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SANUで働くこと、それは心の片隅でアラスカの大地を思いながら働くということ

老野生海渡
Finance Sub Manager & AM Sub Manager
雪深き地、新潟出身。大学進学を機に上京し、2019年兼松株式会社に入社。主として連結決算業務や投資案件の組成・PMI推進に従事。アルペンスキー歴20年。現役でレースにも参戦し毎年国体出場を続ける。ただ最近は専ら、Backcountry skiingの比重が多い。まだまだ海に山に遊び足りない、隠れSANU最年少。


変わったもの / 変わらないもの

SANU 2nd Homeのサービスが世に出てもう少しで丸2年になる。同時に、ぼくがSANUにJoinしてもう少しで2年が経とうとしている。

SANUに出会い、ぼくの人生は180度変わったような気もするし、360度回って原点に立ち返ったような感覚もある。ギリギリZ世代なこともあり、価値観はど真ん中、仕事とプライベートは完全分離がモットー。言うなれば「休日に上司とゴルフとか苦行かよ」の世代だった。

「Live with nature. 自然と共に生きる。」

この言葉を反芻しながら、いまはLIFEでもWORKでも同じテーマで生きている。確固たる背骨が一本通ったことで、以前よりも随分背筋が伸びたような気がする。

北アルプスは白馬岳を望んで


変わったもの

① サーフィンをはじめた
一宮開業に間に合わせるべく今夏から修行を開始。目指せ、水陸・冬夏両用型

② SUPを手に入れた
岸から眺めるだけだった水上がフィールドになる感覚に病みつきに

③ 休日同僚と自然に行くようになった
CEOもFounderも、自然の中ではフラット。仕事仲間は遊び仲間

④ 2拠点生活をはじめた
今春から東京と長野の2拠点生活を開始
まだ実験段階だが、自然に繰り返し通いそして深く潜る生活を実践中

⑤ 関わる人が増えた
パートナーからは「オープンマインドになったよね」と

⑥ 写真を撮るようになった
カメラを手に入れた。相棒はFujifilm XE-4


変わらないもの

SANUで働くことはまごうことなきライフワークだ、という確信

SUP。海、川、湖どこでもいける機動力が魅力​




直感とか勘とか

この2年、「どうしてSANUに」という問いを何度も投げかけられ、その時々でいろいろな回答をしてきた。

  • ロックダウン下の東京、1人6畳一間に籠り「なぜ自分は東京にいるのか」その意味を問うていた日々と時を同じくして、SANUのInstagramの開設をみたこと。これこそが自分の進むべき方向だ、と思った話

  • CITY BOYに憧れて上京、アパレルで働いたりもしたけれど、マインドはただの田舎っぺだったことに徐々に気づいていく話(有り体に言えば、地域創生に関わりたい、という話)

  • 自分の人生と切り離せないスキー。今後何十年・何百年とそのフィールド残していくには、いま、地球の悲鳴と向き合うことが急務であるという話

  • 「Web3が世の中を変える」という一時の言説にはどうしても乗り切れず、世の中の便利さはもう十分なのではないか(世の中は本質的には変わらないのではないか)というぼんやりとした感覚があるという話

  • EAST TOKYO在住の人間として、Founderひろさん(本間貴裕)がつくってきた空間、NuiやCITAN、K5が身近にあり、密かな憧れを抱いていたという話

新潟で生まれ育った幼少期


毎回自分に問いかけ、それらしい回答をしてきたつもりだが、結局のところ共通しているのは「今行かないと後悔する」という確固たる直感。

恋愛は「タイミング・フィーリング・ハプニング」だとヒゲを生やした大人に聞いた20歳のとき、なるほど結局はそういうもんかと妙に納得したが、SANUに入った理由も結局は同じくその3つだった。

もちろん、その直感の裏には、幼少期に新雪に頭まで埋もれたこと、キノコ博士と山に入り採ったキノコでキノコ汁を食べたこと、池の泥エビを踊り食いしたこと、木登りをしていたら頂上で怖くて降りれなくなったこと、、、色々なシーンが綿々と続いているのだとも思う。

ぼくがSANUにJoinを決めた瞬間。それはCITANでひろさんと朝食を食べた後、「一緒にやろう」と言われたときだった。忘れもしない、2年前の10月のよく晴れた日。

その日見た東京の空は人生で1番澄んでいて、街路樹の葉はなぜだかとても鮮やかだった。誇張でもなんでもなく、身近にある自然が全身全霊で祝福してくれているような感覚は、後にも先にもあの時だけだ。




不満はない、でも小さな違和感は感じていた日々

前職、商社では会計の領域をメインとしていた。グループ会社を100社以上抱える会社において、グループ会社全体を取りまとめる、いわゆる連結決算業務。あるいは、事業投資を活発に行う商社という業態において、買収前に投資候補先のDDを進め、買収後にはグループ会社として一体の経営を実現すべく統合を進めるPMI(ポスト・マージャー・インテグレーション)業務。

新卒ペーぺーながら株価の上下を日々追うような、経営陣に近い距離でよく学ばせてもらったと思う。

社会人になった2019年というタイミングは、SDGSという言葉が盛んに叫ばれるようになるその起点のような時でもある。だが、革張りのソファの並ぶ立派な会議室、いわゆる役員用の会議室の末席で僕が聞いた言葉は「SDGSの17のゴール、どの分野が儲かるか」「どの分野に注力することが来期の利益に繋がるか」といったものだった。

経営の判断として、株式会社として、至極真っ当な判断の軸ではある。

昨年、SANUを代表してGreen Innovator Academyというプログラムに参加した。

一言では「2030年までに経済と環境の好循環を生むイノベーター1000人を輩出するアカデミー」であり、その1000人の1人になった。

そのアカデミーを通じて刻まれた価値観は、sustainabilityという領域(こと日本においては追加のコストとして捉えられがちなもの)を、いかにビジネスチャンスとして捉えスケールしていくかが重要かということだった。

昨年、SANUからは3人でGreen Innovator Academyに参加


スピード感とスケールを希求する上で、「儲かること」の重要性は疑いようがない。

ただ、そうは言っても、sustainabilityというものが、あまりにも”小手先の手段”になってしまっていることに少なからず違和感も感じていたのも事実だ。




資本主義と敵対するわけでもなく、おもねるわけでもなく

SANUでは財務とアセットマネジメントに従事している。

SANU 2nd Homeを望む人であればだれでもアプローチできるように、いわば社会のインフラにすべく、毎日数字と睨めっこしている。まれに、SANUがゆくゆくは上場を見据えていると話すと驚かれることも。それは尖ったものを、好きなようにつくっていく集団と見えているからかもしれない、と思う。

ただ、広範囲に、そして早く広げるためには市場と対話していくことが不可欠なのが事実。2nd Homeは、こと日本においてはまだ市場があってないようなもので、その中でどうポジションを確立していくかということに日々向き合っている。

Backcountry skiingに訪れた大雪山​


と同時に、数字に囚われると見失いがちではあるが、常に目指す目線の先に広がるのは世界各地の山、湖、海の景色。

それを心に留めながら、資本主義と真正面から向き合っている。

星野道夫の代表作、『旅をする木』。

繰り返し読む中で頭に残る一説がある。アラスカでザトウクジラの群れに出会った友人の言葉。

「東京での仕事は忙しかったけれど、本当に行って良かった。何が良かったかって?それはね、私が東京であわただしく働いている時、その同じ瞬間、もしかするとアラスカの海でクジラが飛び上がっているかもしれない、それを知ったこと…..東京に帰って、あの旅のことをどんなふうに伝えようかと考えたのだけど、やっぱり無理だった。結局何も話すことができなかった…..」

ぼくたちが毎日を生きている同じ瞬間、もうひとつの時間が、確実に、ゆったりと流れている。日々の暮らしの中で、心の片隅にそのことを意識できるかどうか、それは天と地の差ほど大きい。


ぼくらはアラスカの大地を見つめながら日々仕事をしているが、同時に、都市を生活の拠点とするメンバーの皆さんもそうであってほしいと願っている。

そんな思いもあって、来年、SANUは東京のど真ん中に拠点をつくる。
自然に繰り返し通うという生活の中で、その起点であり帰る場所でもある都市に、人々が集う空間を設けること。

SANU 2nd Homeで過ごす時間と都市で過ごす時間、事実、今はそこには少なからず分断がある。ともすれば単発化しかねない自然に行くという行動が、都市の集まる場所を経て、連続した営みのリズムになれば良いと思う。

「昨日の夕方入った海が、最高の波、まさにThe Dayだった」

「新しいニセコの拠点、そこから見える羊蹄山が最高だった」

「昨日行った拠点、そこかしこに生えているヨモギを子供摘んでヨモギ団子を作って….」


そんな会話がそこかしこから聞こえてくる空間をつくる。

それがLive with nature.を掲げるSANUの輪郭を形づくるピースになると確信して。

24時間のうち15時間を数字の話ばかりしてるぼくが、手を挙げたことで、いまそのプロジェクトの中枢を担わせてもらっている。普段の業務とは完全な畑違いだが、SANUは立ち上がった人を全力で支れてくれる会社だと、日々感じている。

奄美大島のマジックアワー​


月並みな表現ですが、タフでやりがいしかない、それでいて自由な日々に一緒に向き合える方々をお待ちしています。





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