見出し画像

庭のカエデいろいろ

うちの庭にあるカエデ(モミジ)の紹介

庭には自生のもの、植えたもの含めていろいろな種類のカエデがあります。
同じようでも微妙に違っていたりして、名前がわからないものもあります。
紅葉した頃がいいかもしれませんが、いっぺんには色づかないので、ここで主なものを紹介してみたいと思います。

まずは、名前をよく聞いたことがあると思いますが、『イロハモミジ』。

イロハモミジ、秋には紅葉します

カエデとモミジの違いって何なの?と思って、ネットで調べると、、、
『どちらもカエデ! 実はモミジもカエデも、どちらもムクロジ科カエデ属の広葉樹の総称で、植物の分類上は同じです。 モミジとカエデは、葉の見た目で使い分けています。 葉の切れ込みが深いカエデを「○○○モミジ」、葉の切れ込みが浅いカエデを「○○○カエデ」と呼んでいます。』
とのことでした。

イロハモミジは、確かに切れ込みが深いです。
イロハモミジでも、葉っぱのギザギザが深いもの、大きめなもの、葉っぱの細いもの、最初から赤みがかっているもの、葉の数が5枚のものなど、いろいろあって、どれもイロハモミジなのか、、、ちょっとわかりません。

例えば、下のモミジはギザギザ深め、葉の数5枚、、、でもギザギザの小さな部分が6、7枚目の葉のようにも数えられるかも?

イロハモミジ、これは高崎(群馬県)の知り合いが持ってきてくれた苗を植えて育てたもの。
自生ではありません。

うちは『安曇野ビンサンチ美術館』をやっているので、植物好きな訪問者のために、主な木には下の写真のように案内の名前がつけてあります。

イロハモミジより、葉っぱがふっくらしているモミジは、『ウチワカエデ』という名前のようです。あれ?これは切れ込み深いけれど、モミジと言わないの??
ちょっと最初のネットの紹介文も怪しいかな…
天狗の団扇(ウチワ)のようです。

ウチワカエデ、大きめなのと小さめなのとあって、これは小さいのでコハウチワカエデ

もうひとつ、切れ込み深いけれどカエデのつくものが…
『エンコウカエデ』、これは高崎の知り合いが苗を持ってきてくれたものを植えて育てたもの。うちのあたりで自生しているものは見たことありません。

エンコウカエデ、高木になります
つけてある説明、参考文献は主に『庭木図鑑植木ペディア』です。
主催者にお断りして、使わせてもらってます。

このあたりで、葉の切れ込み説に疑問が出てきてネットで調べなおしてみました。下の説明に納得!

『実は植物学上ではカエデともみじを区別する定義はなく、モミジ属は存在しない。
もみじという言葉は日本特有のもので、英語ではカエデがmaple、もみじがJapanese mapleと訳されており、同じカエデ属の植物ということがわかる。
では、なぜ日本ではもみじとカエデ、それぞれを違う名前で呼んでいるのか。それは、古来使われていた「もみづ」という動詞が由来になっている。この言葉から派生したのが名詞の「もみぢ」で、昔は草木が色づいたさまを「もみぢ」と表していた。それが転じて、カエデの中でも特に真っ赤に色づく種類をもみじと呼ぶようになった。そのため、もみじと名が付く植物は、大きく分ければイロハモミジ、ヤマモミジ、オオモミジの3種と少ないわけだ。
多くの日本人は手のひらのような赤く色づいた葉をもみじと呼ぶ。「紅葉狩り(もみじがり)」、「紅葉前線(もみじぜんせん)」、「紅葉に鹿(もみじにしか)」、「紅葉傘(もみじがさ)」など、紅葉と書いてもみじと読む慣用句も多いことも、“紅葉=もみじ”というイメージが定着している理由のひとつだろう。』

上の説明だと、イロハモミジの他に”ヤマモミジ”と”オオモミジ”があるとのことですが、オオモミジは太平洋側と日本海側に多いそうで、長野県のうちのあたりにはなさそうです。
ヤマモミジは、イロハモミジより大きく、オオモミジより小さいそうですが、植木ペディアなどの説明を読んでも、イロハモミジとの見分け方は難しそうです。うちにあるモミジのやや大きめなのはヤマモミジなのかもしれませんが、よくわかりません。

うちの庭には、もうひとつモミジと名前のつくカエデがあります。
『有明モミジ』といって、安曇野の固有種で、とても珍しいモミジです。

とても珍しい有明モミジ、盆栽などで購入すると高いのです!

有明山の麓にだけ生息する山もみじを昭和天皇が命名したもみじらしいとのことで、それはそれは綺麗に紅葉するとも…

うちの地籍は有明(安曇野市穂高有明)で、有明山がとても近くに綺麗に見えるところです。ただ、うちのあたりで自生している有明モミジにお目に
かかったったことはなく、うちの有明モミジは『有明モミジを保存する会』の会長から、購入した苗を植えて育てました。有明山の登山口のところにある中房温泉には自生の有明モミジがあるそうです。
特徴は、葉の切れ込みが9枚とも11枚とも言われていますが、他にも9枚や11枚のカエデはあって、それは有明モミジではありません。
見分ける一番の特徴は、『葉っぱのギザギザ(鋸歯)がイロハモミジなどに比べると深い』こと。
これは、会長から有明モミジの苗を買って、初めてわかりました。
こんなに鋸歯の深いモミジはうちの庭やこの辺りの林にはありません。

似たようでいて、ちょっとずつ違いがあるカエデ(モミジ)って、長い間に自然に交配できたのかな?と思うのですが、そうだとすると、これはあくまで私のかってな推測ですが、『有明モミジって、もしかしたら昔々、ヤマモミジとコミネカエデが交配したのでは、、、』と思ったりしています。
『コミネカエデ』はこちら↓です。

コミネカエデ、これも鋸歯が深いカエデです

カエデの名前がつく木は、他にも自生するするものがいくつかあります(あとで紹介)が、こんなにギザギザしているものはコミネカエデだけ。
イロハモミジとコミネカエデがたまたま交配したら、、、と思った次第です。ちなみにイロハモミジとコミネカエデは、花が咲いてタネができている木がありますが、有明モミジの花やタネって見たことがありません。タネがあれば自然にもっと増えて、珍しくはなくなるでしょう。
有明モミジは、もっぱら挿し木で増やします。でも、結構難しくて、私は3回目(3年目)でどうにか成功、近所の方に差し上げたりしています。
また、うちの近所の農産物直売所『vif穂高』に、時々3000円くらいで出ていることがあります。

葉の切れ込みが浅い、自生しているカエデ

この辺りの森にたくさん自生しているのが、『ウリカエデ』。とにかくたくさん生えてます。木の高さは大きくなっても5〜10mぐらい、幹はウリのような緑と黒のしま模様があります。

ウリカエデ、竹とんぼのような実(タネ)ができています。
葉っぱは、浅く3裂しているものもあります。

もうひとつ結構たくさん自生しているのが、『ウリハダカエデ』。こちらは30mの大木になる、大きな葉っぱのカエデです。

ウリハダカエデ、ウリカエデに比べると大きな葉

他に、切れ込みのないハート形の葉の”ヒトツバカエデ”というのがあります。庭に、多分これかなあ、、、と思っている木がありますが、黄色く黄葉するのが特徴らしいので、また秋になったら紹介したいと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?