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“複”業ということ【自己紹介】

始めましての方もこんにちは、三志郎です。
普段はホテルのパーティーや豪華客船のステージでマジックを演じたり、チョロっとテレビでマジックしたりしています。

と、同時に「ビデオグラファー」として企業のPR映像やテレビ番組、MVなんかも撮ったり編集したりもしています。

そうなると必ず聞かれるのが

「どっちが本業なんですか?」
「なんでマジシャンがカメラマン?」

となる訳です。

僕は元々、10歳の時に趣味でマジックを始めました。
覚えたてのマジックを友達に披露しては楽しむという毎日を送りつつ、同時に家庭用のビデオカメラで映画(のまねごと)を撮影するというマニアックな少年時代を過ごしました。

成長するにつれマジックの方のウエイトが少し高くなり、高校卒業と同時に上京。
東急ハンズのおもちゃ売り場で「マジックグッズの実演販売員」という若手マジシャンの王道へと進むことに。

とはいえ、高校生の時に悩んだ「上京してマジシャンを目指すか、芸大に行き映画カメラマンを目指すか・・・」という想いは忘れられず、マジシャンとして下積みを重ねながらカメラアシスタントやケーブルさばきのアルバイトに勤しむ日々を過ごしました。

徐々にプロマジシャンとしての仕事、いわゆる「営業」も増えると同時にカメラマンとしての仕事も入るようになり、自問自答が始まります。

「俺は何シャンなんだ?」

と、フワフワしつつ仕事をこなすうちに1つのことを感じる様に。

「これ、やってることは違うけど、やりたいことは同じだな」

つまり、マジックを演じている時とカメラを覗いている時、やっている事は違うけれど「人を驚かせたい」「面白いものを見せたい」と、考えている事は同じでした。

描きたい絵があって、水彩画や木炭画、鉛筆や筆と、同じ絵でも手法が色々ある様に、「見せたいもの」「伝えたいもの」は実は一つで、その手法がたまにマジックだったり、たまに映像だったりするだけだったんだなぁ、と。

特に日本は昔から「主と副」という意識で、「本業と副業」という考えが強かった気がします。

でも、伝え方や表現が多様化し、メデイアや個人も多様化するいま、別にアウトプット先をひとつに絞らずに「”複”業」であってもいいんじゃないか、むしろその方が自然にアウトプット出来るんじゃないかと思うんです。

もちろん専門性や専門的な知識、経験、技術が必要な仕事や場合もある訳だけど、その中でもアウトプットは広がっていいと思う訳です。

書く人が喋ってもいいし、演じる人が撮ってもいいし、乗る人が描いてもいい。

そんなクリエイターが増えると、もっと面白いモノが世の中にあふれる気がする。

「今日は撮る人、明日は撮られる人」という毎日も楽しいよ。

だから僕は、
今日もカメラのレンズを磨きながら、鳩にエサをあげます。


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