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コミックマーケット96での頒布CDについて

今年も夏コミの時期がやってきたわけですが、今回もいろいろ作りましたのでnoteに制作日誌的な記事を書きたいと思います。3タイトルありますので、タイトルごとに箇条書きします。

・「ごへいもちなきもち」

アニメ「うちのタマ」や「オコジョとヤマネ」などでいつもお世話になっている勝鬨スタジオさんの新作「岐阜のたてかよこ」の主題歌です。この作品も前2作と同様に東京MXなどで放送中のショートアニメ枠「あにまる劇場」の1本で、番組中では尺の関係で主題歌はジングル的な使い方です。とはいえ、実際は4分ほどのフルサイズで作っているので、ぜひみなさんに聴いていただきたいと思い、ずっとCD化を狙っていました。小原莉子さん初の主演作ということで話題性もあっていいかな、と。

今回社長さんから「コミケでCDを出してもOK」との許可をいただいたので、行動に移すことにしました。1曲だけではパッケージとして弱いかと思い、もう1曲カップリングを入れることを考え、作中で盆踊りのシーンが出てくるのを見て音頭を作ることを思いつきました。打ち合わせ(金曜日)の帰りの電車の中で歌詞込みでサビの部分ができ、帰宅後すぐに基本のリズムを打ち込み、翌土曜日にはほぼメロとオケが完成、日曜日には歌詞も完成してデモ提出という、いつもながらのハイスピードでした。原作者のたてかよこさんから歌詞の部分リテイクはありましたが、ほぼ3日間で「とーのー音頭」は完成しました。すごくぶっちゃけて言うと、'80年頃の坂本龍一が作りそうな音頭のイメージです。

タイトル曲の「ごへいもちなきもち」は五平餅をテーマにした曲というオーダーがあったのですが、車を運転していたら自然に「ごへいもち〜ごへいもち〜」というフレーズが出てきて、そこから芋づる式にメロができました。歌詞はたてさんのアイデアを元にしつつ、言葉遊びを入れてポップさを出してみました。サウンド的には某バンドアニメでギタリストを担当している小原さんに当初からギターを弾いてもらう予定だったのですが、思った以上にガチでギターを弾いていて、ソロの部分は感極まってご本人がディレクションするという嬉しいハプニングもありました。小原さんのキャラ声とあいまって「ヘヴィメタ童謡」的な新ジャンルを確立したような気がします。

ちなみにこのPVは秋葉原オノデンのMXビジョンでも流れているそうです。「とーのー音頭」もそうですが、子供にも覚えやすいキャッチーな曲にしてありますので、聴いて歌って踊って欲しいです。なお、このCDが売れたらシリーズ化する予定ですので、ぜひ売れて欲しいです!

・「Link to party!」

前回「会いにきてね」を一緒に作った桐谷蝶々さんから「Fluffy partyのオリジナルCDを出したい」と依頼があり、ほぼ桐谷さんと平山笑美さんのプロデュースで作りました。「2曲にしてOPとED的な曲調にしよう」というのだけは自分のアイデアですが、それ以外はお二人の指示に従いました。そのへんの顛末はTr.3の録り下ろしトークでも触れられています。曲調的にギターは不可欠かと思い、「コロムビアのヤマタツ」こと貝塚さんに本職のギターを弾いてもらいました。名門バークリーを出ているだけあってさすがに上手で、とくに「帰り道は茜色だった」のコードカッティングが気に入っています。実はこの曲、なんとなく「オレたちひょうきん族」のエンディングのシュガー・ベイブの曲のイメージで作りました。サウンド的にはこっそりKORGのSDD-3000ペダルを使ってU2のエッジのディレイの真似事をしたりして遊んでいます。

「Link to party!」はヴァン・ヘイレンっぽいイメージで作りました。歌がメインなのでなるべくオケは薄めに、ギターを中心にシンセは少なめにを心がけました。お二方の「コールが入れられる曲にしたい」という要望を受け、そんな作りにしてみました。ライブの時はBメロの追っかけ部分とDメロの「Fluffy party!」をみなさんで歌ってください。

・「Discommunication」

いつもお世話になっているオスカープロモーションの伊藤マネージャーに「コミケで何かやりましょう」と半年ほど前から打診していたのですが、その回答が元X21の田中珠里さんと川口ゆりなさんのユニットでした。こちらは完全に自分のプロデュースで好き勝手にやらせていただきました。ちょうどマイケル・ジャクソンの命日に東名を走っていたらラジオからマイケルの特集番組が流れており、その影響で自然にできた曲です。完全に'80年代で思考が止まっているアラフィフです。なるべくオケは薄めに…できればキックとベースだけで成立するような洋楽っぽいアイドルソングにしたいなあと思って作りましたが、まだまだ上物が多いような気がします。

意図はしていなかったのですが、結果的に令和のWinkっぽい感じになって気に入っています。今後この二人でのライブ活動も予定しているとのことで楽しみです。

以上、C96の制作手記でした。長文で失礼しました。

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