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ニュースピックアップ②~ダイジェスト~

ニュースシリーズ、第2弾📚📚

Усовершенствование микроклонирования растейний/植物マイクロクローニングの改良
 植物には特有な能力がある。葉、芽、茎などの断片を特殊な栄養培地に入れると、植物全体を再生することができる。このような栽培技術は「植物のマイクロクローン(※1)増殖」と呼ばれる。
現在、マイクロクローン増殖は、希少植物や絶滅危惧植物の遺伝子保存で最も一般的かつ効率的な方法の一つである。この方法は、種子や挿し木による増殖よりも短期間で、1つのシュート(※2)から数万~数十万の新芽を作り出せる。さらに、植物が真菌などに感染しないよう、最初の段階で無菌状態を作り出すことも可能である。
 クローニング(複製)技術活用の難しさは、各段階で適切な栄養培地の選択が必須という点である。これまでは、毎回手作業で栄養培地を組成していたため、長い時間がかかっていた。しかし今回、南部連邦大学(Южный Федеральный Университет/ЮФУ)(※4)の「D.I.イワノフスキー生物学・バイオテクノロジーアカデミー」の若手研究者たちが、植物のマイクロクローン増殖用に、最適な栄養培地の選択アルゴリズムを開発した。
 実験では、ミネラル・有機物・植物ホルモンの構成と濃度が異なる栄養環境を設定する。それぞれの培地は、3つの主要パラメーター(※5)(ミネラル栄養、成長調節剤、成長調整剤の濃度)にて分析・評価する。その結果、研究対象の植物に最適な培地が選択される。
 最近の研究で、研究者らは数種類の植物の増殖に対する様々な植物ホルモンの影響を調べることで、すでに新しいアルゴリズムをテストしている。
 
※1:マイクロクローン(microclone)とは、植物の小さな組織片から試験管内でクローン(複製)を増殖させること。
※2:1本の茎とその茎につく多数の葉をまとめて「シュート」という。日本語では、苗条(びょうじょう)、芽条(がじょう)、葉条(ようじょう)、枝条(しじょう)などとも呼ばれる。
※3:いわゆる、カビの総称。
※4:ロストフ州のロストフ・ナ・ドヌにある。
※5:ここでは「指標」のこと。
 
引用元
https://aif.ru/society/science/klony_iz_krasnoy_knigi_sohranit_redkie_rasteniya_teper_budet_legche
 
Клонирование якутской коровы/ヤクート牛のクローニング
北東連邦大学(Северо-Восточный федеральный университет/СВФУ;North-Eastern Federal University/NEFU)(※1)の科学者たちは、ヤクート牛のクローニング(※2)実験を開始した。
ヤクート牛は極北の過酷な気候条件に耐え得る品種で、絶滅危惧種に認定されている。実験は「アラブ首長国連邦(UAE)のバイオテクノロジー研究センター」の支部(2023年3月、ヤクートの主要な大学をベースにオープンした)にて進行中である。このプロジェクトには、北東連邦大学(СВФУ/NEFU)の自然科学研究所の大学院生ら(現在はアブダビ市でインターンシップ中)が参画している。
実験に必要なインフラはすべて、アブダビ開発基金(Abu Dhabi Fund for Development/ADFD)からの資金援助を受け、海外の共同研究者らが支援し購入した。共同研究の過程で得た研究資料(細胞、胚、DNAなど)は、ヤクートにある在来種用生体バンクにとっても貴重な資料となる。
 ヤクート牛は、通常の牛の2/3程度の大きさである。肉は天然の霜降りで、乳は高脂肪かつタンパク質・乳糖・ビタミン・ミネラルも多く含まれる。しかし、体重が少なく乳量も少ないため、20世紀には生産性を高めるため他種との交配が盛んに行われた。その結果、ヤクート牛は事実上衰退してしまった。現在、ヤクート牛の数は約2,500頭で、この地域の牛の総数では約1%に過ぎない。目標は2024年までに、相対的に安全な頭数ラインである3,000頭まで増やすことである。
 2015年、北東連邦大学(СВФУ/NEFU)に「分子古生物学」国際共同利用センターがオープンした。同センターは韓国の「スアム生命工学研究院(Sooam Biotech Research Foundation)」と共同で、「マンモスをはじめとする化石動物の復活」プロジェクトに取り組んだ。このプロジェクトの目的は、古代動物のゲノム研究と、古生物学・遺伝学の高度専門家の育成であった。同時に、ヤクートの狩猟用ハスキー犬のクローニング(複製)も行った。
 
※1:サハ共和国の首都ヤクーツクにある。
※2:クローニング(cloning)は、一つの細胞または個体から全く同じ遺伝子構成のクローン(複製/コピー)を作成すること。
 
引用元
https://www.s-vfu.ru/universitet/rukovodstvo-i-struktura/strukturnye-podrazdeleniya/uipikt/smi/detail.php?SECTION_ID=&ELEMENT_ID=205627
https://yakutia.aif.ru/society/science/nash_otvet_ovechke_dolli_zachem_v_yakutii_vzyalis_klonirovat_korovu
https://www.s-vfu.ru/universitet/rukovodstvo-i-struktura/instituty/niipes/mskp_mp/
https://www.s-vfu.ru/universitet/o-vuze/fond-tselevogo-kapitala/news_detail.php?SECTION_ID=&ELEMENT_ID=81202
 
Сеть магазинов от бывших подрядчиков IKEA/イケアの元請負業者によるチェーン店
スウェーデン発祥のイケアは、ロシアの12都市で26の店舗とスタジオを所有し、家具と家庭用品の販売を専門としていた。しかし2022年、ロシアでの事業を停止した。
イケアのロシア事業撤退後、請負業者らは生産量を減らし、新たな販売ルートを模索せざるを得なくなった。実際、ロシアの家具生産は2022年、7,660億ルーブル(※1)から7,220億ルーブル(※2)に減少している。
ロシアの家具メーカー14社(イケアと契約していたメーカー含む)は、「グッド ラック」という新しい家具・家庭用品のチェーン店を始めることで合意した。2023年7月1日には、モスクワのビジネスパーク「ルミャンツェヴォ」に第1号店がオープンした。年末までには、さらに15店舗がオープンする予定だ。将来的には、ロシアとベラルーシ全土で店舗展開する予定もある。
メーカー側は、「グッド ラック」のコンセプトがイケアに非常に似ていることを隠さない(実際、かつてスウェーデンのハイパーマーケット(※3)に置かれていた商品とほとんど同じ棚や台、ベッドや布張りの家具を購入することができる)。「グッド ラック」の公式ウェブサイトによると、「イケアが撤退しても、これまでのインテリアスタイルが変わるわけではない。「グッド ラック」企画のおかげで、今すぐにでもお気に入りの商品を買うことが可能だ。確かに、見た目や名前は少し異なっている。それでも、デザイン・品質・購入のし易さ・組み立ての容易さは、すべて同じレベルのままである」という。
 
※1:日本円で約1兆1490億円(1ルーブル=1.5円で換算)
※2:日本円で約1兆830億円(1ルーブル=1.5円で換算)
※3:欧州を中心に発展した小売形態の一つ。郊外の大型店舗で、食品を中心に幅広い商品(衣食住全てを扱う)を揃えることが特徴。倉庫型で巨大な駐車場を備える。消費者自身がショッピングカートに商品を集め、出口にある集中レジで自己会計する「セルフサービス」方式。代表例としてはフランスのカルフールが挙げられる(日本には2000年に進出、2005年に撤退した)。日本では米国発のコストコがイメージとして近いが、スーパーセンターの名称で呼ばれ厳密には異なる。
 
引用元
https://www.rbc.ru/business/22/06/2022/62b28f129a7947f7b1a79893
https://aif.ru/money/market/est_ideya_byvshie_podryadchiki_ikea_otkryvayut_sobstvennuyu_set_magazinov


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