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ボランティア活動で思ったこと #2

動物園にお出かけ

養護施設のこどもたちの引率ボランティアで、動物園にでかけた。日程が決まった日は当日雨じゃないことを祈り、天気予報で晴れが出たときは、暑くなりすぎないことを願った。

当日は、熱中症や体力が不安になるくらいの晴天。やっぱりこどもは体力がちがう。元気いっぱいわくわくムード。小学校高学年の女の子といっしょに園内をまわる。食べるのが大好きな、とっても素直で無邪気なこ。何度かいっしょに遊んだことがあって、たぶん知能的にボーダーラインなのかと思っていたけれど、支援学級に在籍しているとのこと。休憩中に宿題だからと日記を書いていたけれど、濁音のひらがなの字がわからず、どう書くのかきいてきた。

ほんのささいなことだけれど

施設の職員の方々が激務だということは一般的に知られている。何人ものこどもたちを見守りながら、数々の雑務をこなす。時間的にも気持ち的にも余裕はない、と思われる。

宿題のお手伝い、というのは、優先順位からしたら低い、というか、そこまでの時間はないのだと思う。ほんのささいな質問、たとえば字の書き方や読み方など、誰かにひと言聞けば解決することでも、そばに誰もいなければ聞くことはできない。そのままにしてしまえば、聞こうとしていたことすら忘れてしまう。そんなことの繰り返しで、基礎的な学力に少しずつ差が出てきてしまう可能性はある。もしそれがより支援の必要なこどもだったら、その差はどんどん広がって、ひらきを埋めることは難しい。

これは擁護施設のこどもに限ったことではない。けれど、ここでもどうしても、ガチャが思い浮かぶ。

おなかいっぱい食べて

動物園でのお昼ごはん。お天気がよい休日ということもあり、売店は長蛇の列。パラソルの下のベンチに空きを見つけてすわる。少し生暖かい風だけれど、ほてった体には心地よい。

ハンバーグ、やきそば、かき氷と、食べたいものを、食べたいだけ、おなかにつめこむ。ごく普通のことのような気がするけれど、施設で暮らしていると、お腹いっぱい食べられはしても、食べたいものを自分で選んでおなかいっぱい食べられるという機会は少ないのだと思う。にこにこ笑いながら食べている顔をみて、うれしくなる。

楽しい一日をおえて

帰りの電車に乗ろうとホームにおりたら、人がざわざわしていた。アナウンスに耳をすますと、なにかの不具合で、安全確認のため一時運転をストップしているとのこと。どうしようか考えている最中、電車がホームに入ってきた。すぐには出発しないとのことだったけれど、座れたのでそのまま電車の中で待機。思ったより早く安全確認がとれたらしく、夕食の時間にちょうど間に合う時間に戻れた。

暑さで体はへろへろだったけれど、楽しい一日だった。一緒に過ごした子も、楽しい一日として想い出してくれる時があったらうれしい。

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