「全人類のことがうっすら好き」


私は人間のことが好きだ。
概念的に、人間というものが好きで、そんな人間のことを知り、知られ、関係を築いていくという行為に喜びを感じる。そして私はこの「人間が好き」という概念の中に家族、友達、他人、恋人、あとは自分まで包含している。

数年前、彼氏が欲しかった時にマッチングアプリに凝っていた。名前は何でどこに住んでいて大学で何を学んでいて何のアルバイトをしていて今までどんな部活をしてきて趣味は好きなタイプはこんな人で。 いいねや好意のあるメッセージの魂胆には下心が含まれていることはさておき、数秒前まで他人だった人間といきなり話をして、その人自身を知っていくと言う行為に楽しみを覚えた。マッチングアプリを「ちやほやされる」ためではなく「新しい人間を知る」という使い方で楽しんでいた。

さっきまで他人だった人間の基本情報、好きなものや嫌いなもの、生き方や価値観まで数時間話しただけで知ることができる。新しい人間と出会うなんて、毎日普通に生きていてそう頻繁にあるイベントではない。私は女という性別に向けられている下心を逆に利用して人間を知る行為を一種のコンテンツとして楽しんでおり、この時ばかりは女に生まれて良かったなと改めて感じた。


全く別の話になるが、数ヶ月前からMBTI診断(この文章では16personalitiesのことを指す)に凝っている。賛否両論あるが、人間を16タイプに大まかに分別することで人を理解しやすく、自分のことを理解してもらいやすくなる非常に興味深いコンテンツとして私はとても好きだ。そして、そのMBTI診断で私はENFP:運動家と診断された。

運動家 ENFP-A / ENFP-T
「あなたがどんな仕事をしているかは、私にはどうでもいいこと。あなたが何を切望しているか。また、あこがれとの出会いを夢見る勇気があるかどうかを知りたい」オライア・マウンテン・ドリーマー

運動家(ENFP型の性格)16Personalities

この一文をとてもわかりやすく説明した文章を何処かで見たことがある。

「初めてのデートでどの店を選ぶのか、どんな服を着てくるのか、奢るがどう割り勘がどうなんて微塵も興味はない。お前の価値観はなんなんだ?」

ENFPの人のツイート

その人の「価値観」「生き様」を知ることが何よりも楽しくて重要なのだ。この文章に共感を覚えた時、何となくより自分の考えに納得がいった気がした。


こういったマッチングアプリの経験、ENFPという自身の性格の理解により、たどり着いた結果が「全人類のことがうっすら好き」だ。価値観のベースとしてそれがあり、全人類のことが基本的に好きなので新しく誰かと仲良くなることも楽しければ自分と違う意見や考え方を持った人間も「そういった面白い考えを持った人」としてとても尊敬するし、私のことを嫌いな人もこの世には存在し得ると思うが「私のことが嫌いな人」として逆に興味が湧く。

私は俗に言うコミュニケーション能力が高い人間だと自負しているが、ただ話すのが上手い、人見知りをしないだけでなく概念的に人間が好きという理由からきたコミュニケーション能力の高さだと思う。


自分の頭の中のふわっとした考えを整理したかったことと、前々からnoteを初めてみたかっただけの特にオチもない自慰行為文章だったが、ここまで読んでくれた人はどうもありがとう。人生の価値観について私も語らいたい、と言う人は是非コーヒーでも飲みながら時間の許す限り話しましょう。


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