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【備忘録】どうする家康 43話

※この記事は、さくらゆきの理解力の乏しさゆえに、石田三成さんの最後の台詞の意味を、放送から2週間かけてようやく理解したことを、備忘録として書き起こしたものです。


それは2週間前、「どうする家康 43話、『関ヶ原の戦い』」を見ていた時のことでした。

関ヶ原の戦い後の家康さんと三成さんの台詞が、こうあります。

「何がそなたを変えてしまったのじゃ。儂はその正体が知りたい」(家康)

どうする家康 43話

そう問い質す家康さんに、三成さんは冷笑しこう答えます。

「思い上がりも甚だしい。私は何も変わっておりませぬ。この私の内にも、戦乱を求むる心が確かにあっただけのこと。一度火が付けばもう止められぬ、恐ろしい火種が。それは誰の心にもある。ご自分に無いとお思いか?自惚れるな!この悲惨な戦を引き起こしたのは、私であり貴方だ。そして、その乱世を生き延びる貴方こそ、戦乱を求むるもの。戦なき世など為せぬ。まやかしの夢を語るな!」

どうする家康 43話

抽象的で、私はすぐにこの答えの意味を理解出来ずにモヤモヤしていました。

三成さん、今まで「太閤殿下の意志に背く」「秀頼公を蔑ろにしている」という名目で家康さんと対立していたのに、ここで急に「戦乱を──」と言い出したからです。

このドラマ、伏線回収のスパンが長いということを思い出した私は、もっと俯瞰から考えてみることにしました。

出会い

家康さん、大阪城で天体観測していた三成さんと出会い、意気投合。
同じ星を見ていると嬉しそうにしていました。


朝鮮出兵

三成さん、出兵していた武将に向け失敗を労うつもりで言った一言で、反感を買います。
家康さん、その武将たちを身内に引き込みます。五大老の中で家康さんの権力が増します。


三成さんの耳に「徳川家康は狸」と吹き込む茶々殿や大老。三成さん、家康さんへの不信感が増していきます。

襲撃事件

三成さんに不満を持つ武将たちが、三成さんの屋敷に襲撃するという事件が起こります。
レジェンド武将、本多忠勝さんが「うるさくて殿が寝れない!」と一喝し、騒動鎮圧。
三成さん、失脚。



ここまで振り返って、私はようやく気づいたのです。

三成さんが戦で結果を残していないから、誰もついてきてくれないことを。

はじめは同じ星を見ている同志と認識していたのに、片や戦のレジェンド、自分はまともに戦で結果を出していない。
そもそも存在が違う。

そして、伏見城の戦いから関ヶ原の戦いで指揮をとることで、「戦のお陰でようやく自分についてきてくれた」と、三成さんは感じたのではないでしょうか。

そして乱世を終わらせようとしている家康さんも、戦がなくなれば、戦でしか生きられない人たちにとって用済みになります。従わせようと思うなら、戦を続けるしかないと気づいてしまった三成さん。

それで、「まやかしの夢を語るな」になったのではないでしょうか。


三成さんの答えに家康さんはこう返します。

「それでも儂はやらねばならぬ」

どうする家康 43話

戦乱を終わらせるには、武将たちのトップ「征夷大将軍」という揺るぎない地位が必要でしたし、新しい時代の仕組みづくりを急いだのは、戦乱の世に逆戻りさせない為だったのでしょう。

戦なき世を作りたかったのに、戦をするしかなかった三成さんは無念だったと思います。


※この備忘録は「どうする家康」のものであり、史実に向けて書いたものではないことをご了承ください。


おまけ。窓の縦格子、鉄格子を思わせますね。



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