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【東京散歩/麻布十番編】徹底的な自分へのこだわりが誰かのためになる❣️~儚く繊細な「カレイドスコープ昔館」にて~

先日は仲良しさんと東京散歩😊

行き当たりばったりの予定を決めないゆる~い散歩で、この日は麻布十番にある「カレイドスコープ昔館」にお邪魔しました。

万華鏡の専門店です✨




万華鏡という儚く繊細な現象がもつ劇的な力

小さい店内にひしめく万華鏡たちのほとんどを実際に手に取り、覗くことができます。

私は久しぶりに訪れたのですが、ひとつひとつの万華鏡が見せる世界に感動したものの、そこに立ち表れている繊細なものを甘受しきれていなくて、もどかしい気持ちでもありました。

繊細で、儚く、あいまいで、弱々しく·····私は「弱々しさ」という表現をたいそう好む者ですが、稲垣足穂が『一千一秒物語』で、影がはじけたとか、シガレットの煙が逃げたとか、そんな“ちょっとしたこと”を見事に捉える感性を愛するのです。

私はまだ万華鏡の何もわかることができていない、それをわかることができただけよかったかな。

それでも、小さな筒の中の世界に魅入るとき、病気の辛さも、お金の心配も、これからの不安も忘れます。

生き残るために必死な〈私〉という自我の牢獄から解放されるのです。

美に圧倒される、という体験·····

使命、すでにそれがひとつの弱点である。
意識、それがすでにひとつの弱点である。

三島由紀夫



完全に自分自身にこだわることが誰かのためになるというパラドックス

万華鏡の本と並び植物の本もあったので、店長さんに万華鏡との関係を聞いてみたところ、単にご自身が好きで置いているそうです🥀  

まぁ…(*´ ˘ `*)ウフフ


帰宅してからホームページにある代表・荒木路さんの万華鏡についての想いを綴ったメッセージを読みました。そこにはこのように書かれていて…

そもそもわたしたちは事象の感受に対して、あまりにも性急で、いつも曖昧な空間を漂っているというのに。

しかしそういうわたしたちが、切り取られた空間というある種の明晰さをもって目前で展開される万華鏡の世界を、全身全霊でうけとめようとするとき、それはWaTaSiたち人間の五感の発達に大いに貢献するものと・・・。

そして、人間の五感の発達がもたらすものとは・・・。

それはあらゆるすべてのものとの交感・コミュニケーションの可能性を押し広げるということにほかならない。

やっぱり私は万華鏡の魅力をぜんぜんわかっていないんだなぁ…

だけど、こうした自分の好きに徹底的にこだわった人の世界が、私を楽しませたり解放させてくれたりしたのです。

自分自身の体験を深く見つめること。

奇妙に思えるかもしれないけれど、完全に利他的になるには、完全に自分にこだわり、利己的になることが必要なんだね。



愛と呼ぶもの、静寂の中で…

長いこと病気の治療をしてきました。

治る見込みは薄いかもしれず、でも、もう私には過去の辛い体験への悲しみもなく、何の後悔もありません。

〈私の人生〉というものに執着がなくなったのです。

それは決して絶望して投げやりに生きているわけではありません。毎日の目の前の体験に神秘を感じるばかりです。

そして、私がどのようになっても変わらず仲良くしてくれる仲間に本当に感謝をします。なんてたくさんの体験をさせてくれたでしょう…

私たちが愛と呼ぶもの、それは静寂です。この静寂の中で、素晴らしい美や情熱、創造もありますが、破壊や痛みもあります。そして合計すると無、静寂なのです。

仲良しさん
この日も本当にありがとう❣️

昔館にもまた行きたいな☺️💕



お店HP


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