見出し画像

バックグラウンドミュージック

イヤホンで音楽を聴きながら歩いたりすると危ない。
マチナカを歩くと車や電車そのほかの雑音が意外と大音量で、そういう中でイヤホンで音楽を聞こうとすればいやでも大音量にしないと聞えない。
そうすると大音量の雑音の中で大音量の音楽を耳に流し込むことになるので、必要な外界の音情報は受け取れなくなるからだ。
昔々、ある一時期
家から出るとイヤホンを付けて大音量で音楽を聴いていた。
そのころは色々と辛い日々で
音でごまかしていないと頭の中がどうにかなりそうだったのだ。
さてそんなある日
そろそろ止めようとスイッチを探ったら
なんとその日はCDプレイヤー(時代)を持ってきていなかったのだ!
確かに自分の耳には音楽が流れていたのに。
いつものように周りの音に負けない音で。
あれは、ヨー・ヨー・マのリベル・タンゴだった。

道端でしばし呆然…
ダイジョブか、自分

それからというもの
外を歩くときプレイヤーを持ち歩かなくなった。
自分の頭の中には
いつも音楽が流れていることに気付いたから。
それは
ベートーベンの田園だったり
フラメンコだったり
相馬二編返しだったり
ラジオ体操の曲だったりでまことに節操が無く
どれを聴こうとして聞えてくるわけでもない。

安上がりだということは間違いない。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?