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詩『花は花として』

花が咲いた
石竹の小さな花びらが
風に吹かれて揺れている

しっかりと根を張り
葉を精一杯広げ
太陽の光を受けとめた
冷たい雨も浴びたし
風に折れそうにもなった

愛でられることもなく
ひっそり咲いていても
咲く日のために
花は花として生きてきた

人は人として生きる
花開く日がくるはずと
耐え忍んできたのに
咲かないこともある でも

人知れず流した涙と
人知れず咲く花に
違いなんてあるだろうか?

きっとどちらも同じもの
きっとどちらも美しい

荒神咲夜・りまの『石竹の花』

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