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黄鶴楼 #41

「黄鶴楼」

これは中国の漢詩によく出てくる場所である。
簡単に言うと、長江を見晴らすことができる高台。
この黄鶴楼という名前がついたのには、一つの伝説がある。

ある酒屋の店主がいた。
そこに酒を飲ませてほしいという1人の貧しい身なりの仙人がやってきた。
そこの店主はその仙人からお金を貰わずに、お酒を与えた。
また、違う日にもその仙人はやって来た。
その時もまたお酒を与えた。
そうやって、半年間、店主は嫌な顔一つせずお酒を与え続けた。
ある日、仙人がお礼に店の壁にみかんの皮で黄色い鶴を描いた。
するとその鶴は客の歌に合わせて踊り出した。
鶴が踊るお店ということで、このお店は話題になった。
そして、このお店は大繁盛。店主は巨万の富を得た。
このようにこれまでのお礼をし終わった仙人は、壁に書いた黄色い鶴と一緒にどこかへ飛んでいってしまった。
その後、店の店主はこの場所に楼閣を建てた。

昔からこのような伝説は存在する。
この話は言ってみれば、鶴の恩返しのような話だ。
フィクションであると思うが、もしかしたらノンフィクションであるかもしれない。
ただ、良い事をしていたら良い事が起こるというのは全世界共通である。

伝説は、私たちの周りにはたくさん存在する。

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