この記事ではp、fなどの強弱記号のほか、
sf,sfz,rfなどの強調記号のニュアンスの違いについてまとめています。
pやf
ピアノとフォルテは単なる「弱い」と「強い」の対比ではなく、
元々の言葉のニュアンスを念頭においた表現を心がけましょう。
★p ピアノ
単に弱くするだけでなく、平易で静かに演奏することが必要です。
★f フォルテ
強い音や強い感覚を表しますが、乱暴な音になってはいけません。
★ppやff ピアニッシモやフォルテッシモ
例:♪即興曲op.90-2 /シューベルト
ppになっている25小節からは、曲が長調から短調へと同主調転調しています。
明るい気持ちから暗い気持ちへと変化したことを、音量や音色で表現しています。
sf,sfz,rfなどの違い
①con forza コン・フォルツァ
②forzato フォルツァート
③sforzato スフォルツァート
④saforzando スフォルツァンド
⑤rinforzando リンフォルツァンド
また強調記号は、作曲家ごとに用法が異なります。
ここではハイドン、モーツァルト、ベートーヴェン、ショパンの強調記号の用法を見てみましょう。
ハイドンの強調記号
♪ピアノソナタ第20番Hob.ⅩⅥ:20
…4:25頃からfzが現れはじめます。
モーツァルトの強調記号
KV457以降のソナタには強調記号がみられなくなります。
モーツァルトはsf,fpを使いましたが、fzは使用しませんでした。
♪ピアノソナタ第12番KV332
♪ピアノソナタ第14番KV457
ベートーヴェンの強調記号
♪ピアノソナタ第1番op.2-1
…4:02、第二楽章の右手のオクターブにrf。
♪ピアノソナタ第21番op.53
…12:01、第二楽章の左手の旋律にrinf.の指示。
♪ピアノソナタ第32番op.111
…2:20、主題の1つのフレーズのおわりにrinforz.の指示。
ショパンの強調記号
スケルツォなどでは、最重要の音(たとえばバスの低音など)にのみ、fzが記されています。
♪スケルツォ第2番 op.31
ノクターンでは、一番盛り上がる部分にcon forzaの指示が多く見られます。
♪ノクターン第7番 op.27-1
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さくら舞🌸