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セフレとの関係が熟年夫婦みたいになってきている

セフレと熟年夫婦、語感に高低差ありすぎて耳キーンなるわ!という感じだが、しかしタイトルの通りなのである。

Bさんがダイエットを始めたことは前記事の通り。

ダイエットは順調に継続しているらしい。
となると、ごはんに誘えない。会う口実がない。
彼から連絡が来るまで放っておくか…と思っていたのだが、土曜日の夕方、あまりのヒマさに耐えられなくなった。
友人知人がおらず買い物スポットもないこの町で、休日に私がすることといえばスーパーで買い出しして録画番組を消化してビール飲んで昼寝する、くらいなのだが、土曜日はわりと早起きしたのでスーパー〜昼寝のループを正午過ぎには一巡してしまい、あとはベッドで延々テトリスに興じていたらさすがに自己嫌悪に陥った。
人に会いたい。
できれば車を出してくれる人に会いたい、ドラッグストアで洗剤の詰め替えを買いたいから。(現金か)

誘う口実がないので迷いに迷ったが、勇気を出してBさんに電話してみる。
Bさん「もしもし?」
佐久間「何してるん?」
Bさん「病院行って、これからプール行くところ」(絶賛ダイエット中のBさんはまさかの市営プールにまで通い出したのだ)
佐久間「別に用事はないねんけど、ヒマすぎて電話した」
Bさん「もうちょっとでそっち方面通るから、うちに来るなら拾ったろか?で、お前を俺んちに放り込んで俺はプール行くことになるけど」

あまり意味がわからないが了承し、迎えに来てもらった。
Bさんの家の前で私だけ車を降り、Bさんはプールへ。私はBさん宅で留守番。
何この状況。
もう断捨離のときに家の中は洗いざらい見てしまったし、ひとりで留守番だからといって詮索したいことがあるわけでもなく、ワインを飲みながら持参した本を読んで待つ。
帰ってきたBさんに「めっちゃくつろいでるやん」と言われた。笑

そのままBさん宅に泊まり、日曜日は朝からBさんのウォーキングに付き合った。といっても、少し離れたチェーンの牛丼屋に朝ごはんを食べに行っただけだけど。
帰宅してから、先日整理したクローゼットのスーツを点検し、お直し屋さんに出すものを選ぶ。
Bさん「明日、うちから会社いくん?」
佐久間「うん、そうしようかなぁ」
Bさん「服は?」
佐久間「一回荷物取りに帰るから、お直し屋さんに行く前にうち寄ってくれへん?で、用事が済んだら拾いに来て」
Bさん「わかったー」
ついでにドラッグストアに寄ってもらい、無事に買えた洗剤の詰め替えを持って自分の家へ。
家に帰るとホッとする。当たり前だけれど家具も寝具も照明も自分好みで、居心地がいい。
それなのに、Bさんが迎えにきてくれるのを心待ちにしてしまう。

お直し屋さんでの用事を済ませたBさんがまた来てくれて、彼の家に戻った。
ごく軽いお昼を食べてから、Bさんはプール。
私はまたしても留守番。朝食用のお米を炊いて冷凍したり、卵をゆでたりしながら待つ。
ついでに冷蔵庫にあったビールを1本飲む。別にこそこそする気はないのだが、さすがにBさんの目の前では飲みにくいので、鬼の居ぬ間に洗濯、みたいなことになる。

帰ってきたBさんが、煙草を買いにコンビニまで歩くというので一緒に歩いた。
雪になりかけた雨が降っていてずいぶんと寒い。
家に戻り、録画リストの中にあった『紅の豚』を見る。はじめてちゃんと見たけれど、男性のロマンとバカさとチャーミングさが詰まった映画だった。

「あれ、今日飲まんの?」
とBさんに言われる。
「実はさっき留守番してるときにビールもらってん」
と白状したら、
「え、ほんまや。減ってる。でも1本だけでいいん?珍しいな」
と言われた。
呆れられるかもと思ったのに、こういうふうに許容されるとすごく嬉しい。
ダイエット中の人と過ごすのって窮屈は窮屈だけど、自分も(ふだんに比べれば)節制できるし、いまのところBさんは「俺は俺、お前はお前」のスタンスで共存してくれているので思ったほどイヤじゃない。
Bさんがお風呂から上がってきたときに、なんとなくTVでグルメ番組をつけっぱなしにしていたら、それだけはものすごく嫌がられたけど。笑

そんなこんなで、なんっっにもイベントらしいイベントはなく、淡々と過ごした週末だった。
買い出しに行って録画消化してビール飲んで、
やってることはひとりで過ごす休日と変わらない。
なんならひとりのほうが快適だ。
それでも、Bさんといると淋しくなくて、それが私にとっては重要なんだなと思う。
何より、寝るときや夜中ふと目を覚ましたとき、隣にくっつける誰かがいるというのは本当に心強い。しっかり厚いBさんの身体に自分の身体を預けて寝ていると、あまり痩せすぎないでほしいと願ってしまう。

月曜日、一緒に40分ほど歩いて出勤。
Bさんの会社のほうが少し手前にあるので、そちらに向かっていくのを見送る。
スタバに立ち寄り、コーヒーを飲んで頭を日常モードに戻してから自分の職場に行った。

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