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道をつける

道路の雪が踏み固まって・氷になって
その氷が分厚くなってくる頃には気温も上がってきて
じわじわと氷が溶けて水になってくるが
氷のカタマリは水を通さないので
車のタイヤの跡のくぼみがお堀や沼のようになってきて
車が通るたびに盛大に泥水の大波がはね散らかって、もう大変!
重機で一度に「力づく」の氷割り、というのはここ10年ほどのことで
それまでは人がツルハシでコツコツ・パカンパカンと氷を割っていた。
春の氷は水っぽくて案外素直に割れてくれるものだ。
ただ、氷には割れる場所と角度があって
そこにツルハシを入れると面白いように割れるが
そこを無視したり・氷の温度が低すぎたりすると
先が食い込むだけで思ったように割れてはくれない。
氷割りにも、やり方と・やるべき時期があるのだ。
さてそこで
まずは水を抜くためにツルハシで水路を掘るのだが
細くても排水口まで水路がつながるとあとは高低差で勝手に水は流れていき
流れる水で氷は溶けて、水路はひとりでに太くなっていく。
水たまりから排水口までまずは細くてもつなげることが肝心なのだ。

固くて分厚い壁が立ちはだかるとき
やみくもに正面からぶち当たるのじゃなくて
やるべき時期とやり方を調べて・考えて
さらにどうすればその壁に水路がつけられるのか
そこでは何が高低差となっているのかを考えて
少しの量でも流れ続けることで水路が拡がり続けるような
そんな仕組みを考えることが
壁を攻略する秘訣だと思う。

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