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サメ映画の鬼才:マーク・ポロニア

こんにちは!台風の季節になると、空からサメが降ってくるのでは無いかとワクワク楽しみにしている鮫サメ子でございます🦈🦈🌪🌪

今日はいつもの映画紹介はお休みして、一人の映画監督を紹介したいと思います。皆さんはマーク・ポロニアという監督をご存知でしょうか?

マーク・ポロニアは、アメリカの映画監督・プロデューサー・脚本家・俳優です。1967年にペンシルベニア州ジョンズタウンで生まれました。低予算でZ級のホラー映画やSF映画を多数制作しており、「ペンシルベニアのスピルバーグ」とも称されています。代表作には、「シャーキュラ 吸血鮫」、「ランドシャーク / 丘ジョーズの逆襲」、「シャーケンシュタイン/フランケンジョーズ」などがあります。

彼はZ級映画界において他の追随を許さない、超絶クオリティの映画をハイペースで制作し続ける卓越した監督です。彼の作る作品はことごとく常識の底をブチ破り、映画を新たなステージへと誘います。特にサメ映画界隈ではスピルバーグと並ぶ、いや、それ以上に革命を起こし続けている監督と評されているのです

それでは今から、彼の作風の特徴を挙げつつ、彼の作品もいくつか紹介していきましょう。さあ、ポロニアの世界へと足を踏み入れてみましょう!

作風①:生理的に受け付けない不快音

初めてポロニア作品に出会ったのが、「ランドシャーク/丘ジョーズの逆襲」という映画でした。

その映画ではサメが陸を移動するというよくある設定ですが、途中で主人公たちがサメを探し出すためにサメ探知機を使用するシーンがあります。その探知機が「ピ…ピ…ピ…」と心電図よりも少し遅いペースで、音は一昔前のWindowsの警告音のようなちょっと不快に感じる音でした。そして、驚くことにその音が10分以上もずっと鳴り続けるんです…。ピ…ピ…ピ…ピ…

最初はスピーカーが壊れているのかと思って映画を一旦止めて確認したりしたほどでしたが、結局その音が映画の演出の一部だったことに気づきました…しかし、ちょっと不快に感じる音でも10分以上続くと、まるでボディブローのように徐々に効いてくるものです。最終的には、私も「うっせーー!!静かにしろ!」と言ってしまいましたよ。

また、レーザー光線の音が脳天をつんざく強烈な音だったり、黒板を爪でひっかいたような音だったり、なぜかポロニアは人間が生理的に受け付けない不快な音を多用しています。彼にとっては心地よい音なのか、はたまた観客に嫌がらせをするのが趣味なのか…本当に謎が多い人物です。

作風②:超すごいCG

ちょっと前にTwitterで「ファイブヘッド・ジョーズ」のCGのことを「CG雑すぎて草」と嘲笑ってる投稿を見ました。👇️

しかしですね、私達クソサメ映画クラスタからすれば、「ファイブヘッドジョーズ」のCGは大変素晴らしいものなんですよ。みんなポロニア映画を観てないからそう言えるのだと思います。一回でも彼の映画を観れば認識を改めると思います。

例えば、いちばん有名な「シャーケンシュタイン/フランケンジョーズ」のサメが雷に打たれて第2形態に進化するシーン、これはサメ映画ファンの度肝を抜かれました

どうですか!?これを2020年の時代に見ることが出来ると想像しましたか!?これを惜しげもなく出してくるポロニア監督に乾杯しようじゃありませんか?

他にも…

ランドシャークのサメ!
シャーキュラのコウモリサメ!
カニザメ!

どうですか!?これこそクソCGなのです。画像でもクソCGと分かるくらいです。動画で見るとビックリという表現では足りないくらい衝撃を受けることでしょう。

それでは最初のファイブヘッドジョーズのCGについて質問です…

あなたはこれをクソCGと言えますか?👇️

私達の認識や価値観すら容易に変えてしまうマーク・ポロニアにもう一度乾杯しようじゃありませんか!

作風③:スター・システム

ポロニア映画はどうやら同じ俳優を出演させるスター・システムを採用してるらしくて、同じ俳優や女優が出演しています。彼らはポロニアファミリーと呼ばれているらしく、そんな彼らにも注目しましょう。

例えばジェフ・カーケンドールさんは、「シャーケンシュタイン/フランケンジョーズ」ではマッドサイエンティストを、「シャーキュラ」ではドラキュラ役をやっていました。

他にはケン・ヴァン・サントさんは「シャーケンシュタイン」ではサメ退治に情熱を燃やすデューク役、「Virus Shark」では用心棒のこれもまたデュークという役で出演しています。(名字まで同じLarsonなので同一人物という設定なのでしょうか?)

そしてポロニア本人も出演しています!

ポロニア

これはまるでヒッチコック映画における本人出演そのものでしょう。ポロニア映画を見る時は是非彼も探してみてください。

作風④:謎めいたストーリー

ポロニア映画の最も魅力的な特徴は、その不可解なストーリー展開です。一見、突っ込みたくなる部分が際立って見えますが、実際にはどこから突っ込んで良いのか分からないほど複雑で独特な作品を生み出しています。ようするに突っ込みどころしかないストーリーなのです。

例として、「Noah's Shark」という未公開の映画を挙げてみますね。タイトルからも想像できるように、この映画はノアの箱舟に関連するサメの物語です。

ストーリーの中心となるテレビプロデューサーのバスターは、知り合いの老婆から箱舟の一部を譲り受けます。この板に特別な力を感じ取ったベナ神父は、バスターと共に箱舟を探し求める冒険に出ます。

バスター
ベナ

物語の初めは一貫性がありますが、途中から突如として謎の軍団が登場し、バスターやベナ神父の前に現れる魔女の幻影など、予測不可能な展開が続きます。結果として、視聴者は混乱し、終盤までその真意を掴むことができません。

自分でも何書いてるかさっぱり分からなくなりました(笑)ちなみに、私自身もこの映画の字幕を個人的に付けましたが、10回以上視聴してもストーリーの全容を理解出来なかったです。まさに「2001年宇宙の旅」レベルの深さがあります

魔女の幻影
謎の軍団(一人)

作風⑤:資料映像

多くの人がポロニア映画を視聴すると、「ストーリーは分かりにくいけど、時々とても美しい映像が挿入される」と感じます。

実は、これは資料映像を使用しているからです。先ほどの魔女の幻影や、突然の高品質な映像は、元々の資料映像の美しさがそのまま反映されています。

例えば、「シャーキュラ」では、幻想的な火のダンスを踊る女性のシーンが挿入されています。

急にここだけハイクオリティになるものですから、多くの人は「実はポロニアはわざとZ級を作っていて、本当は天才なんじゃないか」と勘違いするのですが、残念でした。

まとめ

さて、いかがだってでしょうか。ポロニア監督の映画には独自の世界が広がっており、それはまさに一つの芸術とも言えるでしょう。

生理的不快音の多用や度肝を抜くCGI、そして独自のスター・システム、これらは彼の映画ならではの魅力。

映画には様々な表現方法やアプローチがありますが、ポロニア監督の作品はその中でも特別な位置を占めていると思います。彼の世界に一度足を踏み入れれば、その魅力からは逃れられないでしょう。そして二度と元には戻れないでしょう。

是非一度、体験してみてください。そして、あなたもポロニア監督の作品の魅力に夢中になってみてくださいね。

それでは皆様、シャークと共にあれ(May the Shark be with you)🦈🦈

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