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宮ノ反A遺跡群【古代】

1 場所
 小諸市御影新田の東端にあり、佐久市西屋敷と御代田町小田井との3市町にまたがる鋳師屋遺跡群に近接する。本来は一体の遺跡群とみてよいだろう。調査地点は、現在は上信越自動車道となっている。

2 特徴
 溝で方形に区画され、内部に数棟の掘立柱建物跡が置かれた7世紀末から8世紀前半の遺跡である。調査段階では、県内初の豪族居館跡ではないかと話題になったが、整理作業を進めていくなかで何らかの官衙(役所)跡であることが判明してきた。
 郡衙の下の郷衙とも考えられてきたが、近年では近接する鋳師屋遺跡群周辺に想定される東山道長倉駅に関わる「駅倉」とみる見解が有力である。さらに建物群の区画溝とみられていた8世紀前半段階での東西に並行する2本の溝は、古代官道の規格通りの幅9m前後であることから、これは東山道の道筋そのものであるとみてよいだろう。
 東山道とその道筋に建てられた長倉駅の「駅倉」という古代の光景が浮かび上がってきている。

3 ミニ案内
 少し車を走らせて国道141号沿いまで出ると、若者に人気のラーメン「無我夢中」や中華料理の「春華」、ステーキレストラン「菱屋海賊船」などがある。この小諸市御影地区にはユニクロやツタヤなどの他、野菜直売所「浅間のかおり」、パン屋では「香色」や「麦香炉」などもあり、休日にはにぎわっている。                    (桜井秀雄)

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