こんにちわ。些の件です。

　こんにちわ。些の件です。
　　元地方公務員としては、看過できないニュースがありました。
　　自分の経験からでも、信じられない田布施町の対応です。

　私が勤めていた自治体なら、あり得ないです。告発した議員達と町長・町長派議員の溝がめっちゃ深いとか、本当に特殊な例だと思います。

　どうか、地方公務員を志望する若い人たちが減りませんように。

　公務員は細かいミスをしない、ミスがあれば見つけ出すのも仕事です。それができないと、公平公正な行政サービスはできません。それが、公務員の仕事です。報道の通りだとするなら、告発した職員は、何一つ間違ったことはしていません。職務の評価が「０」はありえませんが、「ミスを見つけました。還付処理しましょう。」「対象の方にどう謝罪するか考えましょう」「他にもあるかもしれないので、過去の類似案件も全部調べなおしましょう。」と上司に報告、提案したからといって、評価最良の「５」にはならないとも思います。普通の「３」か、ちょっと良い評価の「４」くらいが妥当だと思います。特別に褒められる・称賛されるわけでもない、極めて「普通」に事務を行っていただけに見えます。だからこそ、それで報復人事だとしたら言語道断です。

　ただ、なぜ告発したのが町議だったんでしょう。県の市町村係とか人事委員会とか、町外にも告発先はあったはず。告発した職員を責めるつもりはないですが、もし敢えて、町長反対派の町議に告発して、町長や町長派町議・町長に従順な管理職たちに火をつけて、彼らの”悪”を顕在化させ陥れることを狙っているんだとしたら、本人だけでなく反町長派の議員や職員がグルになっていたとしたら（敢えて、その職員がパワハラを受けている状態がわかりやすくなるまで静観していたら）、そうだとしたら、告発したという行動は残念に思います。

　背景がどうあれ、就職先としての田舎の地方公務員のイメージが悪くなったのは残念です。

　私の務めていた役場には、派閥なんてほぼありませんでした。もちろん、仲いい・悪い、飲み仲間、ゴルフ仲間とかのグループはありますが、そのラインで人事異動だとか、ほぼほぼないですね。部局長さんたちは、それぞれ「あの子が欲しい」「この子は出したい」「この子は残したい」と”人事の花いちもんめ”してはいましたが、”牛耳る”ような部局長もいませんでした。町長選挙で職員間で対立するっていうことも、５回町長改選にあたっていますが、一度もありません。
　職員数たかだか１００人前後ですから、理事者も顔と名前全員わかります。組織の中では、職員の”個”を出しやすいので、派閥の必要性？ほとんどないのかと思います。
　田布施町に比べれば、私の勤めていた役場組織のような感じの方が多数だと思います。税金のミス見つけてしまって報告すれば、責任持って対応してくれる管理職、該当者・町民・議会に対して組織を代表して謝罪してくる理事者がほとんどだと思います。仮に、管理職が対応してくれなくても、理事者が隠蔽支持してきても、親しい先輩、他の部署の管理職などに相談すれば、周りの職員含めて「異常」な判断を正してくれる人が多数だと思うんですが。

　田布施町役場が余りにも例外な組織だったとしても、自治体によって、かなり組織の空気感は違うと思うので、地方公務員志望の方は、その辺もよくよく調べて、採用試験に望んだ方がいいのかなと思います。民間でも同じ職種でも、社風で合う合わないってあるように、自治体もあると思います。
　ただ、私もですが、志望者も”この自治体で仕事がしたい”っていう採用試験への挑み方もしていない。消去法で選択肢に残る感じが大半だと思います。調べた方がいいと言われても、職場の空気感とかを学生が調べる術がないですよね。役場でインターンシップ受け入れとか、やればいいんですがね。既に似たようなことやっている自治体もあると思いますが、ほとんどの自治体は、新卒者などに選んでもらうっていう意識もなければ、職員採用に投資の意識もないです。公務を研修生にさせる事が難しいという法的な成約などもあるので。

　やっぱり閉鎖的になりがちですね。公務員職場…

　このままでは、若年層の地方公務員就職希望者いなくなってしまいます。そこから、地方自治体の組織崩壊も財政崩壊も招くと思っています。

　私の考える、「地方公務員早期退職のすゝめ」は、小さな自治体でも新規採用の枠を毎年確保するっていう意図もあるんですが、若い人の採用試験への応募がないと成立しません。

　私も、まずは自分の町から、働きたい自治体になるように、実践していかなくては、私の地域もヤバい地方になってしまう…