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本日の一曲 vol.184 ピーター・ガブリエル 洪水 (Peter Gabriel: Here Comes The Flood, 1977)

ピーター・ガブリエルさんは、イギリスのプログレ・バンド、ジェネシス(Genesis)のオリジナル・メンバーでしたが、1975年に脱退し、ソロ活動に専念するようになりました。脱退の理由は、さまざまな理由があったようですが、一番大きな理由は、ピーターさん自身がやりたいことはバンドの活動よりもソロ活動の方が向いているとご自身で判断したことだったと思います。ジェネシスの時代から、ある役に扮してステージに登場するなど演劇的な志向がありましたので、その表現意欲の結果がバンド脱退につながったのでしょう。

本日ご紹介する曲「洪水」は、ピーターさんの1枚目のソロアルバム「ピーター・ガブリエル(アルバムジャケットが雨の中の車にピーターさんが乗っていることから通称は『カー』です)」に収録された曲です。このアルバムは、アリス・クーパー(Alice Cooper)さん、エアロスミス(Aerosmith)、キッス(Kiss)などのプロデューサーとして有名だったボブ・エズリン(Bob Ezrin)さんを迎え制作されました。

「洪水」の歌詞はなかなか難しくて、大意としては「洪水がくる」ということなのですが、だからどうなのかというと、みなさんがどう考えるかに委ねられているということなのかと思います。

noteでも「人生は川のようなもの」さんが考察をしています。

さて、実は、ピーターさんは、ボブ・エズリンさんのバージョンの出来栄えに不満が残ったらしく、ピーターさんの次回作のプロデューサーを務めることになったロバート・フリップ(Robert Fripp)さんのソロアルバム「エクスポージャー(Exposure)」に「洪水」を提供し、ピーターさんご自身で歌うとともに、ロバートさんのギターをフィーチャーしたバージョンが発表されました。

ロバート・フリップ・バージョンはよりシンプルに仕上がってます。

プロデューサーが違うと案外違ってくるものです。例えば、ボブ・エズリンさんというとこんな感じ(キッスなど)、ロバート・フリップさんというとこんな感じ(デヴィッド・ボウイさんなど)、という代表曲を挙げておきます。

キッス(Kiss):地獄の遺産(Great Expectations)

デヴィッド・ボウイ(David Bowie):ヒーローズ(Heroes)

2024/04/17 追伸

ピーターがジェネシスを脱退した理由ですが、他のメンバーに追い出されたという側面もあったようです。


(by R)


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