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詩『青い色は』

雨が降る
濡れた人しか分からない
冷たさがある

涙が流れる
泣いた人しか分からない
胸の内がある

雨が川となり
滝となって流れ落ち
深い淵となるように

これまで流した涙も
心の中に湛えられ
淵となっていくのだろうか

地図になく 
知る人もない淵の
深さを知るのは自分だけ

ぼくは願っている
雨が上がることを
雲が消え去る日を

いつか青空が広がり
見上げる時が来たなら
一歩 踏み出してみよう

青は そういう色だから

ジョヴァンニ・ジャコメッティ『マローヤの冬の太陽』1926年

旧年中はありがとうございました。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。
                            荒神咲夜

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