来月、引越しをすることになり、長く住んだ台東区から私の肉体は離れます。新しい住まいは、台東区まで物理的には遠く、まず来ることがなくなりそうです。

先日、北千住の利休にてくつろぐひとときをすごしてきました。こちらですごしたのは3度ほどですが、ゆったりとした空間がとても好きでした。

否定のない水を使い、丁寧に淹れられた浅煎りのコーヒー

窓から差し込む陽の光のあたたかさを感じながらコーヒーを愉しむひととき…

この日いただいたのは「炭火煎 メキシコカフェインレス」という期間限定のコーヒーです。

メキシコが誇る名峰オリザバ山を源泉とする水を使って、薬品をいっさい使用せずにカフェインを除去したコーヒーです。

水はあらゆるものを記憶します。塩素を入れるということは、水に「ダメ」という否定をしているということです。

否定の振動数のない水で淹れられたコーヒーを、美しいカップ、紀州の備長炭で煎られた豆、店長の高い技術などが演出し、いただけます。

あなたが体験していることは、全人類が体験していること

カフェでひとりですごすときは、さまざまな思考や感情、感覚を感じ切ることができます。
 

仲の良い人とすごすときは、その方に起こった出来事や思ったことを楽しく聞いています。

私たちは思考や感情、出来事を自分という独立した人間のものだと思いがちですが、本当は自分が体験するすべては全人類が体験していることなのです。いえ、宇宙すべてが体験しています。

アポロ9号で月着陸船の初の有人試験を行ったラッセル・L・シュワイカートさんはこのように言っています。

目はものを見るためにある…

私は、すべてを生み出すゼロポイントフィールドからこの肉体に情報をダウンロードした私は、なんのためにここにいるのだろう。どんな役割があるというのだろう。

私は今こうしてここに生命の一現象として生じています。全人類を代表して、カフェでくつろぐという体験をしながら…

でも、くつろぐ今は私が努力してかち取ったものではありません。今まで命を紡がせてくれた両親、ご先祖様、多くの目に見えない存在たち。

私に楽しさや美しさを感じて仲良くなってくれた人たち、高い技術で命の危機を救ってくれた人たち、そのたびに治癒してくれた体に宿る自然の力…

いとおしそうに見つめる眼差し、慈しみをもって触れてくれる手のひら、溶け合いたいと情熱的にかき抱く腕…

苦しいことばかり、思い通りにいかないことばかり、ネガティブな気持ちでいっぱいだった私に、人生とは面白いものなのだとわからせてくれた人たち、本や映画やクリエイティブな作品たち…

今このひとときを得るために、私ができたことなど何一つない。

そして、どのような体験であっても誰かが体験しているあらゆることは全人類を代表してその人が体験していることであり、そのひとつひとつがどれほど尊いものか…

その人にとって人生の前提以外のことは存在しない

人生の前提に正しい・正しくないはありませんが、人にはそれぞれ人生の前提があり、人生はその人の人生の前提通りに進んでいく、そのような見方があります。

人生は苦しみに満ちている、仕事は苦労して我慢してお金を稼ぐものだ、自分は人に愛されない、人に迷惑をかけてはいけない…

そう認識をしていれば、人生はそのように進んでいくというのですね。

ですが、あきらかに大変だよね、つらいよね、しんどいよね、ということがありますよね。

そんなときどうしたらよいでしょう…

どんなに不安や恐れを感じても、そんな自分を決して否定しないこと。恐くて仕方がないのに、なんとかやってるね、がんばったねと自分を褒めてあげること。

見方を変えて、少しでもポジティブに解釈をすること。

困っています、苦しいです。助けてくださいと、弱い自分を許して助けを求めること。

(自分でなんとかしないと、というのは自分には力があると思っていたりもするし、ダメだと感じる部分を許してあげてもいないので、頼れないというのは実は傲慢なことなのです)

私はこんなふうに感じている今です。