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線虫がん検査を受けてみた

手軽で簡単だが

がん検診を受けていたのに異常が発見できず、分かった時にはかなり進行していた…という話を聞きます。
がんの治療法は日進月歩で、早期発見できればできるほど治療の選択肢も多く、体に負担のない方法を選ぶことができますし、しかも生存率が高いというのは、広く知られています。
とはいえ…やっぱり忙しい日々、なかなか検査に行く時間が取れない、本音を言えば病院にはできるだけ行きたくない、という思いが頭をもたげます。
そんな私もがん年齢。身近にも、がんに罹患した友人が何人か出てくるに到って、私もそろそろ検査を受けなければと思うに到りました。
線虫がん検査は、自宅で尿を採って送るだけという手軽さと料金の手頃さに加え、早期がんを発見できるらしいとあって、これならできそう、と思ったのです。

ちなみに、この検査は、「線虫」という嗅覚の優れた生物を使ったもの。線虫の、がん患者の尿に近づき、がんではない人の尿からは遠ざかるという性質を利用して、がんを見つけ出そうというものです。
対象となっているがんの種類も、現在は15種類と、罹患者が多い肺がん、大腸がん、胃がんや、見つけにくい膵臓がんなどもカバーされています。

2回目でいきなり「高リスク」判定

さっそく半年ごとの定期検査のプランに申し込み、1回目の検査では、A判定で「リスクは低い」だったのですが、9カ月ほど後の2回目の検査で、いきなりのE判定「リスクが高い」となりました。

はてさて…。困ったのが、どのがんの可能性が高いのかが分からないことでした。何の検査を受けたらいいのか分かりません。

調べたり、がん経験者の友人に聞いたりして、結局はオーソドックスに、まずは健康診断を受け、血液検査、尿検査、腹部超音波、腫瘍マーカーなど、一般的な項目について調べることにしました(健康診断も、何年も受けていませんでした)。
次に、要検査となった項目について、専門医を受診。私の場合は、腎臓の値が正常範囲を超えていたため、『国民のための名医ランキング』に掲載の腎臓の名医に診てもらいました。
さらには、子宮がん、乳がんの検査。大腸内視鏡、胃内視鏡。
結局は、一般的なフルコースの検査を受け(まだ、脳の検査はしていませんが、これも近いうちにどこかで)、いまのところ、がんは見つかっていません。
とはいえ、がんではなかったと言って良いのか、超早期なので確定診断に到らなかったのかは、分かりません。
ただ、線虫がん検査が、無精な私の背中を押して検査に踏み切らせてくれたことは、良かったと思います。

万能の検査はない

線虫がん検査には、がんではないのにがんのリスクが高いと判定される「偽陽性」や、がんなのにがんのリスクが低いと判定される「偽陰性」が多く出ているという報告もあるそうです。
ただ、「偽陽性」「偽陰性」は、線虫検査に限らず、他の検査にもつきものですし、全身を一度に調べられるというPET/CT検査も、部位によって見つけにくいがんがあるなど、万能ではありません。やっぱり、検査の特性を理解したうえで、賢く使い分けるということかなと思います。

線虫がん検査に限らず、やはり継続的に受けてデータを蓄積することで変化を見つけやすくなるのではと思います。
病気はがんだけではありません。日頃から定期的に健康診断を受けて、自分の体の変化に気付く機会を増やすことかな、というしごく当たり前の結論に達したのでした。

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