見出し画像

資格手当について

賛否両論ある資格手当の導入について
当社はこの春より実施している。

「主体性」を持って学び成長し続ける人を
応援するために仕組み化した一つである。

該当する資格や運用の考え方は
全てプロジェクトメンバーによって策定された。

今後の運営の中で改定が必要な箇所があれば
適宜アップデートをすることを前提に
実質2ヶ月半くらいの期間で
メンバーが着地させた資格手当の導入。


私自身は、会社のサポートがあってもなくても
学びは主体的に取り組むからこそ会得されると思っている。

学習においては人から決められたことをこなすよりも
いま自らが何を体得すべきか、という問いに悩み
分からないながらにも試行錯誤していくことで
気づくこと、成長できることが多くあると信じている。

だからこそ自らが学びや成長への意識のある人は
そのチャレンジを応援していく環境づくりをしたい
という思いがあった。

ちょうど3ヶ月前の期初に、私は方針の一環として
キャリアサポートについて二種類の発信をした。


資格手当

一つ目は資格手当の導入。
会社が推進している方針や顧客への提案価値につながる
資格取得者に月額手当を支給するというもの。

会社からの指示で業務上必要な資格
たとえば防火管理者資格などは
これとは別の枠組で資格手当には該当しない。

資格手当の内容は定期的に見直しが入り
会社が認定した資格のみ該当。
それを活用するかどうかも個々に委ねられる。

大前提として、資格を取ることと
貢献できることは別の話である。

資格を取ることは学びのきっかけでこそあれ
取得したからすぐに活用できるとも限らない。
そのため能力手当ではなく、資格手当としている。


会社の認定資格と言っても
プロジェクトメンバーが自分たちで選定し
役員報告の上、承認を得た資格である。

個人が学びたいものを列挙するところから
始まったかのように見えたプロジェクトも
顧客のニーズや会社の方針に沿っているかも含め
最終的には当社が行動指針の一つに掲げている
「貢献度」を意識した内容となった。

参加するだけで精一杯なメンバーもいたと思うが
やりたいことは何かではなく
なすべきことは何かが議論された
重要なプロジェクトであったと思う。

正解がないものを議論して決定していくことは
メンバーにとって容易ではない。
一人ひとり意見も考え方も、働く動機も異なる。

多様な考え方を、ミッションを軸にすり合わせて
最終的に関係者が納得したものに形成していく進め方は、
まさに我々が日々顧客へ提供すべき価値と重なるプロセスである。

当社の行動指針にある「共創力」は
チームで発揮されるべき能力のひとつなのだ。


リカレント支援


もう一つのキャリア支援の取り組みはリカレント支援である。

最近ではリスキリングというキーワードも
話題に上るようになってきた。

サポートの範囲はキャリア形成と紐づくことがポイント。
顧客への提案価値につながる講座やセミナー、
または自身のキャリア形成に不可欠だと思われる
学びに対して、受講金額の一部を支給するというもの。

あくまでも成長を応援するためのもの。
本気で自分のキャリアのために動き出したいという
主体的な活動をサポートするのが意図である。

組織と個人はお互い持ちつ持たれつの関係。
個々が「THINK BEYOND」できなければ
組織力もパワーアップしない。

個人が組織から発信された方針だけで
自らのキャリア形成をしているうちは
「主体性」のある学びにはつながらないと思っている。

各自の成長や学びのタイミングはそれぞれで
自分の関心や強みを明らかにしていき
社会に貢献できることを増やしていくためにも
学びの環境を自らつくることが肝要である。

そして学んだことを自分の知識だけにとどめることなく
知恵に変換して貢献していくこと。

「情報と知識と知恵」の記事でも記載したが
知恵に変わったものだけが
世の中で価値として循環されていくと思う。

何のためのキャリア形成か。
個人がそれを自分に問うことも
キャリア形成の一環であろう。

キャリアサポートは大手企業の対応が多く
中小企業ではなかなか手が回らないという生々しい声もある。

だが自社のバリュー発揮と紐づけて
このようなキャリアサポートを検討することが
自社変革への一歩だと感じている。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?