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「冷静であればあるほど感情的になる矛盾」vs.長野

2024 J3 第9節
vs. AC長野パルセイロ
2-0 勝ち
フル出場

平日、ナイター、アウェイととても厳しい状況にもかかわらず、現地まで足を運んでくださったサポーターの皆さんには頭が上がりません。
そして、もちろん、画面の前で応援してくれた皆さんも本当にありがとうございました!
今節も最後の笛を歓喜と共に迎えられて本当に嬉しかったです。
「これからも応援よろしくお願いします!」とピッチで表現していくので、良かったら引き続き、共に戦いましょう。

では、本題に入ります。

今節を通して感じたこと学んだこと、
2点。

①サッカー選手、そして、GKは冷静であるべきか。
②ゴールをいかにして小さくするか。

今回は、2点ともGK観についてです。
ぜひ、GKについて考える何かのきっかけになればなと思います!
よろしくお願いします!

①サッカー選手、そして、GKは冷静であるべきか。

僕の考えでは、結論から言うと、冷静であるべきかどうかは、全くもってどうでもいいということです。

詳しく説明すると、まず、このYouTubeでイチロー選手は、

「まず感情的になったら、絶対に負けるということです。絶対に負けます。冷静な奴には敵わないので。」

と、感情的になることについての意見を述べています。

正直、僕はこれについて、つい最近まで大賛成でした。冷静に振る舞おう、冷静最強!って思ってました。

ただ、これはよくよく考えてみると、まず、イチロー選手というある意味、説得力、影響力が半端ない人の発言であること、そして、野球というスポーツで世界のトップの選手の発言であること、を理解した上で、冷静になることについて考えなければならないと僕は気がつきました。

イチロー選手はその偉大さが正直僕らにはわからないほど偉大な方だと思います。
ただ、それは、野球選手としてです。

彼の発言や行動が、全て、一般の方や他のスポーツ選手に還元できるはずがないのです。もちろん、還元できるものもあります。

我々は、イチロー選手や大谷翔平選手、芸能界だと松本人志さんなど、その偉大さや影響力によって、思考を停止してしまう傾向があります。

冷静になった方がいいとイチロー選手が言った瞬間、我々はその冷静さを失い、何も考えずに「冷静最強!」と鵜呑みにするのです。

なんと皮肉なことでしょう。


では、サッカー選手は本当に冷静に振る舞うべきなのか。

そのヒントも先ほどのYouTubeでイチロー選手が述べてくれていました。

01:08〜からWBC2009でヒットを打った後の振る舞いについての話があります。

数十秒で終わるのでぜひ見て欲しいのですが、その中で、

『相手にとって、1番屈辱は何かと考えたんですね』

と言ってます。
話のつながりなどは省略しますが、本質、ヒントはここに詰まっていると僕は感じました。

相手にとってどう振る舞うのが、1番ダメージを与えられるのか。

その思考の結果が、イチロー選手は冷静に振る舞うというものだったのです。

「我々、サッカー選手はどう振る舞えば、1番相手にダメージを屈辱を与えることができるのか」

という問いに答えることが、イチロー選手が教えてくれた本当の教えであり、彼がトッププレイヤーである所以なのかなと僕は学びました。

1番初めに述べた僕の結論がこうなった理由はここです。

刻一刻と状況が移り変わるサッカーにおいて、すべての状況に当てはまる振る舞いというものはないと思います。
ある程度の模範回答はあったとしても、それは模範であり、ポジションによって、または、試合によって、異なると思います。
サッカーにおいて、この問いに答えはないのですっきりとした話の締めにはならないと思いますが、答えばかり教えてもらえる日本の教育が今変わっているように、このnoteを読んだ皆さんがどう振る舞えば良いのかイチロー選手と同じように考えてくれれば僕は嬉しいです。
僕も試行錯誤しながら、サッカー選手をより良くいい意味で、演じていきます。


②ゴールをいかにして小さくするか。

直近、3試合、無失点が続いています。
GKとして本当に嬉しい時間を過ごせています。
ただこれは、僕1人では決して達成できないものです。
ただの美談として、語りたいわけではありません。
本当に僕1人、GK1人では無理なのです。

その理由は、ゴールはでかいからです。

皆さんは、サッカーのゴールのサイズを言えますか?

見えちゃうかもしれませんが、少しだけ行替えしておくので、わからない人はなんとなく考えてみてください。





答えは縦2.44m、横7.32mです。

この数字を聞いて、皆さんがどんな感想を持つのか非常に興味深いですが、大抵の人は身長2m未満なので、ジャンプして上が届く程度、横は中間地点からただ倒れるだけではポストにすら触ることはできません。

GKはこのゴールを守ろうとするといくらトレーニングしても、守れる範囲に限界があります。

だから、ポジショニングがあるのです。
GKはゴールの前に張り付いてなくてはならないなんてルールはサッカーにはありません。

自分が守る範囲を狭くするために、ポジショニングという概念があります。
ちょっと言い方を変えれば、サボるために前に出るのです。
ゴール前に張り付いて、いかにもゴールの1番前で守ってますよ!と堂々としてても、ゴールは守れないのです。

では、1番ゴールが小さくなるところはどこでしょうか。

それは、ボールの目の前です。
だから、距離を詰めるブロッキングという技術がGKにはあるのです。
ゴールを小さくする技術です。

このようにゴールを小さくするために僕たちGKは日々トレーニングをしてます。
たまに、そのトレーニングでゴールは小さくなりますかと聞きたくなるようなトレーニングを見かけたりもしますが、そこはまた根性論とかきついだけのトレーニングの是非など、別の話になるのでまた今度僕の意見を書きますね。

そして、そのゴールを小さくするのはGKだけではありません。
僕の目の前に立っている10人のフィールドプレーヤーもそうです。時に、対戦相手やレフリーもその手助けとなったりもします。人間がピッチになっている以上、意図とは異なる現象が起きるので、相手だからいつでも怖い存在であったり、味方だからゴールを脅かさないというわけではないことを頭の片隅に入れる必要があります。

この3試合は、味方のシュートブロックや前線からのプレッシングが非常に僕のプレーをシンプルにしてくれています。
協力してゴールを守ることが出来ています。
最終的にシュートに飛んでくるボールは、比較的、ここしかないような状況が多く、プレーしている自分の頭も非常にクリアです。
それは日々のトレーニングから取り組んでいることでもありますし、戦術的な狙いもあります。

味方を動かすコーチングについてもGKはゴールを小さくする技術の一つです。
コーチングについて、僕が心がけていることがあります。
それは我々GKの目の前にいる仲間はロボットではないということです。
右に行けと伝えて、必ず右に行くとは限りません。
少し悲観的な考えになってはしまいますが、常に思い通りにならなかったことを考えてプレーしないとGKは完璧な仕事はできないと思っています。
味方を信じることも必要ですが、その味方がミスすることも頭に入れて、常にプレーし続けていきたいです。

以上、2点でした。


次節はアウェイ富山です。
筑波大学の後輩、瀬良選手と再会です。
大山選手とは同郷で、国体など同じチームでプレーしたこともあります。

3連戦を3連勝で締めくくるために、チームとして限りある時間を良い時間にできるよう頑張ります!

いつも最後まで読んでくださりありがとうございました!

前回にもお知らせしましたが、このnoteの感想をSNSで呟く時に

#さくらばのーと

を付けて呟いて欲しいです!
皆さんの感想に可能な限り目を通して、より良いnoteにしていきたいので、よろしくお願いします🤲

また、告知ですが、近々、インスタライブにも挑戦しようとも思っているので、Instagramのフォローと把握の程もよろしくお願いします🙇


次も勝つぞ!!!!!


櫻庭立樹

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