N国党・立花孝志 vs モラリスト ①

今までに公開した「NHKから国民を守る党に関する5本+1本の記事」で、2019年07月以降のおおまかな出来事と問題点は示せたものと思っています。
(詳しくは、5本+1本の関連記事をご覧ください。)

N国党・立花孝志氏の選挙戦略とは」の記事は、それまでの選挙と騒動のまとめ、そして問題提起も兼ねて作成しました。記事の公開時期がちょうど警察の家宅捜索と重なったこともあり、話題性の波の影響を受け、私の訴えも多くの方に届いたものと考えております。N国党問題は新たな段階へ移行したものと捉え、本記事を含め今後は選挙だけでなく、警察・検察等の行政と司直の動きを注視しつつ記事を出していく所存です。

本題に入る前に、本記事のタイトルでも記載した「モラリスト」について少し説明しておきたい。(現実の人間を洞察し、生き方を探求し、それを断章形式や箴言のような独特の非連続的な文章で綴り続けた人々のことである。by Wikipedia)広義的には「道徳哲学者や教化の理念を説く者たち」とされている。著名人を含め、インターネットの中の反N国党・反立花氏(所謂N国アンチ)の者たちは、常識人としてモラルと遵法精神の大切さを主張している。従って本記事では、そのN国アンチの者たちに敬意を表する意味も込めて「モラリスト」と呼称し、その者たちにも焦点を当てていきたい。

本記事では、動画の内容を文字お越しして文章を構成している箇所が多々あります。そのため、発言の意味が変わらない範囲で、一部言い回しの変更や要約を行っております。予めご了承ください。


2020年03月14日、NHKから国民を守る党の複数の関係先へ家宅捜索が入ったとされ、その後、立花氏からは数本の動画によるメッセージや数回の会見が行われたが、この短い数日間でも立花氏の感情や思考の変化が見て取れる。
本記事ではまず、家宅捜索当日を追って見ていくとしよう。

はじまりの朝

2020年03月14日午前、詳細な時間は不明であるが、突然、N国党 立花氏の動画1本公開された。どうやら前日に撮りおいた物のようである。
立花氏の発言内容を記す。
「土曜日の朝11時に(動画の)公開設定をしている」
「警察がN国党コールセンターへガサ入れするという情報が入っている」
「コールセンターの電話が繋がらなくなるかもしれない」
「違法なことや犯罪に繋がることをしているつもりは一切無い」
「森友学園に首を突っ込んだことが原因かもしれない」
「何が原因かはわからない」
「所謂、権力がN国党を押し潰そうとしている可能性もゼロではない」
「僕が逮捕される可能性もゼロではない」
「もし僕が逮捕された場合はアトム法律事務所の高橋弁護士を介して連絡を取り情報の発信をする」
「いろんなことがあるが私やN国党は負けません」
「テレビや新聞の情報だけを頼らず私やYoutube動画等も見て比較して判断してほしい」

この動画が公開されて間もなく、ツイッターは【N国ガサ入れ速報】ツイートの嵐となった。動画はすぐに非公開にされたが、一度公開して少しでも時間が経過してしまった物に非公開は意味が無かった。この非公開への動きは、捜査妨害となるおそれがあるために警察が指示をしたとされている。

この動画での立花氏を見る限りでは、なぜ警察の家宅捜索を受けるのかを知らないことは明白であるが、驚くべきことに、自身の逮捕の可能性を自覚していながら、釈明や反省の色が全く見受けられないのである。「自分は悪いことはしていない」という自己顕示欲はこの時点ではまだ健在であった。

詳細な情報が無いまま、ツイッター・Youtube等では様々な憶測が溢れた。
何かにつけて危ういと指摘されている金銭問題か、以前からその時期はいつになるのかと噂されきた脅迫罪か、モラリストたちが放った矢「偽計業務妨害罪」か。N国党 立花氏に対する告訴・告発は数多あるとされているため、皆一様にどの罪の捜査であるかを問い始めていた。

N国党 家宅捜索の話題で騒然としているインターネット・SNSであったが、N国党 顧問司法書士が家宅捜索についての説明をツイッターで投稿した。
(以下、原文そのまま)
「N国党へのガサ入れについてデマの容疑がたくさん飛んでいますが、正確な情報をお伝えすると、NHK集金人がナビ端の個人情報をN国党、党首へ渡した件で集金人、N国党、党首へ不正競争防止法違反(営業秘密侵害罪)及び威力業務妨害罪の疑いでガサ入れという状況です。」

つまり、金銭問題でも、脅迫罪でも、偽計業務妨害罪でもなかったのだ。そして、今回の家宅捜索に至る発端はなんとNHKからの告発であった。

※不正競争防止法違反(営業秘密侵害罪)
 営業秘密侵害で、10年以下の懲役または2,000万円以下の罰金(または併科)、それ以外の不正の利益を得る目的で不正競争を行った場合は、5年以下の懲役または500万円以下の罰金(または併科)。
※刑法233条 威力業務妨害罪
虚偽の風説を流布し、又は偽計を用いて、人の信用を毀損し、又は業務を妨害した者は、3年以下の懲役又は50万円以下の罰金

罪状の1つとされた「不正競争防止法違反(営業秘密侵害罪)」は、以前に立花氏が、NHK訪問員と共に一般宅を訪問して回るという内容の動画で、NHK訪問員の持つ端末に映し出されていたNHKの顧客情報を撮影して不正に入手したとされた。その光景がそのまま立花氏自身の動画で公開されており、それが言い逃れできない証拠となったようだ。(後に立花氏は、数十件のNHKの顧客情報・個人情報を入手したと何度か語っているが、そちらの証拠については公にはされていない。)

他の業者の扱う顧客情報・個人情報を撮影保存する。これだけでも一般常識のある者ならば躊躇する行為であるはずだが、当時の動画を見る限り、立花氏にはそんな気配すら見られない。さらに信じ難いのは、当時同行していたN国党関係者・スタッフといった面々が揃って、立花氏と同様にNHK訪問員の端末画面を撮影していたのである。
この件はここで終えていたならば、今回の「不正競争防止法違反(営業秘密侵害罪)」での告発は無かったのかもしれない。しかし立花氏は、自らその光景が収められた動画を公開してしまったのだ。(現在、該当の動画は非公開になっている。同行したNHK訪問員についての情報は、現在まだ公開されておらず、詳細は不明である。)

もう1つの罪状、「威力業務妨害罪」は、立花氏の一連の嫌がらせ街宣の際に要求していた「NHK会長への面会要求」に関し、事前に入手していた(上記の)NHK顧客情報・個人情報をインターネットで公開する、と脅しともとれる発言をもって強要していたことが威力業務妨害とみなされたようだ。

罪に問われて当然である。多くを解説する必要はないだろう。

N国党 関係先への家宅捜索は2~3時間ほど行われ、銀行の預金通帳や立花氏の携帯電話などが押収され、N国党 立花氏は弁護士と共に任意聴取を受けたという。今回の告発を受けたのが警視庁代々木署であり、家宅捜索を担当したのは、警視庁捜査一課 特殊事件捜査係(SIT)だとされている。

※警視庁捜査一課 特殊事件捜査係(SIT)
日本の警察の刑事部に設置されている部署のひとつ。高度な科学知識・捜査技術に精通し、誘拐・ハイジャックなど人質がいる事件や大規模な業務上過失事件、爆破事件などに対処する

時間の経過とともに、新聞をはじめ大手メディアも報道を開始。N国党と立花氏が警察の捜査対象となっていることが、世に広く知れることとなった。

更なる追い討ち 山本一郎氏

続々と「N国党 ガサ入れ」報道を行う大手メディアに呼応するかのように、これまでN国党 立花氏を危険視し、苦言を呈してきた人物たちがさらに攻勢に出る。

動画とともにブログ記事を公開した山本一郎氏は、以前からN国党 立花氏のお金絡みについてその危険性を指摘し続けてきた人物である。その山本一郎氏が、今回のN国党 家宅捜索のについて出された動画での発言を追って見ていこう。

「身柄を確保する目的の案件ではない。」
「外堀は埋まっており、事情聴取を何度か重ねた上で罪状が固まるようであれば逮捕という流れ。」

一部界隈内では、多くの告訴・告発に関する証拠押収や手がかりを掴むための捜査ではないかとの憶測が飛び交っていたが、おそらく山本一郎氏も同様の考えからの発言と思われる。
自ら金融庁や関係機関へ出向いて取材を行っているとみられる山本一郎氏は、自身が感じた可能性からの指摘を続ける。

「お金集めで協力した人物や幹事長なども取り沙汰される可能性。」
N国党の一連の告訴・告発関連では、党内外でも関わっている者とそうでない者の住み分けが行われているとされている。幹事長などは、責任を問われない位置にいるのではないかとの観測もあるが、逃げられないかもしれないということなのだろう。そして今後の展開が早まったと山本一郎氏は語る。

「出資法違反よりも先にこの件で来るということは、やる気なのだ。」
「NHKが怒ったというよりは、固められる事案で身柄が取れれば今後もやるのかと考えると、まだ時間がかかると思っていたが早い段階で今後も動いてくると思う。」

山本一郎氏は、出資法違反で司直が動いてくると睨んでいたようだが、先に”やれることをやってきた”と感じたようだ。実際、司直が動くのはまだ少し先との見方も多かった中での、突然の家宅捜索だったのである。そして今後も引き続き、何かある度に動きを見せるという。

「完全に事件化しているので、彼ら自身がどのように思っていようが、やってしまったことはやってしまったことで粛々と認定され、場合によってはすぐに起訴されてしまうような案件かなと思う。」
数々の事件を一本化してまとめて捜査をして起訴へ、という見方も多かったようだが、できるものから捜査・起訴、捜査継続、追起訴を繰り返す可能性が出てきたものと思われる。まだしばらくの時間が必要だろういう予測は、一本化してまとめてやることを前提に語られてきたが、できるものから、となれば話は別である。1件捜査に着手して家宅捜索や証拠品の押収、事情聴取を行う度に、余罪の捜査も進んでいくのだから、他の事件も連れて進展しくのは自明の理なのだ。

「ただ、本丸はお金を借りている部分です。」
「借金問題と政党交付金の使い方についても、彼らはわかっていないのではないか。」

公党としてのN国党へ致命傷を与えるには、お金の問題で突き崩さなければならない。それは以前から一部の有識者も指摘しており、そしてそのお金の問題は穴だらけで、時間の問題であるという指摘も決して少なくない。
以前、立花氏は銀行の預金通帳を自ら公開し、「隠し事をしない、クリーンな政党」を謳い文句にしようとしていた。しかし、一般人からの高金利貸付を受けてすぐ集まったお金を見せるために再度公開したものの、それ以後は公開することはなくなったのである。そして、「隠し事をしない、クリーンな政党」と言わなくなったのも、預金口座の公開をしなくなったこの頃だったのである。

「個人でN国党批判の情報発信をされている方々が、概ね正しかった。」
YoutuberやフリージャーナリストでN国党と立花氏の危険性を指摘して者たちも、その指摘は大筋で似た内容の発信を続けている。山本一郎氏は、そういった者たちの意見・指摘は概ね正しかったと評価したのだ。
そして、意見や指摘が同様なのはYoutuberやフリージャーナリストだけではない。ツイッターや他のブログに至るまで、多くのN国党批判の意見が大筋で変わらない指摘なのだ。

「N国党側の運動員などの素性も調べられていく上で、その中で問題がある者が含まれている場合は反社勢力認定をされる可能性もある。」
山本一郎氏は、ブログでも下記のように綴っている。
「遠因として、その前に二瓶文徳さんに対する脅迫容疑で書類送検されており、立花孝志さんは粗暴行為を繰り返す人物として、またN国党も反社会的勢力(社会活動標榜ゴロ)の対象集団に準ずる扱いになっているようにも見受けられます。」

「かなり警視庁がやる気のようなので、我々が思っていたよりも早く事件化していってしまう可能性もあり、立花氏以下関係者主だった者たちに何か起きてもおかしくない状態になる。そうなったときにどういう申し開きをするのか。」
ひとつひとつ小まめに罪状を突きつけられ、その度に釈明が求めらた場合、回を重ねる度に主張が違ってくる可能性も示唆しているのだろうか。そもそも非人道的で罪と知りつつ行為におよび、また、それを黙認・賞賛してきた節が多々見受けられる。申し開きの余地があるかどうかすら疑問と言わざるを得ない。

「誰がここまでのことをやったのか、首謀者が立花氏だと上手く証明できないのではないかと、ある社会部の記者からのメッセージもある。」
司直だけでなく、報道各社も裏では動いているとの噂は以前から囁かれていた。そしてその対象は立花氏だけではない。しかし、一連の告訴・告発の事件に関する首謀者を証明するのは、簡単にはいかないだろう。どこまで広がり、どこまで手が伸びているのか、今後も注視していきたい部分である。

「このままこの案件で警察が押していくならば、ただの犯罪者集団ということになってしまう。この程度だったのかとガッカリな側面もある。」
山本一郎氏の人としての器の大きさを感じる発言であるが、このまま司直が押していくことで終わってくれるならば、話しは早いのでそれでも良いとも思える。しかしながら、N国党が公党に成る以前から見ていた者にとっては、いつか罪に問われるであろうことは予測できていたことである。その点を考えるならば、ガッカリな側面もあるというのは言い得て妙である。

「よくワンイシューでここまでやってきたが、次の展開はもう解体するしかない。」
N国党の解体を望む声や予想する声も以前からあるのだが、ここへきてその可能性に現実味が出てきたのだ。本丸と言われるお金問題にも手がかかるのは時間の問題であることに加え、党首以下関係者数名が罪に問われてしまう可能性が高く、後に残るのは公党という肩書きと、摘発を免れるであろう数名の現職地方議員以下支持者たちだけなのだ。

「そのままいったら、ただの犯罪者です。つまらなくないですか。」
山本一郎氏は、自分の判断の正しさに自信を持っており、司直がそれを証明してくれると確信しているようだ。少しは困らせて見ろと言わんばかりのコメントだが、N国党 立花氏に異を唱える者にとってこれほど心強い発言も無いように思う。

「党首を変えるなど、次の展開を頑張って逃げてほしい。良くも悪くも、その程度の方たちであったという結論にならないように、立花孝志さんには頑張ってほしいと心から思います。」
まだまだ楽しませて欲しいという気持ちが見て取れるが、党首を変えて、今までと違うベクトルで本質が変わらぬまま公党として残ってしまう懸念を持つ者は、僅かだが存在している。実はそれを狙っている者たちがN国党の内部にもいるように見受けられる部分があるのだ。一連の摘発とお金問題で被害を被らない位置にいる者たちが、何かしらの方法で党の借金問題を解決、もしくは逃れたならば、頭を挿げ替えて存続することは可能となる。

「このままでは僕としても残念なので、激しく有終の美を飾ってほしい。」
「いい歳をした精神的に危ういおじさんが、長年の一発芸がついにあたって一度は国会議員のバッジをつけるまでにいたった、という人生ウォッチングという意味では最高に面白いコンテンツだと思います。願わくば、周りの人を巻き込まず、面白さを社会的に有意義に昇華していってほしいと願っております。」
この言葉に、もはや解説も付け足しも必要無いだろう。同感である。
そして山本一郎氏は、続けてこう締め括っている。

「無理かもしれないけど。」

更なる追い討ち 篠原常一郎氏

篠原常一郎氏は、以前からN国党 立花氏の政治資金について苦言を呈してきた人物だ。現在はジャーナリストであり、軍事・政治に精通しており、元日本共産党専従 。軍事評論家としても有名だが、共産党時代の経験から政治資金の問題に関してもプロフェッショナルである。
また、今回のN国党の関係先への家宅捜索についての告発を行っている立役者の1人である。

篠原常一郎氏も、今回のN国党 家宅捜索の件で動画を出されているので紹介したい。同じく発言を追って見ていこう。

「目的が良ければ、手段がどうあっても良いとはならない。とこれまでも批判してきた。」
いきなり確信を突く指摘で、ごもっともである。N国党 立花氏と関係者、支持者に至るまでが口を揃えて「大きな事をしようとすれば、多少の犠牲や違法・不法も仕方ない」と言う。その主張を真っ向から否定している。N国党側のその主張は、テロリストと同じ思考だという指摘は以前から多い。

「私自身、2019年12月10日に東京地方検察庁特捜部の直告班に、立花孝志氏を今回の件に関わることで強要罪の刑事告発を行いました。刑事方面に強い弁護士に相談し、弁護士と協議の上、告発状を作成し、提出した。」
今回、警察が家宅捜索に入った直接の容疑については、NHKからの告発を受けたからではないかとされているが、篠原常一郎氏は、以前からNHK自身が行うべきことについて背中を押していたのである。

「当初は、すでに立花氏が様々な問題で警視庁管内の警察署に被害届けを出されていた。そこで私は警視庁に相談を申し上げたところ、立花孝志氏及びNHKから国民を守る党が政党としての格を持っていること、全国的な政治家が関わっていること等を踏まえて、これは検察の特捜がやるのが相応しいという意見が示された。だから私は東京地検に告発状を提出した。」
N国党 立花氏に関する告訴・告発は、以前から複数なされているとの噂はあったが、あるときまでは、その一部しか公表されておらず真偽が外からは分からなかった。そして、上記のような事情を鑑みると、東京地検に数々の事件が集約されていっているのではないかと思われる。

「私は、立花氏がすぐに逮捕されることを感情的に望んでいるわけではない。罪がはっきりしたときは、その罪に相当する償いを行うべきだと思いますし、政治家だと名乗っている以上は、政治的・道義的な責任は果たすべきだと考えております。」
政治的責任は、政治家の身分や出処進退に関する責任と言われているが、まずN国党 立花氏に問うべきは道義的責任ではないだろうか。地位のある者がモラルに反し、不法・違法行為を働き、それを正当化し続けて大きくなったのがNHKから国民を守る党である。道義的責任を無視した手法を賞賛する者や、真似をする者を助長させてしまったことは言うまでもない。そういった意味でも、道義的責任は重大ではないだろうか。

「私が刑事告発をしたこと、司直が動いたことについては、社会の動きは真っ当であるという風に満足しております。」
一部では、「NHKと警察が癒着しているからだ」「N国党が弾圧の的になった」などとN国党を擁護する意見も散見されたが、罪に対して司直が動くのは当然であり、どこに忖度があるわけでもない。
そして、篠原常一郎氏はこう続ける。

「しかしながら、今後について問題があります。まず、衆院静岡4区補選出馬に関して、今回の家宅捜査を受けてどうするのか。(この衆院静岡4区補選に関しては、後日の会見にて出馬する意向が語られている。)また、数々指摘されているお金問題を含め、他の告訴・告発・被害届などの一部が捜査の進展によっては合算され、罪が次々に加算され、逮捕拘留を余儀なくされることも有り得るということ。」
衆院選静岡4区補選については、2020年03月27日に、森友学園の籠池泰典がN国党から出馬するとの報が流れた。籠池氏は、森友学園を巡る補助金詐欺事件で詐欺などの罪に問われ、2020年02月19日に大阪地裁から懲役5年の実刑判決を受けたが、控訴している。また、2020年02月23日には、森友学園系列幼稚園の元PTA会長の男性に、「補助金詐取事件に長女の診断書を悪用され精神的苦痛を受けた」として、損害賠償を求める訴訟を大阪簡裁に起こされている。このような人物を擁立する立花氏の目的は、至るところで立花氏自身がこう語っている。「知名度アップのための出馬で、政見放送を利用するのが目的」籠池泰典氏については、「選挙に出て政見放送でご自身の主張をされればいい」と語っていた。(2020年04月01日には、籠池泰典氏は出馬を取りやめ、立花氏は会見でN国党内の別の人物を擁立する考えを示している。)
数々のお金問題・告訴・告発・被害届については、これまでも記事内で触れてきた通りであろう。そしてそれは、著名人・有識者たちの共通認識でもあると思われる。
批判すべき点を的確に批判する篠原常一郎氏だが、次のように認めるべき点は認めているのである。

「いずれにしても、N国党の末端の方々は真面目な方も多いという認識をしております。私自身も、NHK集金員については暴言を浴びせられて110番をして撃退した経験もあります。そのような活動は誠に正当なものであるため、そういう点は評価できる。」
一定の評価ができる点は認めたものの、続く篠原常一郎氏の言葉は、N国党 立花氏にとっては一段と厳しいものであった。

「かつての仲間を脅かしたり、不正なかたちで個人情報を取得し、その個人情報を人質にとってNHKを脅かすような行為をやったことについては、地に手を着いて土下座して謝るくらいの必要があると、立花氏には言いたい。」
離党した地方議員への脅迫紛いな言動(脅迫罪で告発されている)や、今回の家宅捜索の罪状の件も合わせて、立花氏は謝罪するべきと篠原常一郎氏は語っている。しかし、後日行われた会見で立花氏は、「今回の件は、被害者がいない事件だと思っているので、謝罪はしない」としている。本当に被害者はいないのだろうか。
そして、篠原常一郎氏も山本一郎氏と同じく警告を発する。

「逮捕されなかったから、痛い目に合わなかったからということで、舞い上がって不埒なことをやったら恐らく世論は許さない。今度は、鉄の輪が腕にかかる可能性はあると警告しておきます。」
N国党 立花氏は、刑罰を受けなければ許されたと考えている節が多々見られる。例え逮捕・起訴されたとしても、刑罰を受けなければ、N国党立花氏は本当の意味での反省や謝罪はしないのではないだろうか。
最後に篠原常一郎氏は、次のように語った。

「私は、司直に任せたことは正しい判断だったと思っております。」
「引き続き、注目していきたい。」


N国党 家宅捜索の当日、事情聴取から帰宅した立花氏はすぐさま動画を出している。その時点での動画内では反省の色が見られるものの、日を追うに連れて立花氏の言動は少しずつ変わっていくのである。
その様子はまた、次の機会に紹介しよう。


N国党・立花孝志 vs モラリスト ① (終)
→ N国党・立花孝志 vs モラリスト ②


モンキーポッドとしましても、声を挙げておられる著名人たち、NHKから国民を守る党 立花孝志氏 及び現職議員や今後の候補予定者たち、ボランティア等支持者を含め、そういった方々を注視しつつ、世に周知する必要があると思われることについては、引き続き活動を行っていく所存です。

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