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45.「あなたのままでいい」|いわおたいきさん【応援note #5】

あなたの周りに、好奇心が強いひとはいるだろうか?

私は、いる。
しかも、周りの人に比べて多いのではないかという自負はある。と言うのも、学生団体に所属するようになってから、興味・関心に対して正直な人が周りに増えた。

しかし、たいきさんほど自分の興味にまっすぐな方は久しぶりに見かけたかもしれない。

それくらい、好奇心旺盛にいろんなことに取り組んでいく方だと感じた。

そんなたいきさんの応援note、書かせていただきます。

↓いわおたいきさんTwitter



■サービスを利用していた会社に入社

冒頭に「好奇心旺盛な方」と書いたが、たいきさんの2019年の行動を見ていただければそれがわかる。

たくさんあってすべて羅列するのは億劫なので、ぜひ自己紹介noteを見てほしい。

上のnoteから、2019年にたいきさんがやったことを、いくつかピックアップする。

・初海外(東南アジア一人旅)2週間
・無人島サバイバルキャンプ2回
・福岡鹿児島一人チャリ旅
・韓国縦断チャリ旅
・九州をキックボードで縦断
・子どもキャンプ5回


1行目から、「初海外で一人旅????」と、わけが分からない。
先に断っておく、たいきさんは、わけが分からない人だ。

だが、彼がそういったことをやっていくのは、「人がしていないことをしたい」「人と違うことがしたい」「自分色が出したい」という気持ちがあるからなのだそうだ。

高校のころはみんなと同じように生活していたと振り返るたいきさん。

それから、特に大学3,4年生になって、学生団体に所属し始めたこともあり、いろいろなことに挑戦するようになったそうだ。


そして、「人と違うことに挑戦する」価値観と同じくらい、「数を追うことや本質的でない競争はしない」ことも大事にされていると教えてくださった。例えば、フォロワー稼ぎやノルマなど。

高校でやっていた野球のようにスポーツで正々堂々と点数を競うのは嫌いじゃないという。

ただ、マウントの取り合いのような本質的でない争いは避けるようにしているそうだ。


現在、人材会社の株式会社アークティブで働いているというたいきさん。

アークティブの主な事業は、ベンチャー企業と学生をつなぐサービス「バリ活」だ。

実は、学生時代はそのバリ活の利用者の一人でもあった、たいきさん。

なぜ、サービス利用者のはずが、運営しているアークティブに入社したのか。


たいきさんはもともと、人材業界にすごく興味があったそうだ。

その原因も、彼自身の好奇心に由来する。

たいきさんは今までたいていどんなことにも興味を持って取り組んできたし、楽しんでこれたそうだ。
ノルマを強いられるような環境は好きではないが、その環境に身を置いてもおそらく自分なりに楽しんでいけるだろうと感じていた。

だから、業界をなかなか絞ることができなかったそうだ。

そこで、人材業界に入れば、面談相手の就活生やあるいは営業先といった業務上の関りを通して、様々な業界を疑似的に体感できるのではないかと考えた。

しかし、「最初は人材紹介の業界には正直いいイメージを持っていなかった」とも話してくださった。

「人材紹介って『就活生と企業のマッチング』と言いながら、自社のノルマのことでいっぱいで、就活生に提携先の企業押し付けてくる会社ばっかりだと思っていた。
でもそのノルマって、就活生に対するサービスとして見ると本質的じゃないじゃん。だから人材紹介の会社には入らないだろうなと思っていたんですよ」

ところが、その考えは、実際サービスを利用してみて変わった。

たいきさんは、就活生だった当時、アークティブで面談を組んでもらい、しばらく話したのちに3社ほど紹介されたそうだ。

しかしそれは全く押しつけがましくなく、「最後は自分で選んでね」というスタンスだったことに驚いた。
そしてたいきさんはその場で直接「え、なんでそんなに押してこないんですか?」と聞いたという。

そして話していくうちに「うちに興味持ったの?」と4社目にアークティブの名前が書き足され、アークティブの事業について説明してもらったそうだ。
次にアークティブに行ったときには、アークティブ志望者として扱ってもらっていたと聞く。

ちなみに、当時の面談の相手の方が、現在のたいきさんの上司になっているらしい。素敵なご縁だ。


学生を満喫し、好奇心からたくさんのことにチャレンジしたたいきさん。

そして、人材業界を選んだのも、たくさんの業界を見てみたい好奇心から。

極めつけは、現在の会社に入社したのも、面談を受けた際にこれまでのイメージと異なる対応を受け、興味を持ったからという。

さまざまなことに興味を持ち、それに対してチャレンジしていくたいきさん。彼の好奇心の強さの一部が覗けただろうか。


■あなたはあなたでいい

たいきさんに「やりたいことってありますか?」と尋ねると、

「『あなたはあなたのままでいいんだよ』と伝えたい」

と答えてくださった。

そう思い始めたきっかけは、自身が就職活動をしていた時だそうだ。

「周りの子がみんな苦しそうな顔をしていたんよね。自分が何者かまだ分からないのに何者かになって自分について話さなきゃいけなかったりさ。『夢なんてないよ』といいながら、面接で聞かれるからと夢を用意している友達もいた。
でも、僕は『別にそのままでもよくない?』と思っていたんだ。何者でもないならそれでいいし、夢がないならそれでいい。むしろ、それを責められる環境の方が悪いと思う」

だから、何者かである人もそうでない人も、夢を持っている人もそうでない人も、そのままの姿を応援したい。そう語ってくださった。


この「応援したい」という気持ちは、これまでたいきさんが応援されてきた経験があるからではないかと思う。

そう私が思う理由は、たいきさんのこんなふたつのエピソードに由来する。


ひとつは、2019年に自転車一人旅をしたときの話。
福岡から鹿児島まで、3日間かけて往復したという。

1日に進むべき距離も大体計算し、出発前は「いけるだろう」と甘く見ていたそうだ。

しかし、困ったのは夜に寝る場所。
出発前はベンチのある公園を探して、その上で寝ればいいやと思っていたそうだ。

ところが、寝床を探すようになって初めて気づいたのは、「ベンチのある公園は市街地にしかない」ということだった。
福岡から鹿児島までの道のりは、人通りの少ない道も多く、思ったような公園がなかなか見つからなかったそうだ。

そのため、あたりが暗くなっても、公園に行くために自転車を漕ぎ続けなければいけなかった。

自分の自転車の明かりしかない暗闇。
それに加え疲労もたまっていくと、五感がさえわたっていった。
自分の呼吸の音と、心臓の音が、うるさく聞こえる。

たいきさんは「その状況を共感してくれる相手がいなかったのがしんどかった」と話してくださった。

「『キツイな』と思っても、声に出しても、隣に受け止めてくれる仲間がいなかったのが一番しんどかったと思う。
もし一緒にがんばって、『キツイな』って受け止めてくれる人がいたら、『また頑張ろう』って思えたと思うんです」

そうして、受け止めている人がいない分「キツイ」が溜まっていき、「もう辞めたい」と思っていたそうだ。

そんな思いで空を見上げると、そこには満天の星空が広がっている。
それを見たいきさんは「自分ってちっぽけだな」と感じたそうだ。

なんでこんなことに必死になって、なんでこんなに必死に生きているんだろう。

純粋な疑問がフツフツと湧き上がってきた。

「自分なんていなくてもいいのかもしれない」

だが、たいきさんの身近にはたいきさんのことを応援してくれる人もたくさんいたそうだ。それは現在も変わらない。

自分なんていなくてもいい存在かもしれないのに、自分に関心をもって応援してくれている人がいる。
そのことに対し、感謝の気持ちを強く持ったそうだ。

一人旅をし、つらさを感じ、自分の小ささを痛感する。
圧倒的に自分の世界に入りきることで、周りからの応援のありがたさに目を向けることができた。

この経験が、自分も周りに関心をもって応援したいと思えたきっかけかもしれないと感じた。


そしてもうひとつの、たいきさんが応援されたエピソード。

それは、たいきさんの高校時代にさかのぼる。

高校3年生。引退を控えた夏の大会の1,2か月前。
たいきさんはそこで、少し重めのねんざをしてしまったそうだ。

夏の大会に間に合わないほどではなかった。
しかし、たいきさんにはひとつの選択が迫られた。

当時準レギュラーだったたいきさんは、夏の大会に出場したいという想いがあった。

しかし、このまま無理してプレーをしても、本調子じゃないところを監督に見られて評価を落とされるかもしれない。
だったら、完治までは安静にして、試合に臨んだ方が良いのではないか。

つまり、完治まで安静にしているか、少し危ない賭けをしてでも、自分のことをアピールして出場時間を延ばすかの二択だった。

そこでたいきさんは、安静にすることを選んだそうだ。
「『守りすぎた』と今でも反省している」と話してくださった。

結局、たいきさん自身の評価は変わらなかったものの、周りの選手たちはグングン評価を上げていった。
結果、ベンチ入りは果たしたものの、自分の打席は回ってこないまま敗戦し、夏が終わった。

その時、たいきさんにとって一番つらかったことは、おじい様の存在。

練習試合からおじい様はご友人をさそってたいきさんの応援に来られる方だったそうだ。夏の大会の際も、応援に来てくださっていた。
それなのに自分の活躍している姿を見せることができなかったのが悔しかった。そう話してくださった。

いわゆる「やらなかった後悔」が、今でも残っていると言う。

その経験から、「守るより攻める」を意識するようになったと話してくださった。
それが、今の興味がわいたことにチャレンジしていく姿勢にもつながっている。

そして、守りに入ってしまうような自分のことも応援してくれた、家族の存在があるからこそ、今の「応援したい」という気持ちにつながっているのではないだろうか。



■童心を忘れない

2019年にやったことの一つに「子どもとのキャンプ5回」と書いてあったが、たいきさんは子どもとキャンプをするNPOに所属しているそうだ。

大学3年生から所属し、就職で大阪に行くため一度離れたものの、現在コロナの関係で地元福岡に戻ってきているため、大学生と同じ立場で参加しているそうだ。

そのNPOでは、「みんなの立場が対等であること」「それぞれの意志を尊重すること」を大事にしているそうだ。

だから敬語は使わない。
大学生同士はもちろん、子どもと大学生でも使わないし、NPOに所属している大人と大学生の間にも敬語はない。

そして、集合をかけて集合しない子どもがいても絶対怒らないそうだ。
なぜなら、集合しない(できない)のには、その子なりの理由があるから。

だから、集合しなかった子には、その子のもとへ行って集合できない理由を尋ねるそうだ。

特に理由のない子には「みんなに伝えたいことがあるから」などとお願いをする。
「この虫捕まえたかったんだ!」と話す子には「じゃあさっと捕まえて集合しちゃおう!」とか、逆に「すぐ終わるから集合が終わったら捕まえに来よう!」と提案をする。

そうやって、子どもの純粋な興味や好奇心と向かい合っていくそうだ。


たいきさんの大事にしている価値観のひとつに「童心を忘れない」が含まれているのも、その経験があるからだろう。

子どもの好奇心に向き合うと、本当にキラキラしていて楽しそうだと感じるそうだ。
その反面、就活生や社会人には苦しそうに生きる人も少なくはない。

でも、だれしもこのキラキラした子どもだった時代があるはずだ。ならば、その時の感情を忘れなければ、これからも子どものようにキラキラ生きられるのではないかと感じているそうだ。

童心を定義するいわおさんなりの3つの項目を教えていただいた。

1.自分の好奇心に素直であること
2.周りの者に興味・関心を持てるようなアンテナを張ること
3.遊び心を持つこと

※この「遊び」とは、いたずら心と余白の二つの意味を持っている

この「童心」を忘れずに、たいきさんはこれからもいろいろなことに興味を持ち、チャレンジしていくだろう。

そして、新卒の就活生と関わる社会人として様々な人の挑戦を応援する人になっていくのかもしれない。


↓いわおたいきさんTwitter


いつも読んでくださってありがとうございます。