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母も知っていたのか?

最近よく、ひすいこたろうさんの名言セラピーを聴いている。
とにかく心に響くのだ。癒されるのだ。
“まなゆい”のこと
自分を愛すること
全力で応援してくれること
いろいろなことが腑に落ちる。

この名言セラピーを聴いていて母のことを思い出した。
母がいつも言う言葉がある。
「自分を忘れちゃいけないよ」
「自分を大事にしなさいよ」とよく言われる。

母は44歳の時、父が脳梗塞で倒れたのがきっかけで介護をする側の生活になった。
まだ介護保険やサービスが充実していない頃だったから、経済的、精神的負担が大きかったに違いない。
そういった中で心のバランスを取ることに必死だったのではなかろうかと。

名言セラピーの中に、“まなゆい”という言葉が出てくる。
嫌な感情が湧いた時に自分の心を整える魔法の言葉だという。
「愚痴を言ってしまう自分も受け入れ認め許し愛しています」と唱えているとだんだん落ち着いてくる。
この自分を肯定できなくなってしまった時に
"受け入れ•認め•許し•愛しています"と口に出して言うだけで心が整えられてくる。

これを母は知っていたのではないかと思った。
仕事や日常生活、その上に介護をこなさなければならなかった。ストレスが溜まらないわけがない。
愚痴や負の感情に苛まれた時、自分を見失わないように必死だったと思う。
愚痴を言ってしまう嫌な自分を一旦受け入れ認めてあげる。
その自分を許して愛してあげる。

そういうことを母は自分で気がついたのか、誰かから教わったのかは知らない。
しかし、自分の心が怒りや悲しみの状態で行動すると、未来も怒りや悲しみに満ちたものになると知っていたからだ。

おかげさまで母は85歳になる今も、認知症にならず自立して生活ができている。
自分を大事にした結果、心穏やかな日々を送っている。

私は、この年になってやっと母の偉大さに気づいたのだった。

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