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奈良『やまと尼寺 精進日記』の尼寺を目指して

NHKの『やまと尼寺 精進日記』の番組が好きだ。ご住職、じとうさん、まっちゃんの3人のやりとりが楽しくて、再放送を何度も見た。


この番組が好きな友人と一緒に、尼寺がある奈良県桜井市の山中にある、音羽山観音寺へ行ってみる事にした。

2022年11月27、28日。1泊2日の日程で名古屋方面から出発。
お寺までのアクセスは、下の駐車場から1.5km(徒歩約45分)とある。

登るのは2日目の予定にして、まずは奈良市へ向かった。


1日目

くるみの木

奈良市でどうしても行きたかった所があった。
「くるみの木」雑貨店を併設したカフェ。


今では、カフェと雑貨屋が併設されているお店が珍しくないが、くるみの木は元祖といってもいいほど老舗だ。

1984年開業だが、世の中派手なバブル期の最中に、街中で森の中にでもいるような空間を作ったオーナ-の石村由起子さんは、知る人ぞ知る空間コーディネーターだ。

2週間前に予約して、11:00のランチの予約が取れた。

時間通りに予約順に名前が呼ばれ、丁寧な接客が心地よかった。念願のランチを頂き、大人気のモンブランも頂いた。

さつま芋のご飯
鶏団子と根菜の炊き合わせ
茄子の上げ大福
きのこサラダ
白菜と厚揚げのお味噌汁
和紅茶ゼリー

奈良B級グルメ決定戦 優勝店

ランチの後、奈良公園の鹿に癒されながら、春日大社 ⇒ 東大寺の順で観光した。アプリを見ると既に15,000歩を越していた。

「たこ焼きが食べたい」友人が言った。

そんな気分だった。

ぶらぶら歩いていると、粉もん屋八 JR奈良駅前店 があった。お店の看板に「奈良B級グルメ決定戦 優勝」と書いてある。

迷わず2人で入った。

おすすめの元祖味噌たこ焼きとビールを注文。
無料トッピング、カツオ、青のり、ネギ、マヨネーズ、紅生姜、全てのっけてくれた。大将お勧めの「ぱち焼」も頼んでみた。

小腹が空いたタイミングでのたこ焼きとビールは最高だ!小じんまりした店で、サクサクッと食べて呑めるのは、旅行者にとってもありがたい。

その後、ならまちまで歩いてみたが、歩き過ぎとビールのほろ酔いでギブアップ。

この日はサッカーワールドカップ、日本 対 コスタリカ戦の日。19:00までにはホテルに戻らなくてはいけない。急いでスーパーで夕食を調達し、観戦に備えた。

後半、アディショナルタイムでもう見る気がなくなり、ホテルの売りである天然温泉の大浴場で1日の疲れを癒した。

その時すでに2人の脳裏は、明日のお寺への道のりは遠ざかっていたのかも知れない。

明日はゆっくり起きようね。

お互い安心して?寝た。


2日目

奈良の靴下

奈良の靴下の歴史は長いらしい。
saredoされど というメーカーの靴下に出会ってから、奈良の上質で洗練された靴下が大好きになった。

せっかくここまで来たから、奈良県の中でも一番の生産地、広陵町へ行って靴下を買いたくなった。

「広陵くつした博物館」という所があり、そこで靴下が買えそうだ。

・・・しかし、あいにく休館日だった。

隣の「さわやかホール」に行ってみた。

3人の事務員さんが丁寧に対応してくださった。

「入り口に靴下の自動販売機がありますので見に行ってみて下さい。珍しいですよ」

コ-ヒ-と兼用のくつした自販機

うーーん、確かに珍しいが、この靴下はちょっと違うな。。。

そしたらさきほどの事務員さん、「少々お待ちください」との事。

どうやら自転車を漕ぎながらくつ下が作れる所があるらしい。

大きな住宅地図をA3用紙に2枚にコピーして、テープでつなぎとめ,
丁寧にマーカーペンで現在地からお店までの地図を作ってくださった。

ご丁寧にありがとうございます。
お礼を言って車に戻ってきた。

そこで友人が一言
「店の名前を教えてくれればナビで行けるのに」

確かに。。。今はそういう時代だ。

車中でA3用紙の倍の大きさの地図は大きすぎる。

結局ググって行った。

しかし・・・なんだか、楽しい思い出になった。


紹介して下さったお店は、SOUKI という工場に併設しているお店 S,Labo
これぞ私が知ってる、上質な生地で、デザインもシンプルで素敵な、
ザ・奈良のくつ下 だ。

自転車をこぐことで編み機が回転してくつ下が編みあがる ’チャリックス’ が体験出来る。

せっかくなので挑戦してみることにした。

まず、糸を3色選ぶ。
これが凄く時間を費やした。
糸が綺麗すぎて迷うのだ。

その後、サイズ、丈を選んで。。。

5分間自転車をこいでこいで、片方を編み上げる。

少し休憩。

そしてまた5分間こいでこいで、もう片方を完成させる。

店内、シャ-シャ-編み上げる音がする。

最後は筒のようなものからコロンと編みあがった靴下が生まれ落ちてくる。

それをスタッフの人がつま先の縫製や仕上げを行って出来上がり。

1足、2200円。体験込みでこの価格!

大満足な体験と仕上がりだった。

選んだ3色と吉野葛の和紙で出来たキナリノ糸2本で編み上げる
仕上がった靴下にかわいいタグをつけてもらった
1927年創業。とても上質なくつ下が並ぶ


次回はきっと

くつ下屋さんを後にして車を走らせたが、2人ともしばらく沈黙。。。

自転車10分は我々にとって相当体力を消耗したのだ。

もう音羽山観音寺を目指して登る体力は到底なかった。

次回、『やまと尼寺 精進日記』の尼寺を目指す時は、初日に登ろうと誓い、奈良を後にした。

しかし、計画倒れの旅もいろんな出会いがあって楽しかった。。。

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