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土と木と水と。

念水庵のテーマは土と木と水です。土木は水なりという土木技術家としての経験則と自然の道に生きる信念を込めています。土木と言うとコンクリートとかダムや道路や橋といった構造物のイメージが強いのですが、文字通り土と木と水は環境そのもの、優しい心が根底にあると思ってます。

昔の土橋をイメージしていただくとわかりやすいかもしれません。両岸に木材を渡して橋を架けます。その上に板を並べます。さらに土を載せてできたものが土橋です。これは構造力学上もっとも合理的な考え方です。木材の引張強度と土の圧縮強度を利用したもので、鉄筋コンクリートもこの考え方により成り立っています。

今日は建設の土木がテーマではありません。うちの念水庵の成り立ちについて簡単に述べたいと思います。

親寺は戦国末期に創建された曹洞宗のお寺ですが、弟子であるわたしは、あまり現代の寺の慣例になじまない、というより馴染めないため、寺を出て会社員として務めております。良いか悪いかというより完全に好き嫌いです。自由を求めたといった方が正直なところかもしれません。

縁あって滋賀県のマキノ町に土地を求めました。昔の別荘地が荒廃してジャングルのような状態になってましたが、その昔は山田だったとのことです。落葉樹がわんさか茂っており、蔓や蔦が、竹が、雑草が密生して登記上の地目こそ宅地でしたが原野・山林のようでした。

この土地を友人の協力を得て切り開き、親寺の師匠や護持会の役員さんや参禅会の方々にも来ていただいて地鎮祭を行ったのが今から約6年前のことです。山の沢水がさらさらと流れ、沢ガニもいました。まさに土と木と水の世界でした。ボーリングした孔からは水が自噴していたのです。

ここに小さな観音堂を建てようと発願して今日に至ります。池の波紋のように小さな輪が広がっていけばいいなと思ったのです。念水庵の名称はそんなイメージから名付けました。

観音堂建設は諸般(資金)の都合で頓挫しましたが、友人と二人で山小屋を建てました。今は参禅堂に観音さまをお祀りすべく準備を進めており4月から着工致します。完成は夏になる見込みです。

この年で夢がいっぱいです。
ありがたいことです。
友のおかげだと思ってます。
今日述べた過去をすべて認め、だまって背中を押してくれたからです。


今日の一言は、、、


土地と木と水(水)



池に木橋を架ける

ご覧いただきありがとうございます。
念水庵

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