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日本未公開サメ映画⑧「Bull Shark」

こんにちは。サメ映画が大好きで「出逢ってくれて、会ってくれて、本当にありがとう」とサメにラブレターを書きたい、鮫サメ子でございます🦈🦈

さてさて、今回も皆さんに紹介したい日本未公開のサメ映画を見つけて参りました。タイトルは「Bull Shark」です。ちょっと前にも触れましたが、日本未公開のサメ映画を検索すると、私のnoteが検索上位に出てきます…本当嬉しい限りです。そんなわけで、最近日本のインターネットだけでは未公開のサメ映画が見つけにくくなってしまいました。そこで最近は、アメリカのサイトで探しているんです。まるでサメ映画界の大谷翔平のような気分で、日々楽しく過ごしております。

それでは、「Bull Shark」について少しご紹介しますね。「Bull Shark」は日本語で「オオメジロザメ」のこと。サメ映画ってだいたいホオジロザメが主役になるんですが、この「Bull Shark」は、オオメジロザメが主役というちょっと珍しいパターンです。

さてさて、どのような映画なのでしょうか?

Bull Shark:
  酒とサメ 二つの敵に挑む男の戦い

Bull Sharkは、2022年にアメリカで制作されたアクションホラー映画で、テキサスの小さな町で、サメが無防備に湖に行く人たちを食べ始めるという話です。アルコール依存症の狩猟監視員であるスペンサーが、友人のノーランとその妻ドッティの助けを借りて、メディアに知られる前に解決策を見つけようとする姿を描いています。

監督はブレット・ベントマンさん。彼の他の作品には「90 Feet From Home」や「Kreep」などがあるそうです。正直、私も初めて知った監督さんでした。新しい発見って楽しいですよね(笑)

物語の主人公、野生動物や自然保護区を管理する狩猟監視員のスペンサーは、アルコール依存症で家でも仕事でもお酒が手放せない状態。そのため妻に愛想を尽かされ、現在は別居中、離婚危機真っ只中なんです。

狩猟監視員:スペンサー

このスペンサー、ブラッド・ピットに似てませんか?この気になる俳優さん、調べてみると彼の名前はトム・ハラムさん。ベントマン監督とはよく組む役者さんで、先程紹介した「90 Feet From Home」にも主演で出演しているんだとか。これから注目しておきますね🦈

ある日のこと、スペンサーのもとに友人のノーランから「サメの死骸を見つけた」という連絡が飛び込んできます。スペンサーは「サメの死骸がここにあると、町の人たちは湖にサメがいると勘違いするだろうから、海に返してきてくれ」とノーランにお願いします。しかしこのノーラン、このサメを売ってひと儲けしようと企んでいたみたい。だからスペンサーの提案にはかなりガッカリした様子ですが、従ってくれます。スペンサーは、サメの体が普通よりも大きく肥大していることにちょっと引っかかる様子。

ノーラン

しかしそのノーラン、頼んだはずの海に捨てる代わりに、信じられないことに湖にそのサメの死骸を捨ててしまうんですよ。

それが全ての始まりでした。

そして湖を泳ごうとした女の子がサメに食べられてしまいます。サメ映画にありがちなシーン、それはなぜか不思議と汚い湖で水着になって泳ぐというもの。正直、こんな汚い湖で泳ごうなんて思う人はいないと思うんですけどね…サメ映画最大の謎ですね。

なぜ水着美女は泳ぎたがるのか…

さて、死んだはずのサメがなぜ女性を襲ったのでしょう?その理由は、以前スペンサーが気になっていたサメの肥大化にあります。そう、そのサメは妊娠中だったのです。湖の中で子サメを出産し、それが女性を襲ったというわけ。予想外の展開に驚きますよね。

女性の死因がサメの襲撃だとすぐに分かったものの、スペンサーはマスコミに公表しない決断をします。その理由とは、湖が大事な観光地であり、もしサメの存在が知られたら街に大打撃を与えるからなんです。

聞き覚えのある話じゃないですか?そう、あの名作「ジョーズ」ですね。でも、「ジョーズ」とは決定的に違う部分があります。それは、主人公のスペンサーもまた隠蔽体質ということ。この「Bull Shark」では、サメ被害をどのように隠蔽し、秘密裏にサメを退治するのかということがメインのテーマとなっています。

サメの被害を隠すために、市長は検視をした医師や、湖の封鎖を提案した海洋学研究所の学者に対して、脅迫や甘言を用いて口止めします。

市長

本来なら市長が悪事を働き、そのことが露見してサメに食べられる、っていうのがサメ映画の王道パターンなんですけど、主人公スペンサーも市長と一緒のタイプなもので。だから、カタルシスを感じることなく、全体的にモヤモヤしたまま話が進んでいきます。主人公を海洋学研究所の学者さんにしておいた方が良かったかな、なんて個人的には思ってしまいます(笑)

湖の封鎖を提案する海洋学者

当然のことながら被害者はどんどん増えていきます。釣り人、さらには町の保安官までがサメに襲われます。それでも公表しない市長…それに真っ向から反対しない主人公…もう最高潮のイライラ感です。なんだかリアルすぎて笑ってしまいますね(笑)

今回の映画は、サメがなぜ淡水で生きられるのかという疑問にしっかりと答えてくれました。オオメジロザメには腎臓があり、細胞内の塩分を再利用することができるから、塩分濃度が淡水によって低くなっても生きていけるんですって。サメ映画特有の「なぜか知らないけど湖に出る」「なぜか知らないけど砂を泳ぐ」みたいな、”なぜか知らないけど”をつけて、視聴者を無理やり納得させるようなやり方をせず、きちんと説明してくれるのはさすがですね。

オオメジロザメには腎臓がある
明日使えるトリビアだ

そして、お話のクライマックスは定番の爆破でサメ退治!これによりスペンサーは奥さんとの関係も修復し、アルコール依存症も克服。めでたし、めでたしという感じです。まさに定番ですね。ただちょっぴり残念だったのは、定番のブロディ署長の「Smile, you son of a bitch!」がなかったことですね。

これがあってこそサメ映画でしょ?

役者さんたちの演技も本当に素晴らしくて、観ていてとっても楽しめました。演技力だけを見れば、A級映画とも比肩するレベルだと思いますよ。

サメのCGについては…うーん、それはちょっと聞かないでくださいね(笑)

私の個人的な意見としては、Bull Sharkは日本で公開しても全く問題ない映画だと思いますよ。ぜひとも日本でも観ることができる日が来ることを楽しみにしています!

それでは皆様、シャークと共にあれ(May the Shark be with you)🦈🦈



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