見出し画像

一口馬主血統考察(レオソレイユの2020)

レオソレイユの2020
(馬名:ジークシュベルト)

父:ファインニードル
母父:オペラハウス

父:ファインニードル

まず初めにファインニードルの特徴として

①父アドマイヤムーンのミスプロ系のスピードを活かせる。

②DonatelloやTudor Minstrelのスタミナ及び底力血統を兼ね備えている。
→Crepello(8代)の奥にDonatello(9代)

③ノノアルコのおかげでに渋った馬場でも問題なく末脚も繰り出せる。
→馬場不問(1番のセールスポイントかも!)


父:ファインニードル8代血統表


これらの背景から実際にアドマイヤムーンが当時の稍重で58キロを背負いながら宝塚記念を勝ったのも頷ける。

そして牝系からは【Shirley Heights】からナスキロを完成させ

画像9
Shirley Heights血統表

【Sharpen Up】の5×6のクロスにより
【Tudor Minstrel】9×8のクロスを完成させ底力をプラスしている。

画像10
Sharpen Up血統表

+αとしてファインニードルの父父母のケイティーズファーストはエフフォーリアの母母で今では旬な血統。

以下エフフォーリア牝系

画像2
エフフォーリア牝系血統表

次に牝系を見てみよう

母:レオソレイユ(母父:オペラハウス)

牝系のセールスポイントである本馬の母父父【Sadler's Wells】に注目。
基本的に【Sadler's Wells】を補給するとスタミナ中心になり日本の速い芝に適性が難しくなる傾向にあるが、配合次第では全く別ものになる。

そのポイントとしては
①サンデー系(ファインニードルがHalo内包)を内包していること。
② Shirley Heights(ファインニードル内包)とニックスの関係。
→欧州的な末脚の特徴的配合

①サンデー系の内包について


まず【Halo】について解説すると、スピードを中心に補給してくれる馬。

父:Hail to Reason 牝系にAlmahmoud内包

Halo血統表


次に【Sadler's Wells】を見てみると

Sadler's Wells血統表

【Hail to Reason】及び【Almahmoud】を内包しており

【Halo】≒【Sadler's Wells】の関係が成り立つ。

【Halo】の血が刺激されることにより、スピード強化になり日本の芝での適正が向上するのではないかと考えた。

② Shirley Heightsとニックスの関係。

そして【Shirley Heights】 

【Shirley Heights】→【Mill Reef】
→【Never Bend】=ナスキロ血脈。

ここで覚えといて欲しいのが
【Nasrullah】×【Lalun】=【NeverBend】

画像6
Shirley Heights血統表

もう一度Sadler's Wellsを見てみよう。

Sadler's Wells血統表

【Never Bend】と【Bold Reason】
が兄弟にあたり

【Fairy Bridge】 ≒ 【Never Bend】 
が成り立ち

【Shirley Heights】によるナスキロの増幅もスピードを支える点で重要になりそう。

結論

【Halo】≒【Sadler's Wells】→スピードの強化

Fairy Bridge】≒【Never Bend】→スピード強化とストライドを広げる

【Sadler's Wells】→スタミナとパワー

それぞれ似ている血統ではあるが、主張している特徴が違うため相性の良さが伺える。


体質に強い【Sadler's Wells】の重厚感ある血統を

【Halo】【Shirley Heights】で刺激することで

スピードと柔軟な血統を補強した血統構成となっている。


末脚とスタミナを補給することは日本で馴染みがなかったが、近年リスグラシューをはじめ、タイトルホルダー、パンサラッサなどの活躍馬がでてきている。
リスグラシューのように変幻自在な競馬ができる馬は少ないと思うが、極端な競馬をすればバテずにスピードにノリ続けることが出来ると期待したい。

以下。リスグラシュー血統構成

父:ハーツクライ

画像7
リスグラシュー:父ハーツクライ血統表

母:リリサイド(母父:American Post)

画像8
リスグラシュー:母リリサイド血統表