前編はコチラ↓

　それでは後編、スタート〜。
日本橋電気街、通称『でんでんタウン』は堺筋周辺にばーっと広がる電気街で、なんばグランド花月があるアーケードのエリアも含まれるっちゃあ含まれるらしい。アーケード周辺は観光スポットになったおり、飲食店やドラッグストアが目立つので電気街という感じは薄い。なんでも、かつては電気部品などを扱う店がひしめきあっていたらしいが、いまは家電量販店をちらほら見る程度。電気街といえば秋葉原のイメージがあるが、全盛期と比べると減ったものの未だ家電やPC用品の店が多く点在する秋葉原とは違い、だいぶ雑多な印象が強い。

   なんばグランド花月から徒歩10分ほどのところにある『オタロード』が今回の目的だ(ここも電気街)。アニメやゲーム、メイド喫茶、コスプレ用品、同人誌など二次元産業の店が立ち並ぶ堺筋西側のこのエリアはどのエリアよりも((これぞ電気街……))という感じがする。キラキラ輝いている学生グループや、買い物袋を両手に持って楽しそうに会話している外国人観光客のリア充溢れる眩しさにジワジワ生気を吸い取られていたが、オタク特有の内気なオーラやボソボソとした小声の会話を聞いていると徐々に体力が回復してきた。ありがとうオタクフィーリング…………。 

   アニメ関連のグッズが並ぶリサイクルショップを散策したり、レトロなゲーム機やらソフトやらを大量に売っている店をぐるっとのぞいたりする。壁一面に積み重なったファミコンを見て、こんなにあるとありがたみ感じないな……としみじみ思った。近所のハードオフで、これ絶対そんな価値ないから！！！みたいな馬鹿ったかい値段で売られてる変色したファミコンを、でも他に売ってるところも知らないしと渋々買うと、数ヶ月後たまたま寄った別のリサイクルショップで破格の安さで売られてるファミコンを見つけて思った以上に凹むくらいのほうがありがたみがあってちょうどいいのかもしれない。
   
    オタロードをしばし進むと右手に大きなビル。1階からアニメイト、らしんばん、メロンブックス、カードラボとオタクなら5年は余裕で暇が潰せそうなラインナップで我々を迎えてくだすった。アニメイトで目的のブツ、ヒプノシスマイクのCDを無事見つけたバボちゃん。よかったよかった。レジがイッツ・ア・スモールワールド並みの大行列で並ぶ気が失せ、バボちゃんに賄賂を渡してCDと一緒に買ってもらうという新刊の漫画購入代行サービスを利用。30分ほど並んでやっとお会計、さてぼちぼち帰るかね〜と皆が思ったころには19時半を過ぎていた。
 

    のろのろとなんば駅へ行進し、今朝の事件現場であるコインロッカーでスーツケースを回収する。しばらく電車に揺られてついた宿(バボちゃん宅)の最寄り駅は、駅周辺に店が点在しており便利そうなところ。駅前のスーパーでクックドゥ青椒肉絲の素とピーマンとタケノコの水煮、あとは主食を切らしてるとのことでおにぎり、明日の朝食べる用にわりと普通サイズの弁当、ポリッピー スパイス(うまい豆菓子)、炭酸ジュースなどをカゴにブチ込み、禁酒する宣言をしていたバボちゃんは発泡酒を2本ブチ込んでいる。
    レジ袋やらスーツケースやらアップルパイの重さに疲弊しつつ、そしてここでアップルパイのくだりを書き忘れたことに気づく。

アーケード内で列をなしていた『りくろーおじさんの店』は、大阪に10店舗ほどあるケーキの専門店で、チーズケーキが有名らしい。行列は出来たてのチーズケーキを待つ人々のようだが、「別に出来たてじゃなくてもいいよね」という会話から「チーズケーキよりアップルパイのほうがいい」と、完全に並ぶのが面倒くさいから御託を並べている感じの人々を演出してアッサリ購入した。

の、アップルパイ。20分ほどで本日の宿へ到着。宿泊費として埼玉から持ってきたフリーズドライの味噌汁、缶詰、サトウのごはん、ひなあられ、パウチの食品などをバボちゃんに渡すと人生の中で1番と言っていいほど素晴らしい喜び方をしてくれた。今後誰かに贈り物をするときにはサトウのごはんを候補に入れようと思った。

     キッチンに立てるのが2人が限界なので、食事は青椒肉絲班に全任せするとして私はトイレ掃除を🧹🧼🚽🧽トイレ掃除の絵文字のバリエーションが豊富、したり、さっき代行を頼んで買った漫画を読んだりしてダラダラと待つ。タケノコの水煮を首元に投げる選手権(一投で終了)という低俗な遊びが横行したりと宿の治安の悪さが少々気になったものの、スーツケースの上に皿を置いて盛り付けをする様子を見てバボちゃんは決してワルなのではなく、ただ豪快なだけなのだな……と納得した。

    
    コタツに入って青椒肉絲と塩おにぎりとアップルパイを食べ、ポテチを横からつまみながら水曜日のダウンタウンを観たり、明日のVS嵐を予約してもらい、スマブラで4人対戦(うちコンピュータ2人)を一瞬で3人対戦にするなどのビギナー感を全面に押し出したりしながらグデグデ時間を過ごす。バボちゃんは唐突に水を張ったバケツにびっくりチキンを沈めて尋問ごっこをし出しどんなヤバイ奴かと思ったら、乾かすスペースが見つからなかったらしく炊飯器に入れるなどをし、ただ後先考えずに突っ走っちゃうだけなのだな……と納得した。この一文を読み返して((マジ意味わかんない))と自分でも思ったがもうよしとする。

   シャワーを浴びるともう日付が変わるかという時刻。明日はUSJの謎解きイベントに参加するため「早起きしようね！」と兄からの通達があったが、兄もバボちゃんも早起き激弱人間なので全然信頼していない。暖房はつけてないのになんでかとてもあったかい部屋で3人は眠りについたのだった…………。

🦐🦐2日目 前編に続く🦐🦐