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【549球目】子会社から見た三陽工業

三陽工業は社会問題解決の為にM&Aを行っています。

事業承継者・技能承継者の不足という切実な社会問題を解決する為に、製造会社のM&Aを積極的に行っています。この社会問題の解決という視点は三陽工業から見た視点であり、今日は表題にありますように、子会社から見た視点でこのM&Aについて書いていこうと思います。


事業承継者がいない

三陽工業が実施した全てのM&Aにおいて、事業承継者がいないという問題に直面していました。

そもそも事業承継者がいない所もあれば、事業承継者がいたけど辞めてしまった、様々な形はありましたが、社長の後継者がいない状態であることは間違いありません。このnoteでも書いたことがありますが、同じ事業承継者という立場からすると、事業承継者が辞めるというのは覚悟が足りていません。能力ではなく覚悟の問題です。最後の1人になってもやり切るんだ!という覚悟があれば、何とかなるものです、それだけの覚悟があれば付いて来てくれる仲間と巡り合えると思います。


技能承継者もいない

事業承継者のみならず現場人材も不足しています。

事業承継者も困りますが、そもそも現場人材の不足はもっと困る。現場あってこその会社ですから、この部分での人材不足は致命的です。採用力と向き合ってこなかった結果が現場人材不足という問題を生み出してしまっています。技能者が高齢化することは何年も前から分かっていたことでしょう。人は平等に年齢を重ねていきますからね。そんな未来に対して投資をしなければ未来が現在になった時に困って当然です。事業承継者不足も技能承継者不足もどちらも切実な問題です。


ある日突然やってくる

そんな企業にある日突然、志を持って、自身の成長を熱望している若いメンバーがやって来ます。そう三陽工業の生産推進グループのメンバーです。

明石にあるサンテックも、愛知にある太田工業所も、複数名の生産推進グループのメンバーが活躍してくれています。サンテックはM&Aをして5年が経過していますので、そこで活躍している生産推進グループのメンバーはサンテックにおいて技術の軸、心の軸共に必要不可欠なメンバーになっています。溶接をやったことがないメンバーが溶接のプロになっています。工法が異なるので不安もあったとは思いますが、太田工業所にも応援に行ってくれて、凄まじいスピードで新しい技術を自分のものにしてくれています。この生産推進グループのメンバーの活躍なしには、サンテックも太田工業所も生産の安定化は生まれていません。それは断言できます。ある日突然、素晴らしいメンバーがやってくる、子会社から見るとそんな状況です。


GT製造部からの応援

2年目を迎えている太田工業所では研磨の仕事を多数抱えています。

鉄道車両用のパイプ加工をしている工場ですからパイプの研磨が数多くあるのですね。三陽工業の強みのど真ん中にあるこの研磨という仕事。大量の研磨の仕事をやりきる為に、明石から愛知へ三陽工業の研磨職人が応援にいっています。太田工業所側からすると、いきなり熟練の研磨職人がやってくる。しかも複数人でやってくる。自分たちとは異なる研磨の手法で早く、高い品質でそれを仕上げていく。まるで夢の様なお話ですよね。本当に子会社側からすると夢の様なお話です。でも、現実なんです。

中小製造業においての人材不足は本当に切実です。最近、三陽工業の採用力について様々な方面から話を聞きたいと言われ、本社にお越しになるケースが増えています。それくらい三陽工業は採用力について拘っています。当たり前のことですけどね。一言で言うと採用力とは、自社を磨き続けることですから。技術的なことももちろんありますが、自社を磨き続けるという想いを持ち続けて、それを継続的に行動に移すことができれば、採用力は高まります。

営業力、技術力、品質管理能力、生産管理能力、材料調達力、製造業においては様々な力が必要ですが、採用力は15年ほど前までは必要とされていませんでした。人が集まりましたからね。外部環境は劇的に変化しています。15年くらいまえに、求人媒体担当者に何気なく言った言葉。将来、私20才です!と言うだけでとてつもなく価値があるのでは?いま、そうなっています。そんな環境にいることを実感すると、採用力に拘ってきて良かったと思いますし、これからも拘り続けていく必要性を感じています。採用力を高めるとどうなるか。既存の社員、未来の社員にとって、その会社の働く環境が良くなっていきます。良いこと尽くしです。未来の三陽工業は現在より必ず良くなっていきます。そう想って行動していきますから。

本日もありがとうございました。
明日もよろしくお願いします。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!