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漂浪の果てに

長い旅は終わった。とあるnoteの話だ。50年前にいた、ある若者の2年半に渡る旅。その当時の日記を50年後の日付けで書き起こしてnoteに投稿していたのは、若者こと羽生隆さんの娘さん。きっと毎日記事を投稿する彼女にとっても長い旅であったはず。

私がnoteを始めるきっかけにもなった、羽生隆さんの「世界漂浪の記」については、以前も書いたので、詳細は省くけれど、

世界漂浪の記 ー世界35ヵ国 2年半 一人旅の記録ー 羽生隆(1948-2016)が1971年9月3日に日本を出発、自転車とヒッチハイクで世界35ヵ国を巡った毎日の日記。 50年前の日付け通りに毎日投稿。 『誰もやらない事をやって、誰も行かないところに行きたかった』

世界漂浪の記より

その、2年半におよんだ毎日の日記という記事を私もほぼ毎日楽しみに読んでいて、また読み返したいな、というものをコレクションするように非公開マガジンに追加していた。

旅をしていく若者がどんなことを考えて、どんなことを心に留め、変わっていくのか、あるいは変わらないのか。そんなことに興味があったし、記憶力が乏しい私には、2年半も前のことを覚えている自信がなかったので、しおりをはさむように特に面白いと感じた回を集めていたものだけれど、旅が終わった今、これを私一人で見ているのももったいない気がして、これを期に、このマガジンを公開することにしました。

なにしろ2年半毎日書かれていたものなので、選んだものだけでもかなりの量になるのだけれど、よかったらぜひ気になった回だけでも読んでみて、興味を持ったなら初めから全部通して読んでみてもらえたら、さらに旅の雰囲気が味わえると思います。途中、同じところにとどまらざるを得なかったり、読んだ本のことしか書かれていなかったり、そういう何もなかったような日の部分も含めてが旅の臨場感だと思うので。

今はもういない、会ったこともない人とでもこうして古い知り合いかのように一緒に旅をして、思いを感じとれるというのは、文章あるいは旅日記の素晴らしいところだし、それを多くの人に読んでもらうことが割と簡単にできるのが、noteの素敵なところだな、と思っています。

そんな若者にとっての濃い2年半の間、私は何をしていたかと思うとなんだか焦る気持ちにもなります。が、

旅はおうちに帰るまで、ではなくて、帰り着いてからもずっと、その場所や出会った人のことを思う度に続いていて、じわじわとその人を形づくっていくものです。実際に出かけていなくても、こうして旅日記を読むだけでも、行ってみた気分になれるのだから、きっとこの旅への同行が、私のこれからに何か影響を与えてくれるのではないかと楽しみにしているのです。


「世界漂浪の記」羽生隆さんのページはこちらから


公開したマガジンはこちら


以前書いた「世界漂浪の記」についての記事はこちら

私が読みながら滞在地点をプロットしていたマップもついに完成。改めて、すごい距離。まさに世界漂浪!無事に帰国、おめでとう!


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