ネットワークビジネスも「ビジネス」なので目的は「収入を得ること」ですが、中には別の狙いをもって取り組む人も。
それはある20代の男性会員さんでした。

◆元公務員、バツイチのシングルファーザー。

彼Yくんはバツイチのシングルファーザー。

「嫁の浮気が原因で離婚」となり、お子さんをワンオペで育てていました。

結婚していた頃は消防士の仕事に就いていたのですが、子育てとの両立は「まず、無理。このままでは自分も子供も共倒れになってしまう」と退職し、ネットワークビジネスを始めたそうです。

公務員を辞めてネットワークビジネスに？
男の子が化粧品・健康食品をメイン商材とするネットワークビジネスに？
まだ20代で子持ちバツイチ？

お手入れ会でも勉強会でもYくんは異色の存在として、注目のマトでした。

が、当の本人はいたってマイペース。
居心地が悪い風でもなく、ニコニコ。
重たい荷物を運んだり、勉強会で机や椅子の設置などの力作業など貴重な男手としてキビキビ動いてくれるので、グループにとってとてもありがたい存在になりました。

ちょっと気難しいことでしられるご年配のおばさまメンバーズに
「新人で何もわからないので、よろしくお願いします」と礼儀もきっちり。

お母さん世代のメンバーズに
「女性ばっかりの集まりだから、あなた疲れちゃわない？」
と言われると
「疲れるどころか、元気をもらっています。僕はシンパパで、子供にも至らない親です。育児の先輩方がいらっしゃる場に来させてもらえてありがたい限りです」とにっこり。

人当たりもよく、好感を持たれる受け答えができる方で、Yくんはまたたく間にグループの愛されキャラへ。

Yくんが子供を連れてくると、おばさまメンバーズが「はい、いらっしゃい。ココに座って♪座って♪」と率先して世話焼き。

お母さん世代のメンバーズは「昨日、おかずを作り過ぎちゃったのよ」とタッパーを差し出す。

ついには「あなた、いつまでも一人でいちゃダメよ。まだ人生はこれからなんだから…」とお見合いのお世話をしてくれる人まで登場するほどでした。

◆シンパパ、目的は結婚相手探しだった！

そして嘘のような話ですが、ビジネス活動を始めて半年ほどでYくんはメンバーズのお知り合いの方と再婚する運びとなったのです。

お相手の女性は登録会員ではあるけれど、ビジネス活動はされていない方でした。
20代、初婚、看護士さん、ご実家は資産家とのことで見事な「逆玉」です。
勉強会やお手入れ会にはよく来ていたので、Ｙくんの事情はよく知っており、子供もすっかり懐いていました。
お相手のご両親もYくんをとても気に入っており、満場一致、全員大喜びの円満結婚でした。

そして秀逸でもあり、衝撃だったのはお祝い会でのYくんのスピーチでした。

「皆さんありがとうございました😀。
僕がこの仕事についたのは、嫁さん👩探しが一番の目的でした。
仕事もしなきゃいけない、嫁も探さなきゃいけない、この人だと思う人を見つけたら子どもとうまくやれるか慣らしながら見極めもしなきゃいけない。
そう思って勉強会やセミナーに足を運んでいたので、実は今日まであまり集中できていませんでした。
でも、ようやく目的が果たせて、今とてもホっとしています。」

数か月後、Yくんは勤めの仕事を見つけ、ネットワークビジネスからは卒業していきました。

ネットワークビジネスで報酬を得るところまではいきませんでしたが、それよりも望んだ結果をさっと達成して去っていく潔さは見事なもので、Yくんを悪く言う人は誰もいませんでした。

「お嫁さんと出会わせるのは、もっと後にするべきだったわ😯」
「久しぶりに若い男の子と話せて、楽しかったのにねぇ😥」

おばさまメンバーズやママさん世代メンバーズは多少冗談半分、本気半分で今でもボヤいていますが、、、。
婚活目的メンバーズのお話はあまりにレアすぎて、今でも語り草となっています。