もうひとり ②
寒中見舞い申し上げます。
最近、もうひとりの私が七変化をするようになりました。
口を開いたかと思えば、くるんと回って昔のあの子になったり、先生になったりします。
このまえは先生になったあと「独特でありきたりだ。おまえは頭が悪く話が通じない」って言ってました。
たいていはそのあと、もう一回りして、色がマスタードの色になってそのままとけていきます。
水たまりはいつのまにか消えていて乾いた部屋の湿度が上がりました。
でこぼこぶつぶつとした肌が良くなると聞いて、ピーリング剤を塗りこんでいます。
いっその事死んでなめらかになりたいです。
滑らかな丘でおどって、ほめられて、さけびたいなと思います。
散々普通になりたいと言ってきましたが、異端でもないことに気づいてしまいました。
じゃあ普通かと言われるとそうではないです。
肌がカサカサとしていますがひどい難病ではなく、写真はできますが上手くなく、健常者ではないですがアスペルガーでもないらしいです。
でもそうやって自分がどこにいるのか位置付けるのは、わたしにはおこがましいことだと思いました。
わたしなんて、どこにもいないんだな
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