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着付けを特技というには、まだまだだけれど。 #dotcolony冬合宿

温泉旅館に行くと、浴衣が用意されていることが多い。でも、その浴衣は大抵簡易的なもので、帯は付いていないし、お端折りも必要ない。簡単に着脱できて便利。だけど、ちょっと華やかさに欠けるし部屋着感が否めない。
だから、夜ご飯会場に行くときなんかは「ちょっと恥ずかしいなぁ」なんて思いながら浴衣を着る。

だってほら、みんなジャージでカフェとか行かないでしょ?

でも、THE RYOKAN TOKYO は違かった。フロントで浴衣と帯を選ぶ。浴衣はS・M・Lの3サイズ。帯は、普通の浴衣用の帯と紐の両方が用意されていた。夜ご飯前だったこともあり、私は迷わず桃色の浴衣に藤色の帯をチョイス。

部屋に帰って、浴衣に着替える。浴衣自体はお端折りが入らない簡単なものだから、帯を締めるだけ。紐で一度縛るかコーリンベルトがないと心もとないような気がしたけれど、意外と崩れてこない。ご飯を食べる余裕を残して帯を締める。時間がなかったので、王道の文庫。 

うん。これなら、お食事会場にも着ていける。

そう思ってにこにこしていると、同じ部屋の二人から帯を結んで欲しいと頼まれる。自分の帯はかれこれ高校生くらいから締めているけれど、誰かの帯を締めるのは初めてで。ちょっと緊張しながら二人の帯を締めた。締め終わると、お互いに帯を見合って笑顔が溢れる二人。

「ありがとう。すごいね。」
なんて言ってもらえてわたしも得意顔。特技というにはおこがましいかもしれないけれど、この前の着付けの練習で文庫の復習しておいてよかった。
先生に「文庫は完璧よ」と太鼓判を押してもらえたからこそ、友達の帯も締められたような気がする。

自分の手で、友達を笑顔にできるってなんて幸せなんだろう。わたしの心も、ふわっと、あったかい気持ちになった。

お食事会場に行くと、浴衣を着てきたのは私たち3人だけで。ちょっと恥ずかしかったけれど、お夕食は和食だったし浴衣姿は好評だったので結果オーライ。
さすがに帯を文庫で締めたまんま寝るのはきついし、せっかくならお披露目したいもん。素敵なカメラマンさんがたくさん集まっておりましたし。ね。

何よりも嬉しかったのは、お風呂が終わった後。みんなが脱衣所で文庫結びに挑戦しようと試行錯誤していたこと。
「せっかくだし、可愛く結びたいよね」
って言いながら帯と格闘する姿が嬉しくて。出来上がったときのみんなの表情がとっても可愛くて。


洋服やメイクを楽しむ感覚で、着物や浴衣を楽しむお友達が一人でも増えたら嬉しいなぁ。
あの日の夜、わたしはそんなことを考えながら、そっと補聴器をつけていました。






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