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縦書きと横書き

いまどきだと文章はパソコンやスマホで書くことがほとんどなので
書くときには横書きが普通だと思うが
エッセイや小説の本、新聞などは基本的に縦書きになっている。
実は以前自分がパソコンで書いた文章を縦書き・横書き両方印刷してみたら
同じ文章とは思えないくらいに読んだ印象というか
感触がまったく別物なので驚いたことがあった。

縦書きの方が落ち着いてしっくりくる感じで
気持ちに自然に入ってくる感触があるのに対して
横書きだと何だかよそよそしいというか
頭で読んでいるというか意識して読んでいるというか
「知」の部分で・あえて・読んでいる感触がある。
で、ナンでだろ…
自分が長らく縦書きで文学を読んできたからだろうか。
生まれた時から横文字の文化で育った友人に聞いてみたことがあるが
縦書きと横書きとで別に違いは感じないということだった。
教科書を思い出してみると
古典と国語、小学校の道徳以外は横書きだった、と思う。
まあ、古文も漢文もそもそも縦書きで日本語の文章は縦書きなのだが
いつから横書きになったのだろう。
40年前に自分が使っていたのは横書き用の原稿用紙だったが
それはわざわざ探して買っていた。
原稿用紙もながらく縦書きが標準であった。
そうだこれは
電話の受話器をどちら側の耳に当てるのか、のようなものか。
自分は決まって左側に当てて・左の耳で聞くのだが
左手がふさがっているか何かで右耳に当てて聞くと
驚くほど音が「よそよそしく」聞こえるのだ。
もしかしたら
縦書きと横書きでは自分の脳の中で読み取る部位が違うのでは。
「慣れ」ということは、そういうことではないかと思うのだが
実際のところ、どうなのだろか。

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