「3分で振り返る」1990s ジャパニーズファッション史
1990sはバブル崩壊により「失われた10年」とも呼ばれ、どことなく不穏な空気が充満する時代でした。95年には「阪神淡路大震災」や「地下鉄サリン事件」等、社会を大きく揺るがす出来事が続きました。そんな中、団塊ジュニア世代が文化の担い手となり、若者を中心とした、「原宿」「渋谷」などの都市から発信されるストリートファッションが隆盛を極めた時代となりました。
1990sの出来事
・1991年5月 ジュリアナ東京開店
画像参照:https://hana555.net/juliana-1052
80年代中ごろから拡大が続いたバブル景気の勢いのなか、芝浦に開店。ボディコンスタイルの若い女性が、テクノミュージックにあわせて踊る姿は社会現象となりました。
・1995年1月 阪神淡路大震災
・1995年3月 地下鉄サリン事件
画像参照:https://www.huffingtonpost.jp/2015/03/20/subway-sarin_n_6908588.html
阪神淡路大震災、地下鉄サリン事件と、社会を揺るがすできごとが連続で起こり、1995年は日本の社会にとって大きな転換点となりました。
・援助交際やオヤジ狩りが社会問題に
・ポケベル、ルーズソックス、プリクラなどが流行
1990sのファッション
90年代は、若者を中心としたストリートファッションが隆盛を極めた時代だと言えます。「裏原」「渋谷」等、都市から発信されるストリートファッションは、国内だけではなく、世界にも大きなインパクトを与えました。また、80年代は「〇〇族」が数多く存在しましたが、90年代は「〇〇系」という言い方をするようになります。
90年代の代表的なスタイルを3つご紹介します。
「裏原系」
・1993年4月 「A BATHING APE」のNIGOと「UNDER COVER」の高橋 盾が共同で裏原宿にショップ「NOWHERE」をオープン
画像参照:http://0090909.jugem.jp/?eid=11
「NOWHERE」等がけん引した、アメカジを中心としたファッションが、「裏原系」と呼ばれるようになります。
また、音楽プロデューサーの藤原ヒロシを中心として、それぞれ若者に大きな影響力を持つカリスマ達のストリートブランドが数多く誕生し、それらのブランドは、感度の高い男性たちの間で爆発的な人気を博しました。
「裏原系」の特徴としては、それぞれの店舗が「小資本」で行っていること、また「横のつながりが強い」ことが挙げられます。
小資本のため、取り扱うアイテムは小ロットとなります。そのため、需要と供給のバランスがとれず、欲しいのに手に入らないといった状況が起こります。人気のブランドアイテムは、かなり高い値段で転売されていました。
また、横のつながりが強く、ブランド同士のコラボ等も行われていました。今でこそ、コラボは普通に行われていますが、当時としてはかなり珍しいものでした。
「コギャル」
・安室奈美恵をファッションアイコンとしたコギャルブーム
画像参照:https://entertainment-topics.jp/59937
若い女性たちの中で、安室奈美恵がファッションリーダーとして、確固たる地位を築く。彼女の追随者たちは、「アムラー」や「コギャル」と呼ばれ、ミニスカートに厚底ブーツ、茶髪細眉、小麦入りの肌などが特徴。
「渋谷系」
・PIZZICATO FIVEやFlipper’s Guiterなどのミュージシャンがけん引した渋谷系と呼ばれるフレンチカジュアルが人気
小沢健二、小山田圭吾のFlipper’s Guiterは、89年~91年と非常に短い活動期間であったにも関わらず、彼らの身に付けていたアニエスベーのベレー帽、ボーダーのシャツ、タートルネック、Gジャンなどのアイテムが、非常に人気を集めました。
画像参照:https://jpop.fandom.com/wiki/Flipper%27s_Guitar
1990sの主なファッションブランド
・A BATHING APE(ア ベイシング エイプ)
・UNDERCOVER(アンダーカバー)
・beauty : beast(ビューティービースト)
・20471120(トゥーオーフォーセブンワンワントゥーオー)
・NUMBER (N)INE(ナンバーナイン)
・HYSTERIC GLAMOUR(ヒステリックグラマー)
・ALBA ROSA(アルバローザ)
・MILK(ミルク)
・SUPER LOVERS(スーパーラヴァーズ)
・KEITA MARUYAMA(ケイタ マルヤマ)
・ATUROU TAYAMA(アツロウ タヤマ)
・MASAKI MATSUSHIMA PARIS(マサキ マツシマ パリ)
※こちらの記事は、情報を体系的にまとめるページとすべく、必要に応じて加筆をしていく予定です。
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