見出し画像

「“パクり”呼ばわりされたからには、徹底的にパクりましょう」というわけで、出版社初のスナック経営開始


お騒がせしております。
編集部の吉田麻衣子です。

他の出版社からサンクチュアリ出版に移って3年目。

社外の人と会うたびに
「変わった出版社ですよね」
といわれることにも慣れてきました。

あんまり大きな声ではいえませんが、
入社前から、サンクチュアリ出版ってなんかやば…
とはうすうす気づいていたんですね。

実際に入ってみてそれが確信に変わったわけなんですが、
中でも最初の衝撃といったらこれ。



この
【10万円書き込み本】
とは

<著者が直接メモを書き込んだ自著を10万円で売る>
という、
弊社の金子副社長が発案したネット企画のことなんですが、

本を一冊、10万円で売る

なんて、

そんなことをして世間の反感をかわないのか。

この「10万円本」をスタートさせた当初、私を含め社内のスタッフはざわつきました。
でも、そんなざわつきは屁みたいなものでした。
ネット上では、私たちの想像をはるかに上回る巨大な反感をかっていたのです。


キングコング西野さんが、
こんなブログ記事を投稿なさいました。


うええ? パクりだったの! たいへーん。

この記事を見た社内のスタッフたちは大混乱。
「やばいんじゃないの」「謝りにいったほうがいいんじゃない」「早くこの企画中止するべきでしょ」
でも当の発案者・金子副社長は、基本ニューヨークにいる人なので、真相が全然よくわからない。
どうこう対処しようのないまま、時だけが過ぎていきました。

時だけが過ぎていきました。

時だけが過ぎていきました。

時だけが過ぎていって、そのうちほとぼりが冷めました。

そして金子副社長
3ヵ月ぶりに東京に戻ってきました。

「あ、金子副社長、10万円本の件、一体どうし…」

「スナックをやります」

…。

…??

スナックヲヤル。
理解するのにしばらく時間がかかりました。

それって、
もしかして、もしかして、
キングコング西野さんの
スナックキャンディのパクりですか?


「しるし書店のパクりだ」と指摘されたことについて
なんの弁明もしないまま
今度はスナックキャンディを堂々とパクるというのですか。

あきれました。

でも同時に、サンクチュアリ出版ってそういう会社なんだと

あきらめました。

しかし「スナックをやる」ってどうするんですか?


少なくとも私は
キングコングの西野さん&SHOWROOMの前田さんが
「スナックキャンディ」を開いていたり、
ホリエモンさんがスナックのような濃いコミュニケーションの重要性を
説いていることは知っていましたが、
人生で一度もスナックというところに行ったことはありません。

スナックというところには「ママ」がいて、
そのママを中心に人が集まってくる。

安く飲みたければ家でも居酒屋でもいいのに
乾き物くらいで大した食事も出ないのに(失礼)
ママとそのまわりのつながりが魅力。それしか知らない。

未経験で、こんな小さな会社で、
しかも本を作る、売る、宣伝するという業務に追われながら、
スナックなんて本当に経営できるの……?

でも思いつきを実現させてしまうのが
サンクチュアリ出版の怖いところ。
あれよあれよというまに
スナックサンクチュアリプロジェクトが始動したのです。

金子副社長あらため金子ママを筆頭に
社員から何人かのスナックスタッフが選出されました。
(私もめでたく選ばれました…)

それから2週間に一度、
スカイプを使って「スナック会議」が開かれました。
話し合った内容は主にこれ。

・月額100円でパトロンは何人集める?
・パトロンへのリターンはなにがいい?
・当日のゲストはだれにする?
・出版社ならではのスナックの形ってなんだろう?

半年間の準備期間を経て、
先日3月15日に無事にオープンを迎えたわけです。


画像1


で、かなりいろんな苦労話をすっ飛ばしますが、

ふたを開けてみれば
パトロンさんの申し込みは、目標にしていた200人をゆうに超え、
オープニングイベントは満員御礼になり、
私たちの予想をはるかに上回る盛況ぶりとなったのです。

画像2


オープニングイベントの様子はこちら。



ここからスナックサンクチュアリは、どこへ向かうのか。

金子ママから、こんな答えが返ってきました。

「どうしたら本が読者に届くのかって、20年間ずっと考えてきたんだけどね。
いい本を作ったら、売れる。そんな時代はそろそろ終わりそうじゃない? だから他の出版社がやらないような、おもしろいことをどんどんやりたいの。おもしろいことやらないと、おもしろい人たちに気づいてもらえないから。

というわけで、このスナックサンクチュアリで、おもしろい人と出会って、おもしろいコンテンツが生まれたらいいなと願ってます!


画像3

トークも軽快な金子副社長


ここだけの話、またスタッフを頼まれたら
やんわりパスしようと思ってたんですけどね。
まあ、そういうことなら、次回も手伝ってみようかしら…。

実際、当日のスナックサンクチュアリでは、

「こんな本を出したいんだけどどうかな?」
「今度こんなテーマでイベント考えてて」
「あの人とあの人がコラボしたらおもしろそう」

なんて会話があちこちから聞こえてきました。
(ひとつ話がまとまりそうな出版企画があるとかないとか…!?)

スナックサンクチュアリの
パトロンさん(支援者)たちは
インフルエンサーから、会社員、学生さんいろいろいるんですが、
共通しているのは、
「本の力を信じている人」
「なにか伝えたいことがある人」
たちの集まりということでした。

というわけで、
そんなちょっと熱量過多の金子ママと個性的で魅力的なパトロンさん、
そして面白いことが大好きなスタッフと、おっかなびっくり参加している私、吉田麻衣子で、お届けしているスナックサンクチュアリ。

まだまだパトロンさん、募集しています。

なってもいいよ! という方はこちらから。


本から生まれる、無限の可能性を信じて。


テキスト 吉田麻衣子(よしだまいこ)
サンクチュアリ出版編集部。宮城県出身。おしゃべり好きな蟹座のB型です。担当した本は『アウトプット大全』他。そのとき追いかけているテーマが趣味になりがちな、移り気系編集者。


編集 橋本圭右(はしもとけいすけ)
1974年東京生まれ。サンクチュアリ出版編集長。主に山と電車とファミレスで活動。編集した本。好きなものはゲーム、ジムニー、ベイスターズなど。


気に入ってくれたら、サポートをお願いします!