アンデルセンだと思っていたら
幼い頃の私は、文字だけの本をめったに読まない子供でした。読むものといえば漫画ばかり。
そんな私でも、何かのきっかけで文字だけの本を買ってもらうことがありました。
買ってもらった本は、繰り返し何度も何度も読みました。
その中の一冊として記憶にあるのは、子供向けの童話集でした。
赤い表紙の、しっかりとした装丁だったのを覚えています。
その背表紙に書いてあったタイトル。
私はついさっきまで「アンデルセンどうわ」だと思っていました。
でもどうやら違うようなのです。
この記事を書くにあたってネットで調べました。
あの本で印象に残っているのは「ブレーメンの音楽隊」だけど、アンデルセン童話って他にどんな話があったっけ? と思ったのです。
まずは「ブレーメンの音楽隊」が懐かしくて、それをキーワードに検索したところ……
「ブレーメンの音楽隊」は、なんと「グリム童話」だったのです。
………………え?
いやいや。
あの背表紙にグリムと書いてあった記憶が全くない。
百歩譲ってアンデルセンじゃないとしても、グリムよりもイソップの方が、まだ記憶の中にしっくりくる……。
なんだか腑に落ちないので、さらに調べることにしました。
その赤い本で読んだ物語で、他に記憶にあるのは
「ヘンゼルとグレーテル」「星の銀貨」
これはグリム童話。
やはりグリム童話の本だったのか?
他に記憶にあるのは
「みにくいアヒルの子」「雪の女王」
ん? これはアンデルセン……
他に記憶にあるのは
「オオカミ少年」「北風と太陽」
……これはイソップ童話……。
……さっぱり分からなくなりました……
別の本で読んだものが混ざっているのかもしれないです。
ですが、これらの童話については、あのしっかりした装丁の、あの赤い本の、あの紙の色や手触りのあの本で読んだ、という記憶なのです。
「外国の童話集」とかのタイトルなら納得なのですが、自分の記憶は「アンデルセンどうわ」一択なのです。
幼い頃に読んだあの本は、おそらくもう実家にもなかったような気がします。たぶんどこかへ処分しています。残しておけばよかった、と急に後悔の念がわいてきました。
答え合わせがしたいのです。
そしてもう一度あの本を読んでみたい。
ネットとかで探してみようかな。
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