普段、動線的に新宿駅を利用しないのだが、久しぶりに足を運んだ。

日曜でごった返すなかで、1人の外国人観光客のような人が、スマホを見せながらおじさんに道を聞いているがおじさんはわからないようだった。

それを見たまた別のおじさんが外国人女性に声をかけて、「どこにいきたいの？」と言った。

外国人女性は乗り換え先の書いてあるスマホの画面を見せて指をさした。

おじさんは「字が小さくて見えない」といい、女性は落胆したような呆れたような顔で人並みに乗って階段を上がっていった。

新宿駅は得意ではないが、ちらと見えた乗り換えの案内を見てわかりそうな気もして、声をかけようと思ってはみたが、彼女は人ごみのなかに消えて行ってしまった。

果たしてあのじさんの行動は親切だったのかな、と思う。

英語もわからないスマホの文字も読めないのに声をかけて助けようとしたその姿勢を親切としてもいいのかなと。

自分も新宿駅をあまり使わないからなんでもわかると自信はないし、そもそも英語話者かもわからないし、英語も達者なわけじゃないけれど、なんとなくわかったような気がする。

おじさんも彼女が諦めた後もなんとか助けようとしていたから明らかに純度100%の親切なのに、結果的に本当に助けてくれる人から遠ざけてしまったのではないか。

果たしておじさんは本当に親切なのか。

※大学の道徳の授業、ふつうに穴埋めだったの嫌だったなー