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【事業再生】なぜ、本陣は現場から遠いのか

赤字企業の再生を行っているときに、いつも思うことがあります。
「なんで赤字なのに頑張るんだろう」
「頑張る」という単語は、乗算のような効果があることが非常に多いです。-1.1とか、そんなイメージが多いなって思うんです。
-100万円の企業が頑張ったら、-110万円になる。そんなイメージなんです。
結局何が赤字の原因?って、「なぜ赤字かが理解できていない」という事が多いんです。
ですから、やらなければならない事のまず第一個目としては、「どうやって我々は赤字を頑張って作っているのだろう」という不思議現象を見つけることです。

NOPS

このnoteにも何回か登場しているノップス。
notice
own
play
stay
の頭文字です。
気づく➡受け止める➡やる➡とどまる
このサイクルです。PDCAみたいなものですが・・・

NOPSとは

赤字の企業の皆さんの多いパターンとして
「じゃあこれからどうするか」を考える方が多いです。そしてその中でも多いのは、「新商品」が多いです。
既存商品が飽きられている、受け入れられていない。という事を決めつけて、新商品に繰り出します。
状況がいい時には、ヒット商品ってどう作られるかと言えば、事前に発売前からお客様をあおるようなSNSや店頭で告知をして、販売した後も次々と広告やレターで追いかけていきます。
状況が悪い時にはなぜか、「商品力」だけに頼ります。
もちろん、売れる可能性は非常に低いです。
いつしか、定期的に商品を出すのが仕事になって、定期的に赤字を作る商品開発と成り上ります。
気づく・・・そもそも、サイクルが赤字になっていることに気づく必要があります。人は、気づかないために手を動かそうとします。ビジネスじゃなくて、何かを忘れるためにはハードワークが一番なので、何か別のことをしますよね。まず、気づくところから始まります。
受け止める・・・自分のビジネスセンスが悪いわけじゃないので、受け止めるのに勇気も何もいりません。毎日の活動の通知表が営業赤字として出てきます。
やる・・・受け止めて初めて、その次なる行動や、反省をすることが出来るようになります。そもそも気づこうともしない。受け止めない。その状態で行う行動は、現状を変えるエネルギーの持ち合わせがありません。
とどまる・・・実際に受け止めることが出来たとしたら、その考えにとどまり、「熟考」をし続ける必要性にとどまっていただきたいといつも考えています。

なぜ本陣は現場から遠いのか

戦国時代などを見ていると、本陣は、弾の飛んでこない安全な場所にある事がほとんどだと思います。
なぜかというと、最も必要なのは「冷静さ」だからです。そして、「入り込まない」ことが大切だからです。

会社にいると、本当に五月雨式に大小さまざまな事件が起こります。安全な場所に居て、雑音のないところで熟考するのは非常に大切です。そうすれば社員も、チャットやLINEで連絡してきます。文字列にする手間をかけてもらえれば、その場で即答できます。言語力がなくて文字じゃわからなかったら、画像や動画などなんでもいいから使ってわかるようにしろとお願いすれば叶います。

だから僕は、会社に毎日いる経営者が良いとは思いません。むしろ、心が会社にあって、体がどこにあっても構わないと思っています。
「なぜ、赤字なんだろう」
みんなが手を抜き放題で赤字ならいいんですが、どうやらそうではない。言うてみれば本当に彼らの全力を出せたら黒字に簡単になるけど、それを行うことがむずかしい以上、そこではない。
やらなければならないことは、熟考。
海外の林業を行っている人が言ってました。
「自分と自分の父親が植えた木を、僕の世代が伐ることはない」と。
常に、半年後、1年後のための計画を先んじてやる毎日こそが、経営者らしいふるまいです。
その日その日の納期や社員・顧客からの問いかけに答えているだけの毎日だと気づくことが出来たら、、、
その次にどうすべきか、考えてみてください。

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