぽになってしまったような心情を、
とんでもなくエモーショナルなポップソングに昇華してしまった。

あえてバラードにしなかった所が、まるで笑顔のまま涙を必死に堪えてるようで、、秀逸。
aikoにしか作れない、極上の失恋ソングだと思う。


2曲目:空の青さを知る人よ(あいみょん)

アニメ映画『空の青さを知る人よ』主題歌。

そもそもがこの映画の劇中に歌われる曲という事で、『空の青さを知る人よ』というタイトル先行曲だったのだが、「空の青さを知る人」=「空に住んでいる人」=「すでに亡くなっている人」という発想力よ。

「青空」と言うと明るい晴れやかなイメージが有るが、aikoとあいみょんという日本が誇る最強のSSW女子が共に悲しいイメージで歌詞を書いているのは、とても興味深い。


3曲目:青い空(andymori)

2014年に惜しまれながら活動を終了したandymori。
デビューアルバムであった『andymori』収録のこの曲こそ、小山田壮平の最高傑作じゃないかと個人的に思っている。

『ジャイサルメールには ドロップキャンディーの雨が降る』

ジャイサルメールの夕焼けは本当に美しく、街が金色に輝いて見えるため”ゴールデン・シティ″と呼ばれているそうだ。
その情景を例える表現として、見事なまでに無邪気で美しい表現だと思うんだ。

憂いや切なさを感じる世界観も素晴らしく、この曲を聴く度に、andymoriというバンドは確かに日本の音楽に確かな楔を打ち込んだんだな、と確信する。


4曲目:青空(THE BLUE HEARTS)

こんなにも真っ直ぐな心で、社会に巣食う理不尽や悪意や暴力に立ち向かう音楽を作れるのは、表現できるのは、ブルーハーツ以外に居ない。
やっぱり何年経っても、圧倒的な名曲です。

″ 生まれた所や皮膚や目の色で いったいこの僕の何がわかるというのだろう”

いや、もうカッコ良すぎる。


5曲目:青空(Salyu)

Salyuの歌声って、いい意味で人間らしくないって感じがする。
聴いてると、まるで音楽の神様が使わした妖精が歌ってるかのような不思議な感覚に陥る時があるんだ。

桜井和寿さん(Mr.Children)からの提供曲であるこの曲は、まさにそんなSalyuの魅力が存分に発揮されてる快作。

聴いてるだけで、空にかかってた雲も吹き飛び、キラキラした澄み渡るような青空が広がっていく情景が浮かんでくる。


6曲目:青空(スガシカオ)

スガマニアとしてはやはりこの曲を選んでしまうのだけれど、贔屓目抜きにとんでもない名曲。
もう会えなくなってしまった、とても大切な人を想うこの曲は、胸の奥のそのまた奥の方に入り込み、誰にも触らせた事の無い心の柔い暗い部分をギュッと抱きしめてくる。

吸い込まれるような青空を見る度に、″今日の空 宇宙までつきぬけそう”ってフレーズが浮かび、また″あの日のあの感情″に思いを馳せてしまう。


7曲目:仰げば青空(秦基博)

秦基博くん初の卒業ソング。
そもそもタイトルの元になっている、超定番卒業ソング『仰げば尊し』は、「卒業する生徒たちが仰ぎ見た先には尊敬する恩師や学校で過ごした想い出たちがある」というような曲だと思うが、
秦くんのこの曲は「卒業生たちが仰ぎ見た先にあるのは、真っ青な空→どこまでも晴れやかに広がる未来」だと歌う、どこまでも優しい楽曲。

発売した2019年の翌年辺りから数年間、新型コ口ナの影響で卒業式で歌唱する事すら許されないような時代が続いた。
また、全国の卒業式で沢山歌われてほしい。



8曲目:けれど空は青〜close friend〜(ASKA)

ラブソングのイメージが強いASKAさんには珍しい、男同士の友情を唄った楽曲。

「お前の影が眩しい」「1/2(2分の1)の痛み 感じ合ってたつもり」等の歌詞から、相棒のように常に隣やすぐ後ろに居る存在の友への、励ましの歌である事が解る。

唯一無二のASKAさんの歌声を聴いていると、どんなに辛い事があっても見上げれば青空が広がってるんだ、という希望を、願いを信じてもいいんじゃないかと思わせてくれる。
名曲です。



9曲目:青い空だけじゃない(Chage)

2019年8月、ASKAさんの脱退宣言があり、事実上の解散状態になってしまった日本を代表するスーパーデュオCHAGE and ASKA。

それでも、お互いにソロ活動を続けながら、いつかまた2人が交わる日が来るのでは無いかと希望を持っていたファンの方も居られる事だろう。
チャゲアス全盛期を見てきたイチ音楽ファンとして、俺もそう願っていた1人だ。

そんな中、今年2023年Chageさんが発表したこの曲のタイトルに、歌詞に、本当に衝撃を受けた。

そうか。。ASKAさんの『けれど空は青』は、やはり盟友であるChageさんに向けて歌われていたのか。。

そんな盟友ASKAさんへの溢れんばかりの思いを込めた、愛と惜別の32年越しのアンサーソング。

「さよなら ありがとう ふたりの青い春」

”青い空だけじゃない″と言いながら、最後の惜別の涙を拭った先に見えるのは、間違いなく綺麗な青い空なのだと思う。



10曲目:スカイブルー(The Birthday)


2022年末〜2023年にかけて一大ブームを巻き起こした、アニメ映画『THE FIRST SLAM DUNK』。
そのOPテーマに起用されたのがThe Birthdayの『LOVE ROCKETS』であった。

この曲は、LOVE ROCKETSが収録されている『月夜の残響 ep.』収録曲なんだけど、冒頭で紹介した『青空』とめちゃ似てるタイトルだなぁと思ってたら、「スカイブルーに火をつけたら夕焼けになった あの丘の上」って、何このロックかつロマンチックな歌詞😂

そして何と言っても「カモンジェーン!ドボザワール!」→「Come on The End of the World」の破壊力。

THEE MICHELLE GUN ELEPHANTのデビュー曲である『世界の終わり』で歌った”世界の終わりがやってくる時を待ち焦がれてる″ってフレーズを、26年後に、「僕らはまだここに立ってるから、(世界の終わりよ)来れるのなら来てみろよ!」ってポジティブかつ力強い叫びで、見事に回収してみせた。

そして、事実上これがラストシングルになってしまった事を考えても、まるでチバユウスケ作・演出の壮大な映画のエンディングのようにすら感じる。

2022〜2023年は世界的人気のアニメ主題歌にJ-ROCKが多く起用された事もあり、日本のロック大逆襲の年だったと思うんだけど、その中でもチバさん、貴方がMVPです。間違いないです。

沢山のカッコいい音楽を、魂を、優しさを、ありがとうございました!


以上!『けんりきが選んだ青空を唄う名曲10選』をご覧いただきました。

そして、これが2023年最後の投稿になります。
長文が嫌われるこんな時代に、こんな超長文しか書かないnoteを読んでいただいてる皆様、本当にいつもありがとうございます。

来年最初の記事は、毎年恒例の『けんりきが本気で選んだ超個人的名曲15選』を予定しています。(現在、鋭意選曲中!です)

2023年は、我々の愛する素敵なミュージシャンが何人も天国に行ってしまった、そんな辛い1年でもありました。
来年2024年が、音楽を愛する皆様にとって綺麗な青空が広がるような、素晴らしい1年になりますように。
そんな事を願いながら、最後はチバユウスケさんの名言をお借りして締めたいと思います。

「音楽は、音は、ずっと君に残るよ。」

最後まで読んでいただき、ありがとうございました😊
皆様、良いお年を。


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