見出し画像

地味にスゴイ博物館

勉強

手羽先をよく買うのだが、もちろん羽は残っていないし
大抵煮込んでトロトロにしてしまうので
筋肉と筋(スジ)の形状は大まかにしかわからない。
煮込んで肉を外した後には骨が残るが
当然、骨と羽との関係は見ることができない。

博物館などで鳥のはく製を見たり骨格標本を見たり
ときには広げた羽そのものを見ることはあるが
最近見た展示は今までにないスゴイものだった。

これはフクロウとその骨格。ここまではよくあるのだが

凄かったのが

鳥の翼の羽は、こうやって骨についていたのだ!!

丈夫そうなスジが羽同士と・羽と骨を、つないで・支えている。
そうだよそうだよ!!
こうでなくちゃ飛ぶだけの力をかけられない。

今までは何となく
鳥の羽は、例えば人間の腕の毛みたいに
皮膚に生えている、と思ってきた。
でも、それでは空を飛ぶような力を羽に伝えられないし
空気の圧力を支えられない。

この展示を見て
手羽先と翼と鳥の骨の関係が初めてわかった♪
知識は色々な事柄のつながりでできている。
しかし、自分の知識はあまりにも断片的で
それがあるとき、つながって
「あああああ!!」と驚くことが
それも、考えてみれば当たり前だった、ということが
この歳になっても出てくるのだ。
博物館の力を感じた。
そのことを伝えると、若い学芸員の方は
「ここにあるものは、ほとんど地域の方からの頂き物で」
とおっしゃっていたが、いやいやいやいや
そのモノと知識をつなぐことで来館者に自分事だと気付かせるというのは
すぐれた知見がなければできないことだ。
それは同じ材料と道具を使っても
技量によって全く違うものが出来上がるようなものだ。
館長と二人で考えました、と言っていた若い学芸員さん!
アナタ、スゴイことやったのがわかってる!?
この展示はスゴイって、わかってる!?
と、心の叫び。

この博物館は北海道倶知安(くっちゃん)町の「倶知安風土館」。
ニセコに行ったら、ぜひ見てきてほしい。
すごく状態のいいスバル360や
戦時中航空機の着氷実験でニセコの山上に置かれていた
(ちなみにこの着氷実験は中谷宇吉郎によるもの)
零戦の主翼も展示されている。
一見地味な博物館と見せかけて!?
一見の価値あり ♪ なので
気軽に行ける状況になったら、ぜし、行くべし♪

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?