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会いたくて会いたくて乳出る

年明け早々に、縁起がいいんだかなんなんだかわからんが、乳首から、乳白色の液体がじんわりと湧き出るようになった。乳が出たのだ。

しかしそれに栄養素はなく、正確にはまだ乳とは呼べないなりぞこないらしく、舐めてみたが味もしないし、においも特にない。

そんな乳(もう"乳"ということにするが・・・)が出るようになって、乳首に乳のカスのようなものが付着するようになった。

きたね!と思うかもだが、そういうもんなのだ。調べたら、母乳の成分からなる"乳垢"というひねりのない名がつくものだった。(もっと絞って・・・乳だけに・・・)

乳垢がたまると、母乳の出口をふさぎ乳栓となり、母乳が出にくくなったり、乳腺炎などの病気になったりするらしく、それらを防ぐためにおっぱいをケアしてやらなくてはならない。

やり方はいたって簡単。オイルかクリームをつけて全体をもんだり、乳首を指でつまんだり、軽くひっぱったり、クリッとしたりするだけ。ただ、やりすぎは子宮が収縮してよくないので、優しくしてやるのがポイントだ。

しかし、これがまあまあの痛みを伴うのだ。授乳のための準備に入った私の胸は、何もしなくても少しばかり痛むのだが、刺激を受ければなおさら痛いわけで、特に、乳首はジンジンしてしょうがない。

芸人が洗濯バサミで乳首をはさまれ、その先に繋がれたゴムひもを「ひっぱるな!絶対ひっぱるなよ!」と言うもひっぱられ、耐えられなくなった洗濯バサミがパン!と乳首からはずれ、「イッテーーーーー!!」と叫ぶ伝統芸。

あれです。あんな感じの痛みです。(多分)

竜ちゃん(上島竜兵)のごとく痛みにたえて、せっせとおっぱいをいじっていると、妙な気持ちになってきて、無性にゲゲに会いたくなるので不思議だ。

ゲゲが仕事に出かけていても家にいてもどちらにしても、ゲゲを抱きしめたいという衝動にかられる。

会いたくて会いたくて乳出る・・・

欲情しているからだと思われるかもだが、そうならそうと私なら正直に書くし、明らかにそういうのとはちょっと違っていて、自己分析だが、この感じ、母性なんじゃないかと思うのだ。

実際、母乳を作るホルモン「プロラクチン」と母乳を噴出させるホルモン「オキシトシン」は、母性を引き出して、赤ちゃんを愛おしく想う作用がある。

まさに今、出産を間近に控えた私のプロラクチンとオキシトシンは活発になっている。だけどまだ、母性を向ける相手はお腹の中なんで、かわりにゲゲに対して母性を発揮しているのではと考えられる。

ゲゲは大の大人だが、子どもというか幼稚というかなんというか、しょうがないところが色々ある。素直だったり無邪気だったりはいいのだが、お風呂上がりのちんちんプラプラには毎度呆れる。(おっさんのクレヨンしんちゃん・・・)

ポッケに小銭かなにか入れたままで服を洗濯に出すのを何度も注意しているが、今日も煙草の空き箱を一緒に洗濯したので注意した。大体、空き箱なんだから捨てればいいのに、なんでか大事にポッケにしまって洗濯までするのだ。

「ごめん・・・もうしません・・・」も恒例行事である。その表情は、小さな子どもが母親に怒られまいとする、または怒られる時間を短縮するためにする、あの表情だ。

そういうゲゲなんで母性はイヤでも働くのだが、プロラクチンとオキシトシンのおかげで母性100倍なのである。

「ポコが生まれたら、子どもが二人になるのかぁ・・」
「ホントだねぇ・・・大変だねぇ・・・」

お前だよ!!!!

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